
iDeCoとは、そのメリットとは?
現在の日本の公的年金制度は、1階部分にあたる「国民年金」、民間企業に勤める会社員や公務員には、2階部分にあたる「厚生年金」、自営業者は「国民年金基金」があります。さらに一部の企業では3階部分にあたる「企業年金」同じく公務員で3階部分となるのは「退職金等年金給付」があります。
これに対してiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とは、私的年金の制度で、自身で申し込み、掛金の拠出、運用方法を選んで掛金を運用し、掛金とその運用益との合計額を給付として受け取ります。
また、メリットとしては税制優遇で、積立時には積立金額が所得控除され、運用時には運用で得た運用益が非課税となり、給付時には年金方式で受け取る場合は公的年金等控除、一時金で受けている場合は退職所得控除となり、多くの優遇措置が講じられています。
会社員を辞めて専業主婦(夫)になったり、自営業者になったりした場合でも、引き続き掛け金を拠出し資産を運用できます。また、転職した場合は、iDeCoの年金資産を転職先の年金制度へ移換すること(ポータビリティ)もできます。
主な改定は2つです
今回の主な改定は、
1.拠出限度額の引き上げ
2.可能加入年齢が70歳未満までに引き上げ
の2点です。
まず、1の拠出限度額の引き上げですが、下図のようになります。
| 加入資格者 | 拠出限度額 | ||
|---|---|---|---|
| ~2026年11月 | 2026年12月~ | ||
| 第1号加入者 第4号加入者 | 6万8000円/月 | 7万5000円/月 (国民年金基金等と合計) | |
| 第2号加入者 | 企業年金あり | 2万円/月 | 6万2000円/月 (iDeCo・企業年金等を含む) |
| 企業年金なし | 2万3000円/月 | 6万2000円/月 (iDeCo・iDeCo+) | |
| 第3号加入者 | 2万3000円/月 | 2万3000円/月(変更なし) | |
(筆者作成)
第1号加入者:自営業者、フリーランス、学生など(20歳以上60歳未満)
第2号加入者:会社員、公務員などの厚生年金に加入している人
第3号加入者:第2号加入者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者
第4号加入者:国民年金に任意加入している人(60歳以上65歳未満の人、一定の要件を満たす海外居住者など)
次に、2ですが、iDeCoに加入できる年齢が、現行の65歳未満から70歳未満へ引き上げられます。その際の拠出額の上限は6万2000円/月です。これによって、65歳以降も働く方がより豊かな老後を考えている場合や、60代になってももっと資産形成を行いたい方が対象となります。
拠出できるのは、次の(1)から(3)までのいずれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給しておらず、マッチング拠出(企業型DCに加入している従業員が会社の掛け金に上乗せして掛け金を拠出する制度)を実施していない人です。
(1) iDeCo加入者
(2) iDeCo運用指図者
(3) 企業年金からiDeCoに資産を移換する人
となっています。
また、経過措置として、2029年11月末までは、上記要件に該当しない60歳以上70歳未満の人についても、新たにiDeCoに加入できます。
まずはiDeCoを始める口座を開設してみましょう
もし、まだiDeCoを始めていないのであれば、まず銀行や証券会社等でiDeCo専用口座を開設する必要があります。
口座開設時の開設手数料はどの金融機関も同じですが、口座管理手数料、取り扱われている保険商品や投資信託は各金融機関によって異なっています。投資経験がない方にがどのような商品で運用するか等の情報がない場合は、上記の運用商品選択状況の割合や積立の平均値を参考にしたり、専門家に相談しながら開設するのもいいかもしれませんね。
ただし、iDeCoは基本60歳までは引き出すことができませんので、拠出額は今の生活に無理のない範囲で行うようするのをお勧めします。
出典
政府広報オンライン iDeCoが大きく変わる!2026年12月制度改正のポイントを分かりやすく開設
厚生労働省 確定拠出年金の拠出限度額
執筆者 : 田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表
