
「オール電化」は「ガス併用」より年間約6万7000円安くなる場合がある
オール電化とは、料理や給湯、冷暖房などに必要なエネルギーを電気でまかなう住宅のことです。ガスを契約する必要がないため、毎月のガスの基本料金もかかりません。
では、電気とガスを併用する住宅と比べて、どのくらいお得なのでしょうか。
関西電力株式会社が公表している2026年10月時点の試算によると、4LDKの戸建て住宅に4人家族で暮らす場合、年間光熱費は表1のとおりです。
表1
| 住宅の種類 | 年間光熱費 |
|---|---|
| オール電化住宅 | 約20万9000円 |
| 電気・ガス併用住宅 | 約27万5800円 |
| 差額 | 約6万6800円 |
出典:関西電力株式会社「オール電化住宅とガス併用住宅を比較! メリット・デメリットを解説」を基に筆者作成
この試算では、オール電化のほうが年間約6万7000円、月平均で約5600円安くなります。
ただし、オール電化側は効率よくお湯を沸かす「エコキュート」とIH調理器を使用し、専用の電気料金プランを契約する条件です。一方、ガス併用側は従来型のガス給湯器とガスコンロを使用しています。
また、燃料価格の変動による料金調整分や設備の購入・工事費用は含まれていません。そのため、すべてのオール電化住宅で年間約6万7000円節約できるわけではなく、実際の金額は地域や設備などによって変わります。
「オール電化」のほうが「ガス併用」より光熱費が高くなるケースもある
オール電化住宅はガスの基本料金がかからないものの、電気の使い方によっては、ガス併用住宅より光熱費が高くなることがあります。
特に注意したいのが、電気を使う時間帯です。オール電化向けの料金プランには、夜間の電気代が安い代わりに、昼間の電気代が高く設定されているものがあります。
例えば、日中に在宅勤務をしていて、エアコンや調理器具などを長時間使用する家庭では、光熱費が割高になる可能性があります。また、エコキュートで沸かしたお湯を使い切り、電気料金が高い時間帯に追加でお湯を沸かすと、光熱費が増える原因になります。
さらに、電気料金が値上がりすると、給湯や調理にも電気を使うオール電化住宅は、その影響を受けやすくなります。
ただし、オール電化とガス併用のどちらがお得かは、家族の人数や生活スタイル、契約プランなどによって異なります。そのため、電気代だけで判断せず、年間の光熱費全体で比較することが大切です。
「オール電化」の電気代を節約するには?
オール電化の電気代を抑えるには、まず現在の契約プランを確認しましょう。
夜間の電気料金が安いプランを利用している場合は、食洗機や洗濯乾燥機などを夜間に使うことで、電気代を減らせる可能性があります。ただし、騒音への配慮や機器の安全な使用も大切です。
また、エコキュートを使用している家庭では、お湯の使い方を見直すことも効果的です。
例えば、シャワーを出しっぱなしにしない、家族で入浴する時間をなるべく空けないといった工夫によって、お湯を沸かすための電力を減らせます。
さらに、電力会社の料金シミュレーションを利用するのもおすすめです。過去1年間の電気使用量をもとに比較すれば、現在の生活に合ったプランを探しやすくなります。
「オール電化」の節約効果は電気の使い方や契約プランによって変わる
オール電化住宅は、条件によってはガス併用住宅より年間約6万7000円の光熱費を節約できる可能性があります。
ただし、これは特定の設備や料金プランを使った場合の試算です。実際の節約額は家庭ごとに異なり、ガス併用のほうが安くなる場合もあります。そのため「ガス代がないからお得」と考えるのではなく、年間の光熱費全体を確認することが大切です。
まずは過去1年間の電気代を合計し、同じ地域で電気とガスを併用した場合の料金と比較してみましょう。あわせて電気を使う時間帯や契約プランを見直せば、オール電化のメリットをさらに生かせるでしょう。
出典
関西電力株式会社 オール電化住宅とガス併用住宅を比較! メリット・デメリットを解説
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
