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日経平均は続伸、投機取引への警戒感後退するなか米追加経済対策への期待が追い風に


日経平均は続伸。前日の米株市場では投機的な売買による市場混乱が早期に収束に向かうとの見方が広がったほか、追加経済対策が進展するとの期待から主要株価指数は揃って大きく続伸した。この流れを受けて日経平均も一段高でスタート。米バイデン政権が掲げる大規模な追加経済対策については、民主党が財政調整法を活用して単独で成立させる手続きを進めていると伝わり、共和党との協議により規模縮小もやむなしと思われていた中でのポジティブサプライズと受け止められた。また、足元で米長期金利が1.1%と上昇が続くなか景気敏感株を中心に買い進まれた。そのほか、国内での新型コロナ新規感染者数が連日にわたって減少傾向をたどっていることを好感して鉄道、航空、百貨店、人材サービスなど出遅れ感のある銘柄も買われた。日経平均は朝方の買い一巡後に伸び悩む場面もみられたが、これら好材料を背景に後場に入ってからは改めて上げ幅を拡げ、28600円台まで上昇し、ほぼ高値引けとなった。

 大引けの日経平均は前日比284.33円高の28646.50円となった。東証1部の売買高は13億7438万株、売買代金は2兆7863億円だった。セクター別では、空運業、不動産業、輸送用機器、陸運業、海運業などが上昇率上位に並んだ。一方、パルプ・紙のみが下落した。東証1部の値上がり銘柄は73%、対して値下がり銘柄は全体の24%であった。

 個別では、前日引け後に発表された決算を手掛かりにMonotaRO<3064>、パナソニック<6752>、日電硝子<5214>、三菱自動車<7211>などが買われ、本日の取引時間中の決算を受けて日本郵船<9101>、三井物産<8031>、ダイセル<4202>などが後場から上げ幅を拡げた。そのほか、1ドル105円手前まで進んだ円安なども追い風にトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>などの自動車関連株のほか、コロナ新規感染者数の減少を受けてJAL<9201>、JR東日本<9020>といった旅行関連株、また、米長期金利の上昇を受けて三菱UFJ<8306>、東京海上<8766>などの金融関連株も買われた。東証1部の値上げ率上位には好決算を発表したEPSホールディングス<4282>や大幅増益の観測報道があったフューチャー<4722>などがランクインした。

 一方、前日発表された10-12月期の2ケタ営業減益決算が嫌気された日本ユニシス<8056>が急落し、東証1部の値下がり率トップになったほか、取引時間中に増益決算を発表しながらも通期計画の据え置きが失望感を誘った日清食HD<2897>、投資判断の引き下げが観測された三井ハイテック<6966>なども下落した。また、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>といった半導体関連のほか、日本電産<6594>やTDK<6762>といったハイテク関連株が揃って本日は大きく売りに押された。その他では、エムスリー<2413>、信越化学<4063>、HOYA<7741>、ダイキン工業<6367>などのグロース株や値がさ株も軟調だった。
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