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日経平均は大幅反落、主力大型株は手掛けづらく、中小型の好業績株での値幅取り


 日経平均は大幅に反落。304.77円安の23181.34円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。1日の米国市場では債券利回りの高止まりが警戒され、上値の重い展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の23285円となり、これにサヤ寄せする格好からのスタートに。ただ、利食い先行は想定内だったが、その後も日経平均が下げ幅を拡大させるなか、一時23122.45円まで下げる場面もみられている。日銀が長期金利抑制の「指し値オペ」を銀行などに通知し、銀行株が弱含みになったことも影響している。また、仮想通貨の下落なども心理的に影響しているとの声も聞かれている。

 東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは海運のみが小幅に上昇しており、空運、証券、鉱業、その他製品、石油石炭、銀行、機械、ガラス土石、不動産、電気機器が弱い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、京セラ<6971>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が軟調。

 日経平均は下げ幅を拡大しており、再び5日線を下回ると、ほぼ昨日の上昇部分を帳消しにしている。午後は日銀のETF買い入れ観測が需給面での下支えになる可能性はあるものの、週末要因のほか、米雇用統計を控えていること、本日は決算発表が180社程度控えていることなどから、積極的な参加者は限られると考えられる。そのため、先物主導によるインデックス売買に振らされやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株等の値動きを睨みながらの相場展開になりそうだ。

 また、京セラ<6971>は通期据え置きが嫌気されるなど、決算に対しては神経質になりやすい。予想通りの内容としても市場は上振れ期待を高めていたこともあり、ポジション圧縮の流れが強まりやすい。もっとも、中小型株などでは好決算企業がストップ高をつけるなど、物色意欲自体は衰えていないだろう。中小型の好業績株での値幅取りが中心になりやすいところである。
(村瀬 智一)


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