
残クレ終了時は3つの選択肢がある
残クレは、購入時に将来の車の価値、つまり残価を設定し、その残価を除いた部分を分割で支払う仕組みです。ホンダの残価設定型クレジットでは、契約満了後に車を返却して乗り換えるか、残価を一括または再クレジットで支払って乗り続けるかを選べます。
今回の「買い取り85万円」が、最終回に支払う残価なのか、ディーラーが今の車を買い取る価格なのかで意味が変わります。残価が85万円なら、85万円を払えば車を自分のものにして乗り続ける選択肢があります。買い取り価格が85万円なら、新車購入時の下取り資金として使えます。
大切なのは、85万円だけを見て判断しないことです。新車に替える場合は、新車価格、登録費用、税金、保険、オプション、ローン金利がかかります。2026年7月のフリードの新車価格は、ガソリン車でも280万円台から、ハイブリッドでは350万円を超えるタイプもあります。
つまり、今の車を85万円で手放しても、次の車には追加で大きな支出が必要です。月々の支払いが軽く見えても、総額では負担が増えることがあります。
家計だけで見れば乗り続けるほうが安くなりやすい
5年乗ったフリードが大きな事故や故障もなく、走行距離も極端に多くないなら、家計面では乗り続けるほうが安くなる可能性があります。理由は、新車に買い替えると、その新車の大きな減価が始まるからです。
車は一般的に、新車登録後の数年で価値が大きく下がります。すでに5年乗った車は、初期の値下がりをある程度終えています。ここから数年乗れば、年間あたりの車両コストは下がりやすくなります。
たとえば、残価85万円を払ってあと4年乗るなら、単純計算で車両代は年約21万円です。もちろん車検や修理費は必要ですが、新車を300万円で買って5年乗るより、負担が軽くなるケースは多いでしょう。
ただし、タイヤ、バッテリー、ブレーキ、車検、任意保険などの費用は見込む必要があります。今後2年で車検と整備に20万円、タイヤ交換に8万円などがおおよそかかる可能性もあります。それでも、新車への買い替え費用と比べれば、まだ安く済むことがあります。
新車に替える価値があるのは安全性や使い方が変わったとき
新車への買い替えが必ず損というわけではありません。家族構成や使い方が変わった場合は、買い替える価値があります。
たとえば、子どもが増えた、親の送迎が必要になった、長距離運転が増えた、燃費のよいハイブリッドにしたい、安全運転支援機能を新しくしたいといった場合です。車は家計だけでなく、安心や快適さも大切です。
また、今の車に修復歴がある、走行距離が多い、エアコンや足回りに不安がある、近いうちに高額修理が必要といわれている場合は、乗り続けるリスクが上がります。この場合は、85万円で評価されるうちに手放す判断もあります。
夫婦で意見が割れているなら、「新車にしたい気持ち」と「乗り続けた場合の安さ」を分けて考えましょう。今後5年間の総額を、乗り続ける場合と買い替える場合で並べて比べると話し合いやすくなります。
まとめ
5年乗ったフリードの残クレ終了時に、85万円を払って乗り続けるか、新車へ替えるかは、車の状態と家計の余裕で変わります。大きな故障がなく、今の車に不満が少ないなら、乗り続けるほうが総額では安くなりやすいでしょう。
一方で、安全機能、燃費、家族構成、今後の修理費に不安があるなら、新車へ替える理由もあります。感情だけで決めず、残価、下取り額、新車総額、ローン金利、今後の車検・修理費を比べることが大切です。
まずはディーラー以外の買取査定も取り、85万円が妥当か確認しましょう。そのうえで、あと何年乗るつもりかを決めれば、夫婦で納得しやすい選択ができます。
出典
Honda 残価設定型クレジット(残クレ)
Honda クルマ|セルフ見積り
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
