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日経平均は下落、物色対象限られ模様眺めムードに


 日経平均は下落。76.54円安の18906.69円(出来高概算10億2000万株)で前場の取引を終えている。3日の米国市場は予想を下回る経済指標やロシアでのテロ事件を受けてNYダウ、ナスダックともに下落。この流れを受けて売りが先行すると、日経平均は一時18841.18円まで下げ幅を広げる場面もみられた。その後は下げ渋りがみられているが、18900円を挟んでのこう着が続いている。

 セクターでは石油石炭、鉱業、電力ガス、陸運、医薬品、食料品が小じっかり。半面、海運、鉄鋼、銀行、証券、輸送用機器、保険が冴えない。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。売買代金上位では、ソレイジア<4597>、ソニー<6758>、KDDI<9433>、東エレク<8035>、7&iHD<3382>が堅調。半面、東芝<6502>、任天堂<7974>、三菱UFJ<8306>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>が冴えない。

 米経済指標については、このところ予想を上回る堅調な内容が続いており、米国経済の力強さに対する楽観が広がっていた。これを受けた金利上昇、円安といった流れが期待されていただけに、ややハシゴを外された格好であろう。また、ロシアでのテロ事件がリスク回避につながるほか、韓国大統領選に向けた動きも不透明要因になるなか、利益確定の流れが優勢のようだ。

 また、中小型株も朝方は物色が強まる場面もみられたが、その後は下げに転じる動きが目立つ。ある程度は想定されていたものの、一部の銘柄に資金が集中しており、物色対象に広がりが見られないなか、模様眺めムードにもつながっているようである。午後は日銀のETF買入れへの思惑から下げ渋りが意識されるが、一方で、13時半辺りからの売り仕掛けの動きには注意する必要がありそうだ。
(村瀬 智一)


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