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日経平均は小幅に11営業日続伸、短期的な過熱感あるが押し目買いの好機とも


 日経平均は小幅に11営業日続伸。前日比5.33円高の21260.89円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えた。16日の米国市場ではNYダウが85ドル高となり、主要株式指数が揃って最高値を更新した。10月NY連銀製造業景気指数が市場予想を大幅に上回り、原油価格の上昇も好感された。円相場は1ドル=112円台前半と弱含んでおり、本日の東京市場では良好な外部環境を背景に買いが先行した。日経平均は朝方に一時21393.96円(同138.40円高)まで上昇し、取引時間中の年初来高値を連日で更新した。

 ただ、日経平均は前日まで10営業日続伸し、この間900円近く上昇しており、過熱警戒感から国内機関投資家を中心に利益確定の動きもあったようだ。日経平均は朝方の買いが一巡すると伸び悩み、マイナスに転じる場面も見られた。

 信越化<4063>、東エレク<8035>、ファナック<6954>などが堅調で指数の支えとなり、このところ軟調だったトヨタ自<7203>など自動車株の一角も円相場の下落を受けて反発した。前日に開催した説明会を受けてデータ改ざん問題に対する警戒感が和らいだ神戸鋼<5406>、銅価格の上昇が買い材料視された住友鉱<5713>などは上げが目立った。一方、任天堂
<7974>やソフトバンクG<9984>が利益確定売りに押され、三菱UFJ<8306>などのメガバンク株もさえない。リクルートHD<6098>は2%超下げた。

 日経平均は指標面で過熱感が意識されやすいところだが、これまで押し目らしい押し目を作らずにきたことから、短期的な調整局面は買い遅れていた投資家にとって好機と捉えられそうだ。世界的な景気拡大を背景に企業業績への期待は強く、22日に衆院選の投開票を控え政策期待も株価の支えとなるだろう。相場全体の先高感はなお続きそうだ。
(小林大純)


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