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中小型はハシゴ外され、トランプ物色に集中


 9日の日本株市場は買い優勢の展開となろう。8日の欧米市場はECB理事会でドラギ総裁が必要に応じた量的緩和策の期間延長や規模拡大の実施に言及したことが好感された。また、原油相場の上昇やトランプ政権への政策期待からの物色が続くなか、NYダウは連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は大阪比80円高の18810円だった。

 欧米株高の流れを受けて、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から幅広い銘柄に買いが先行することになろう。本日はメジャーSQとなり、ギャップ・アップで始まることから、SQ値が抵抗となる可能性はある。しかし、先高期待が大きく、日経平均は1月4日のザラバ高値
18951.12円が射程に入ってきているとみられる。節目の19000円へのカウントダウンのなか、押し目買い意欲は強そうだ。

 一方で、来週の米FOMCでの1年ぶりの利上げ実施後の一段高を想定するものの、SQ通過となることで海外勢はクリスマス休暇に入るところが増え、商いが低水準になりやすい。そうなると、個人主体による材料株物色が強まるパターンではあるが、期待のZMPの上場延期により、自動運転車関連への需給悪化なども警戒される。

 もっとも、この1ヵ月の世界株の時価総額増加幅は2兆ドル(約226兆円)となり、債券の減少幅とほぼ同額だったようだ。債券から株式に資金シフトが強まっており、この持続を見極めるうえでも、来週のFOMCに関心が集まる。ただ、現在の需給状況からは、利上げペースが速まったとしても、リスク資産投資に向かいそうである。そのため、物色としては、トランプ関連に集中することになりそうだ。


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