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日経平均は大幅続伸、もち合い意識強く23000円挟み一進一退


 日経平均は大幅続伸。221.51円高の23042.83円(出来高概算10億7000万株)で前場の取引を終えている。

 13日の米国市場でNYダウは147ドル高と3日続伸した。米中の通商協議再開への期待に加え、トルコ中央銀行の大幅利上げで通貨安懸念が後退したことも相場を押し上げた。為替市場ではリスク選好の動きから円相場が一時1ドル=112円台まで下落。本日の日経平均は米株高や円安が好感されたほか、SQ(先物・オプション特別清算指数)算出に絡んだ買いも入り、取引時間中としては約半月ぶりに節目の23000円を回復してスタートした。寄り付き後は利益確定の売りも出て高値圏でのもみ合いとなり、23000円を割り込む場面もあったが、前引けにかけて一時23055.24円(233.92円高)まで上昇した。

 個別では、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>、東エレク<8035>などが堅調。ファナック<6954>は3%高、キーエンス<6861>は4%高となり、設備投資関連株の上げが目立った。電子部品関連の村田製<6981>やTDK<6762>、半導体関連のSUMCO<3436>も大きく上昇。また、決算が好感されたヤーマン<6630>や鎌倉新書<6184>が東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、京セラ<6971>、スズキ<7269>などがさえない。ソフトバンクGは国際会計基準(IFRS)見直しに関する報道をネガティブ視する向きがあったようだ。セクターでは、電気機器、海運業、機械などが上昇率上位。半面、陸運業やその他製品など4業種が下落した。

 日経平均は200円以上の上昇で、取引時間中としては約半月ぶりに23000円台を回復した。米株高や円安など良好な外部環境を受けて先物に買いが入っているとみられ、米中貿易摩擦への懸念が和らぐとともに値がさの半導体関連株や設備投資関連株などが買われていることも日経平均を押し上げている。ファーストリテ、ファナック、TDK、東京エレクの4銘柄で約85円のプラス寄与という格好だ。これまで23000円台に乗せても長く続かない場面が多かったが、本日は寄り付き後も比較的しっかりした動きを見せている。

 ただ、23000円水準を大きく上抜けることもできず、もち合い相場継続との見方が根強いことが窺える。来週にも日米通商協議(FFR)が開かれるとみられており、トランプ米大統領が強硬姿勢を示しているとあって、その内容を見極めたいとの思惑もあるようだ。自動車を中心とした主力輸出株について、新規の買いが手掛けづらい状況に変わりはない。為替の円安一服や中国・上海総合指数の反落で一段の上値追い材料にも乏しく、後場の日経平均は23000円を挟み一進一退の展開が続きそうだ。
(小林大純)


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