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日経平均は大幅続落、ピーク感強まり、出遅れている中小型株を見直す流れへ


 日経平均は大幅に続落。316.65円安の22552.06円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えた。前日の荒い値動きで目先的なピーク感が意識されるなか、9日の米国市場の下落影響も重なり、売り先行の展開で始まった。オプションSQに絡んだ商いが売り越しだったことも影響している。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から大きく下落して始まると、その後は一時22511.93円まで下げ幅を広げている。前場半ばには一時22709.80円まで下げ幅を縮める場面もみられたが、5日線を超えられず、前引けにかけて再び下げ幅を広げる展開となった。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは石油石炭、鉱業、倉庫運輸は小じっかりだった半面、ゴム製品が6%を超える下落だったほか、非鉄金属、水産農林、その他製品、電力ガス、空運、保険、陸運、証券の弱さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、東エレク<8035>、セコム<9735>、ブリヂストン<5108>の弱さが目立っている。

 日経平均は300円を超える大幅な下げとなったが、前日に日中値幅が800円を超える乱高下となったこともあり、目先的なピーク感からある程度は想定されていただろう。また、上昇する5日線を支持線としたトレンドに変化がみられたことも、いったんは利益確定に向かわせやすいところのようだ。

 その他、世界3位の再保険会社、ドイツのハノーバー再保険は、約9億5300万ユーロ(約126億円)に上る株式ポートフォリオを全て売却したと明らかにしたと報じられている。報道によると、株は売り時と判断、株価急落に備えた引当金は不要となり、保険金支払いに充当すると伝えている。弱気になる必要はないものの、こういった報道を受けて、瞬間的な調整局面においては、利益確定が強まる可能性もありそうだ。

 一方で、マザーズ指数はプラス圏で推移している。日経平均の日柄調整が意識されるなか、相対的に出遅れている中小型株を見直す流れが期待されそうだ。本日は決算ピークの第2弾となるが、決算通過後となる来週以降の動向が注目されてきそうだ。
(村瀬智一)


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