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27500円での底堅さ確認、今晩の米株市場に注目


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27579.84;+155.37TOPIX;1925.98;+10.35


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均はこれまで見られていた27500円割れの水準での底堅さを確認する流れとなっている。前日の米株市場では、景気敏感株を中心に下落していた一方、米長期金利に目立った動きはなかったが、テスラやフェイスブック、アマゾンなど主力ハイテク株も大きく下げ、ナスダック総合指数は0.92%安とNYダウよりも大きい下落率で続落。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)にいたっては、1.98%安ときつい下げとなっていた。

 こうした中、前日のように景気敏感株から値がさのハイテク株まで広く売られるような流れになると、本日の日経平均は下値模索の展開となりうる可能性も想定されただけに心配されたが、実際には日経平均は反発で底堅さを見せた。前日までに4日続落し、600円超も下落していただけに、短期的な戻りを狙った買いにすぎない可能性も否定できないが、8月に入ってから続いている27500円割れの水準での押し目買いの意欲が引き続き確認されたことは安心感を誘う。

 物色動向については、前日のSOX指数の大幅安があったなかでもレーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>などの一部の半導体関連株は小じっかりとした動きを見せている。また、前日の米株市場では景気敏感株の売りが目立っていたが、AGC<5201>、三井物産<8031>、川崎重<7012>、信越化<4063>など景気敏感株で大きく上げているものも目立つ。そのほか、日本電産<6594>、村田製<6981>、ディスコ<6146>、ソニーG、エムスリー<2413>、富士フイルム、リクルートHDなど、主力どころでも堅調なものが多い。

 今晩、米国では7月の住宅建設許可件数、7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。足元、米国の景気減速懸念が強まっているなか、住宅建設許可件数の結果が大きく下振れるようなことがあると、敏感に反応しかねないため注意したい。また、量的緩和の縮小(テーパリング)に関する材料はこれまでの過程から既に相当に織り込んでいるとは思われるが、今月26~28日には注目のジャクソンホール会議が予定されており、これを前にテーパリングに関する思惑が相場の重しになっていることは否定できない。7月のFOMC議事録を確認することで、改めて米連邦準備制度理事会(FRB)内の議論を見定めたい。

 そのほか、米国では、今晩にエヌビディア、明日にはアプライドマテリアルズと、注目度の高い半導体関連株の決算が予定されている。東エレクの決算は良好だったものの、その後の関連銘柄の株価反応はさえない。米半導関連株の決算を受けて、さらに出尽くし感が強まってしまうのか、それとも反発に転じるのか、注目したい。

 さて、夏季休暇入りで参加者が少ないなか、日経平均は引き続き27500円を挟んだ一進一退が続きそうだ。前場は堅調だったものの、すでに同水準を回復しているだけに、後場は上値が重くなりそうだ。一方、本日は中国や香港のアジア市場が堅調に推移していることもあり、下値も支えられそうだ。日経平均27500円割れでは押し目買い、同水準回復後には利益確定売りと、こまめな逆張り戦略が短期的には奏功しそうだ。
<AK>
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