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日経平均は大幅反発、後場のトヨタ自決算や米中間選挙待つ


 日経平均は大幅反発。222.82円高の22121.81円(出来高概算6億5000万株)で前場の取引を終えている。

 5日の米株式市場ではNYダウが190ドル高と反発する一方、ナスダック総合指数は続落するなど高安まちまちとなった。アップルを中心としたハイテク株が売られたものの、投開票を6日に控える中間選挙や、7日から始まる連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めたいとの思惑から全般には小動きだった。ただ、日経平均は前日に300円超下落して節目の22000円を割り込んでおり、本日はNYダウの上昇を手掛かりとした反発期待の買いが先行して119円高からスタートした。寄り付き後も先物に買いが入り上げ幅を広げ、200円を超える上昇で前場を折り返した。

 個別では、任天堂<7974>、キーエンス<6861>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>などが堅調。米アップルが新型iPhoneの増産中止を委託先に要請したなどと報じられているが、村田製<6981>などの関連銘柄も買い優勢だった。アドバンテス<6857>は4%超高と大幅に6日続伸。決算発表銘柄ではJUKI<6440>やワコム<6727>が急伸し、システムソフト<7527>が東証1部上昇率トップとなった。一方、ソフトバンクG<9984>は大幅増益決算を受けて買いが先行したものの、マイナスに転じた。傘下の投資ファンドが業績をけん引するが、出資を受けるサウジアラビア情勢への懸念が株価の重しとなったようだ。その他では東エレク<8035>やTDK<6762>が軟調で、資生堂<4911>は小安い。また、決算が嫌気されたケーズHD<8282>などが東証1部下落率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品、鉄鋼、医薬品などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは空運業のみだった。

 日経平均は前日の下落分の3分の2ほど戻し、前場を折り返している。5日移動平均線の位置する22000円割れ水準では短期筋の買いが入りやすかった面もあるだろう。個別ではキーエンスやアドバンテスの堅調ぶりが目立つなど、好業績銘柄への買いが継続していることも窺われる。

 ただ、本日投開票の米中間選挙を前に、積極的な上値追いは手掛けにくくなるだろう。
前場の東証1部売買代金は1兆円あまりにとどまっており、全体的に様子見ムードが強まっている。アジア市場に目を向けると、中国・上海総合指数が続落して推移しており、外部環境の追い風も期待しにくい。なお、後場の取引時間中にはトヨタ自が上期決算を発表する。日本企業全体として通商問題の影響が懸念されるなか、先行きを占ううえで同社決算が注目されるだろう。
(小林大純)


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