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新規材料難のなか薄商いで狭いレンジ推移


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23377.59;-31.55TOPIX;1705.98;-2.08

[後場の投資戦略]

 日経平均は引き続き23500円前後の水準での値固めとなっている。昨日にも説明したように、24000円を窺うようなもう一段の上値を追う動きは米中貿易協議に具体的な動きが見られない限りは難しいだろう。ただ、こうしたもどかしい中でも、日々下値が堅いことが確認されることはセンチメントを明るくさせよう。昨日発表された投資主体別売買動向によれば、7週連続で買い越してきていた海外投資家が8週ぶりに売り越しに転じた一方で、6週連続で売り越していた個人投資家が逆に買い越しへと転じてきており、10月以降の上昇相場に乗り遅れていた個人の押し目買い需要の強さが確認される形となった。こうした事に加え、9月末配当の再投資や買い余力を依然残している日銀のETF買いなどの思惑も下支えとして意識され、日経平均は引き続き底堅さを保つことが予想される。

 東証1部市場の大型株の細かい動向を確認してみると、上昇相場の前半にけん引役となっていた半導体関連の代表格である東エレク<8035>が10月末の終値から昨日まででみて2.5%程度の上昇であるのに対し、東証業種別で機械株の時価総額上位にあるSMC<
6273>は7%近い上昇を見せており、物色の矛先が半導体から機械など景気敏感業種の中で広がっていることが分かる。その他、11月に入ってJASDAQ平均が引き続き年初来
高値を更新し続ける中、出遅れていたマザーズ指数も52週移動平均線を上抜いてくるなど、物色が大型株から中小型株へと転じてきていることからも、買いの対象が幅広く巡っていることが分かる。こうした背景からも市場環境の良好さが窺えよう。29日の米国市場が短縮取引であることや11月最終週末であることなどから、後場の東京市場は引き続き薄商いとなることが予想される。そのため、昨日同様、この先も幕間つなぎ的なかたちでマザーズ市場を中心とした中小型物色が中心となることが予想される。
(仲村幸浩)


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