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日経平均は続落、ハイテク株に押し目拾いの動き


 日経平均は続落。94.19円安の22177.58円(出来高概算6億8334万株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場では、トランプ大統領が、中国による対米投資制限について対米外国投資委員会(CFIUS)の役割強化での対応を選択し、強硬措置を避けたことが好感されて買いが先行。主要ハイテク株や長期金利低下を受けて金融株に売りが広がり、下げ幅を縮小して軟調推移となった。シカゴ日経平均は大証比100円安の22130円で引けており、日経平均はこれにサヤ寄せする格好で売り先行でのスタートとなった。寄付直後に下げ幅が200円を超える場面もみられたものの、22000円処では自律反発狙いの買い戻しの動きが出たことで、前引けにかけて下げ幅を縮小する展開となっている。

 東証1部の値下がり数は1500を超えており、全体の約8割程度を占めている。セクターでは、空運業、医薬品、その他金融業が軟調。一方で、鉱業、海運業、輸送用機器は堅調となった。構成銘柄の値下がり率上位は、出光興産と2019年4月に統合新会社を設立する方針を固めたと報じられている 昭和シェル石油<5002>となり、前日比3%を超える下落となった。

 朝方から進行していた円高・ドル安が一服したことで、6月末にかけて年初来安値を割り込む銘柄が散見されていた自動車やハイテク関連銘柄を中心に売り方による買い戻しの動きが見られている。これにより日経平均は22000円近辺での下値の堅さを意識させる格好となった。また、前場のTOPIXがマイナスで終えていることから、後場にかけて日銀のETF買い入れへの思惑が下支えとして期待されるほか、これまで需給面の重しとして意識されていた値がさハイテク株の持ち直しはセンチメントを好転させる可能性もある。依然として米中貿易摩擦に対する警戒感は根強いなか、自律反発の域を脱するかを見極める必要はあるものの、足元でリスク回避的な流れの中で内需・ディフェンシブ系にシフトしていた資金が、短期的に景気敏感株へと逆流する展開は視野に入れておきたい。
(雲宮 祥士)


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