
車検の見積もりが高額になる理由
車検費用には、自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料などの法定費用に加え、点検・整備費用が含まれます。このうち、法定費用は車種や車両重量などによって決まりますが、整備費用は車の状態によって異なるのが特徴です。
特に10年以上乗っている車は、タイヤやブレーキ、足回りの部品などが劣化し、交換が必要になる場合があります。そのため、複数の部品を交換することになれば、車検費用が25万円に達するケースもあるでしょう。
また、新車登録から一定期間が経過すると、自動車重量税が高くなる場合もあります。一般的な自家用乗用車では、初度登録から13年、18年という経過年数が税額に影響するためです。
ただし、25万円という金額だけで、見積もりが高すぎるとは判断できません。費用が妥当かどうかを見極めるには、まず見積もりの内訳を確認することが大切です。
10年以上乗った車は修理と買い替えのどちらがお得?
修理と買い替えを判断する際は、今後何年間乗る予定なのかを考え、その間に必要な費用を比較することが大切です。
例えば、車検費用として25万円を支払い、その後2年間、大きな故障なく乗れた場合、車検費用を1年当たりに換算すると12万5000円となります。一方、車を買い替える場合は、現在の車の売却代金を差し引いても、まとまった購入費用が必要になります。
そのため、車検後も安心して乗れる状態であれば、修理して乗り続けるほうが支出を抑えられる可能性があるでしょう。ただし、エンジンや変速機などの重要な部分に不具合がある場合は注意が必要です。車検を通した後も高額な修理が続けば、維持費が膨らむおそれがあるためです。
なお、走行距離が10万キロメートルを超えていても、それだけで買い替えが必要になるわけではありません。これまでの整備状況や部品の状態を踏まえ、今後の故障リスクについて整備士に相談したうえで判断するとよいでしょう。
車検費用を抑えるために見積もりで確認したいポイント
車検費用が想定よりも高額になってしまった場合は、まず見積書に記載されている整備項目を細かく確認してみましょう。その際、特に意識したいのが、車検に通すために必要な整備と、将来的な故障を防ぐための推奨整備を明確に区別することです。
例えば、一部の部品については、今すぐに交換しなくても経過を見ながら後日に回せる場合があります。ただし、走行の安全性に直結する重要な整備まで安易に省くことは避けなければなりません。あらかじめ整備士に交換の緊急度や時期を尋ね、優先順位を明確にしたうえで判断するのが望ましいでしょう。
また、複数の整備工場から見積もりを取ることも、費用削減につながる有効な手段となります。同じ整備内容であっても、店舗ごとに部品代や作業工賃の設定が異なるため、依頼先を変えることで費用総額を抑えられる可能性があるからです。
一方で、もし買い替えを選択肢に含めているのであれば、現在の車の査定額もあらかじめ調べておくと安心です。売却代金を新しい車の購入費用に充てられるため、買い替えに必要な実際の負担額をより具体的に把握しやすくなるでしょう。
車の状態や今後の維持費を比較して、修理か買い替えかを判断しよう
車検の見積もりが25万円になった場合でも、必ずしも買い替えたほうがお得とはかぎりません。修理と買い替えのどちらがお得かを判断するには、車の使用年数だけでなく、現在の状態や今後の修理費用、買い替えに必要な資金を総合的に比較することが大切です。
そのためにも、まずは見積もりの内訳をしっかりと確認し、疑問や不安があれば別の整備工場にも相談してみることをおすすめします。そのうえで、今後何年間乗り続ける予定なのかも考慮し、家計への負担を踏まえながら最適な選択肢を慎重に見極めていきましょう。
出典
国土交通省 車検時の費用の内訳ご存じですか?
国土交通省 自動車 点検・整備
国土交通省 検査登録のしくみ しくみ5 検査に付帯する諸制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
