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日経平均は大幅続伸、中小型株に資金がシフトしてくるかが注目される


 日経平均は大幅続伸。208.62円高の18974.09円(出来高概算17億1000万株)で前場の取引を終えた。8日の欧米市場はECB理事会でドラギ総裁が必要に応じた量的緩和策の期間延長や規模拡大の実施に言及したことが好感された。また、原油相場の上昇やトランプ政権への政策期待からの物色が続くなか、NYダウは連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は大阪比80円高の18810円。欧米株高の流れのほか、SQに絡んだ売買が差し引きで買い越しだったことも指数を押し上げる格好となり、日経平均は18800円を回復して始まった。

 その後はややこう着感の強まる場面もみられたが、コア銘柄への断続的な資金流入が続く中、為替市場では1ドル114円40銭辺りと円安に振れて推移していることも安心感につながっている。日経平均はじりじりと上げ幅を広げており、一時18983.47円と1月4日のザラバ高値
18951.12円をクリアし、節目の19000円が射程に入ってきている。

 日経平均はザラバ高値を突破し、明確に年初来高値を更新してきた。節目の19000円にあと一歩に迫っており、いったんは達成感も意識されやすいところであろう。原油相場については、ロシアが減産に応じることで合意はできているとはいえ、OPECと非加盟国との協調減産の合意文書の署名に向けた会合が9日に行われるため、やや神経質な展開もありそう。来週の米FOMCを見極めたいムードもあり、こう着感が強まりそうである。

 しかし、これといった調整がなく、コア銘柄への資金集中によって日経平均の上昇ほど、個人投資家のセンチメントは明るくない可能性もある。海外勢のクリスマス休暇も意識されるなか、中小型株に資金がシフトしてくるかが注目される。
(村瀬智一)


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