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日経平均は反発で底堅さ意識も、ファーストリテや安川電決算控え様子見


 日経平均は反発。75.60円高の21609.08円(出来高概算5億6294万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、決算発表シーズンを控えて上値は限られたものの、パウエルFRB議長が議会証言で米経済は「逆流」の中にあると発言し、今月のFOMCでの利下げが意識されたことから終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の21530円となり、本日の日経平均はその水準をやや上回る水準での寄付きとなった。為替の円高推移を背景に朝方こそ小幅に前日比マイナスに転換した場面もみられた。しかし、前場中ごろから開始された中国・上海総合指数をはじめとしたアジア株式市場が総じて強含むなか、海外短期筋の225先物に対する買いも観測され、日経平均は前引けにかけてじりじりと上げ幅を拡大した。

 セクターでは、その他製品が4%高になったほか、鉱業、水産・農林業、石油・石炭製品、倉庫・運輸関連業が上昇した一方で、輸送用機器や保険業は軟調。売買代金上位銘柄では、千代田化工建設の2部指定替えに伴う日経平均除外で新規採用銘柄となったバンナムHD<7832>がストップ高買い気配、携帯専用機「Nintendo Switch Lite」の発売決定を前日に発表した任天堂<7974>が3%高で年初来高値を更新したほか、ソフトバンクG<9984>、東京エレクトロン<8035>、NTT<9432>、武田薬<4502>、村田製作所<6981>、KDDI<9433>、SUMCO<3436>、ユニファミマ<8028>が上昇。一方で、不適切販売による影響懸念が強まるかんぽ生命保険<7181>が6%安となり連日で上場来安値を割り込み、日経平均新規採用見送りで失望売りの強まったDMG森精機<6141>が9%安になったほか、ZOZO<3092>、トヨタ自動車<7203>、良品計画<7453>などは軟調であった。

 日経平均は7月に入り、節目の21500円処をサポートラインとして意識した動きが継続している。依然として東京市場は売買代金2兆円割れの薄商いであるものの、8日と10日に警戒されていた上場投資信託(ETF)の配当金捻出の為の売り需要を無難にこなしている点を考慮すると、ひとまず底堅さは確認した格好であろう。一方で、再び節目の1ドル=108円割れもみせ、円高方向に振れている為替市場の動向は気がかりであり、現状は概ね5月7日から8日にかけて開けたマド(21514-21875円)を埋める展開には至っていない。

 昨晩のパウエルFRB議長の証言内容を受けて一部の市場参加者は、「今月の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.50ポイントの利下げについて議論される可能性がある」と指摘しており、早期利下げ観測が再燃しているようだ。先週にみせた1ドル=107円台半ばまでの円高調整を意識する向きも多いと見られるほか、本日は大引け後にファーストリテ<9983>
や安川電<6506>の決算に関心が集まっている。これらを踏まえると、様子見姿勢から一段と売買を手控えるムードが強まる可能性がある。後場にかけての物色としても、材料株や東証1部の中小型株といった前場で既に動意をみせている銘柄への資金集中に留まろう。
(雲宮 祥士)


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