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日経平均は6営業日ぶり反発、そろそろ金融セクターの動向にも注視


 日経平均は6営業日ぶりに反発。89.33円高の19473.17円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えた。22日の米国市場は、米政権に対する先行き不透明感や北朝鮮情勢の緊迫化による株価下落が一服し、値ごろ感から買いが広がった。税制改革に関する協議で大幅な進展が見られたとの報道が好感されたほか、ハイテク株が選好され、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の19480円となるなか、日経平均は19500円を回復して始まった。

 ただし、寄付き直後に付けた19561.32円を高値にこう着感の強い展開となり、19500円を挟んでの狭いレンジ取引が続いている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは繊維、石油石炭、情報通信、パルプ紙、電気機器、小売、証券がしっかり。一方で、海運、鉄鋼、銀行、電力ガスが小安く推移している。

 日経平均は5日線を挟んでの攻防をみせている。一目均衡表では転換線が上値抵抗として意識されている。ボリンジャーバンドでは-1σと-2σとのレンジ内での推移をみせている。ジャクソンホール会合といった重要な経済イベントを控えており、これを見極めたいとするムードが強い中では、戻りとしては十分であろう。シグナル好転は期待しづらく、自律反発の域を脱せないとすれば、午後はこう着感の強い相場展開が続きそうである。

 ただし、ジャクソンホール会合を前に売り方の買い戻しも意識されやすいほか、金融政策への思惑も高まりやすく、底堅さは意識されてくるとみられる。イベント前には長期金利の上昇が意識されやすく、金融セクターの動向にも注視しておきたいところ。その他は、ビットコインや省力化関連、電池関連、ゲーム関連などの循環物色が続こう。
(村瀬智一)


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