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日経平均は小幅続伸、米CPI発表前に様子見姿勢強まる


日経平均は小幅続伸し、36.92円高の39197.42円で前場を終えました。アメリカ市場ではダウ平均とナスダックが下落し、地政学的リスクと半導体株の下落が影響しました。東京市場では円安が進行する中、ディスコや住友金属鉱山をはじめ、中国関連銘柄の上昇が見られました。一方で楽天Gや電線株は売られ、三菱重工なども下落しました。業種別では鉄鋼や鉱業が上昇する一方で、非鉄金属や医薬品などは下落。後場では、中国株の動向が注目され、上値が重く日経平均がマイナスに転じる可能性もあります。

*12:10JST 日経平均は小幅続伸、米CPI発表前に様子見姿勢強まる  日経平均は小幅続伸。前日比36.92円高(+0.09%)の39197.42円(出来高概算8億2000万株)で前場の取引を終えている。

 9日の米国株式市場は下落。ダウ平均は240.59ドル安の44401.93ドル、ナスダックは123.08ポイント安の19736.69で取引を終了した。過去最高値付近でのもみ合いで、寄り付き後、まちまち。ダウは連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げや中国の景気支援計画への期待に一時買われたが、シリアのアサド政権崩壊などを受けた地政学的リスクを警戒した売りに押され、下落に転じた。ナスダックも利益確定売りに加え、半導体のエヌビディアの下落が重しとなり指数を押し下げ。相場は終盤にかけて、下げ幅を拡大し終了した。

 米国株は下落も為替の円安推移などを材料に、東京市場はやや買い優勢で取引を開始。日経平均は39400円台まで上昇したが、買い一巡後は昨日同様、上値は重く上げ幅を縮小した。先物市場では、週末の12月先物・オプション特別清算値(SQ値)
に絡んだ売買がメインとなり指数の方向感は乏しい。11日の米消費者物価指数発表を前に、やや様子見姿勢が強まった。

 日経平均採用銘柄では、証券会社のポジシティブなレポートが材料視されてディスコ<6146>が堅調推移。銅価格上昇が影響して住友金属鉱山<5713>が買われたほか、中国経済政策期待から資生堂<4911>、安川電機<6506>、TOTO<5332>、オムロン<
6645>など中国関連銘柄が買われた。このほか、ソニーグループ<6758>、丸紅<8002>、ルネサスエレクトロニクス<6723>などが上昇した。

 一方、足元買われていた楽天G<4755>が売られたほか、フジクラ<5803>、古河電工
<5801>、住友電工<5802>の電線株もさえない。また、柏崎刈羽原発の再稼働が24年度内困難と伝わったことで三菱重<7011>、日本製鋼所<5631>も売られた。このほか、日立<6501>、富士電機<6504>、協和キリン<4151>、コムシスHD<1721>などが下落した。

 業種別では、鉄鋼、卸売、輸送用機器、電気機器、鉱業などが上昇した一方、その他製品、保険業、非鉄金属、医薬品、証券・商品先物などが下落した。

 後場の東京市場は中国株睨みの展開となりそうだ。中国経済政策への期待感から上海総合指数、香港ハンセン指数はともにじりじりと上げ幅を縮小。中国関連銘柄の上値が弱くなれば、日経平均は前日比マイナス圏に突入する場面も見られよう。
本日も陰線となれば5日連続となる。
<AK>
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