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【中国の視点】各国の中央銀行、米金利上昇も早急な引き締めの公算小


米10年債利回りは2月26日、一時1.6%を上抜けた。米長期金利の上昇が警戒され、26日の各国の株式市場が軒並み下落した。

米長期金利の上昇が市場予想を上回っている上、金利上昇が継続した場合、金利水準は米連邦準備制度理事会(FRB)が快適とされるレンジを越える可能性がある。そのため、米FRBによる量的緩和を段階的に減額していくテーパリングの実施観測が高まっている。また、元米財務長官ローレンス・サマーズ氏が発表した最新リポートで、米FRBが1兆9000億米ドル(約202億3500円)の追加景気対策を実施した場合、景気の過熱を引き起こす恐れがあるとの見方を示した。

一方、中国の専門家は、米FRBによるテーパリングの実施観測が高まっているものの、各国の中央銀行が早急に金融引き締めスタンスに切り替える可能性が低いと予測した。各国の景気低迷が依然として改善されていないことが背景にある。追加の金融緩和は当面継続されると予測されている。

ただ、専門家は、米長期金利が一段と上昇した場合、株式市場の調整売りが広がる可能性があると指摘した。今後の金融政策について、各国の中央銀行が経済動向や金融市場の動きを注目しながら金融緩和政策を調整するとみている。

一部では、米FRBは早ければ2022年10-12月期に利上げするとの予測が出ている。また、新型コロナウイルスワクチンの普及に伴う経済活動の回復ペースが今後は速まる可能性があるため、インフレ圧力の高まりに伴う米FRBのテーパリングの実施時期が想定より早く打ち出されるとの見方がやや広がっている。

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