
前の住人の借金が原因で、取り立てや差し押さえに巻き込まれることはある?
前の住人が借金を滞納している場合、債権者からの督促状だけでなく、電話や訪問による連絡が来る可能性もあります。例えば、借金の返済が滞っている前の住人の住所が変更されていなければ、金融機関や債権回収会社などが以前の住所に連絡してくることも考えられます。
ただし、同じ住所に住んでいるという理由だけで、現在の入居者に前の住人の借金を返済する義務が生じることは当然ありません。また、前の住人の借金を理由に、現在の入居者の預金や財産が差し押さえられることもありません。
一方で、前の住人が住所変更をしていない場合、借金に関する連絡が繰り返し届く可能性があります。
万が一、債権者が自宅を訪問してきた場合は、前の住人がすでに転居していることを伝えましょう。自分が借金の返済を約束したり、代わりに支払ったりする必要はありません。
また、裁判所から前の住人宛ての書類が届いた場合も、勝手に開封せず、配達員や郵便局に宛名の人が住んでいないことを伝えてください。
前の住人宛ての請求書や督促状を放置・開封してもよい?
前の住人宛ての請求書や督促状は、開封せずに適切な方法で返送しましょう。
郵便法第42条では、誤って配達された郵便物を受け取った場合、その旨を表示して郵便ポストに投函するか、日本郵便に通知しなければならないと定めています。
そのため、自分に関係のない郵便物だからといって、長期間放置したり、勝手に捨てたりすることは避けましょう。また、請求内容が気になっても、封筒を勝手に開けてはいけません。
刑法第133条では、正当な理由なく封をした他人の信書を開封する行為を禁止しています。違反すると、1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金が科される可能性があります。
ただし、自分宛ての郵便物だと勘違いして開封してしまうこともあるでしょう。
その場合は、封筒を補修し、誤って開封したことと自分の氏名・住所を付せんなどに記載してください。そのうえで、郵便ポストに投函するか、配達を担当する郵便局に連絡しましょう。
前の住人宛ての請求書や督促状が届いたときの対処法
前の住人宛ての請求書や督促状が届いた場合は、郵便物を開封せず、郵便局に返送しましょう。日本郵便では、他人宛ての郵便物が届いた場合、付せんなどに誤配達であることを記載してポストに投函する方法を案内しています。
例えば、付せんに「この宛名の方は現在住んでいません」と記載して封筒に貼り、郵便ポストに投函する方法があります。また、最寄りの郵便局に連絡し、前の住人宛ての郵便物が届いていることを伝えることもできます。
賃貸住宅であれば、管理会社や大家に相談する方法もあります。前の住人の郵便物が大量に届いて困っていることを共有しておきましょう。
また、前の住人の借金について、自分に直接支払いを求める連絡が来た場合は、安易に応じないことが大切です。不安があれば、消費者ホットライン「188」に相談しましょう。
前の住人宛ての郵便物は放置せず、適切に返送しよう
前の住人宛ての請求書や督促状が繰り返し届く場合、何も対応しなければ、同じ状況が続く可能性があります。そのため、郵便物を放置せず、早めに対処することが大切です。
郵便物を勝手に開封・廃棄することは避け、郵便局に誤配達を知らせて適切に返送しましょう。
大量の郵便物が届く場合は、郵便局や管理会社に相談してみてください。正しい方法で対応すれば、不要なトラブルを避けながら、安心して新生活を送れるでしょう。
出典
e-Govポータル法令検索 郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号) 第二章 郵便の役務 第三節 郵便物の取扱い(誤配達郵便物の処理)第四十二条
e-Govポータル法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第十三章 秘密を侵す罪 (信書開封)第百三十三条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
