
1500円の商品を500円で購入した場合、後から1000円を請求されることはある?
スーパーで食料品や日用品をまとめ買いした際、1500円の商品が店員の打ち間違いによって500円で会計された場合、後から差額の1000円を請求される可能性があります。
民法第555条では、売買は売る側と買う側が商品の引き渡しと代金の支払いを約束することで成立すると定めています。そのため、1500円で商品を購入する契約が成立していたのであれば、レジで500円しか支払わなかったとしても、残りの1000円を支払う義務がなくなるわけではありません。
例えば、1500円と表示された商品を購入し、店員が誤って500円と入力した場合です。双方が1500円での売買を前提としていたのであれば、店側は不足分を請求できると考えられます。
また、民法第703条には「不当利得」という規定があります。これは、法律上の正当な理由なく利益を得て、他人に損失を与えた場合、その利益を返す義務が生じるというものです。
ただし、今回のようなケースでは、まず売買契約で合意した価格が重要です。会計ミスがあったからといって、必ず不当利得に該当するわけではありません。
店員の打ち間違いでも差額を支払う義務はある?
店員の打ち間違いであっても、購入者の支払い義務がなくなるとは限りません。重要なのは、店側と購入者がいくらで売買することに合意していたかという点です。
例えば、1500円の商品を購入するつもりでレジに持っていき、店員が誤って500円と入力した場合は、1500円での契約が成立していたと判断される可能性があります。
一方、店頭で500円と表示され、購入者もその価格を信じて購入した場合は事情が異なります。店側が500円で販売する意思を示し、購入者もその価格に同意して売買契約が成立したのであれば、後から当然に差額を請求できるとは限りません。
ただし、民法第95条では、一定の条件を満たす勘違いや間違いによる意思表示を取り消せると定めています。
店側が価格を大きく間違えて表示した場合、購入者の認識などによっては契約の取り消しが問題になる可能性があります。もっとも、店側に重大な不注意がある場合などは、取り消しが制限されることもあります。
このように、差額の支払い義務は、価格表示や契約時の状況によって判断されます。
会計ミスに気づいた場合はどうすればよい?
帰宅後に会計ミスに気づいた場合は、まずレシートを確認し、購入した店舗に連絡することをおすすめします。例えば、1500円の商品が500円で会計されていた場合は、商品名や購入日時、レシートに記載された金額を伝えましょう。
店側が会計ミスを確認し、差額の支払いを求めてきた場合は、正しい価格や支払い方法を確認してください。1500円での契約が成立していたのであれば、不足分を支払う必要があります。
一方、店側が差額の支払いを求めない場合も考えられます。その際は、追加の支払いが不要であることを確認しておくと安心です。
また、レシートは捨てずに保管しておきましょう。レシートは支払いの記録となるため、後から金額について確認する際にも役立ちます。なお、帰宅後に初めて会計ミスに気づいたというだけで、直ちに犯罪になるわけではありません。
ただし、会計時に明らかな間違いを認識しながら、店員に知らせず安い金額で購入した場合は、状況によって詐欺罪などが問題になる可能性があります。トラブルを避けるためにも、ミスに気づいたら早めに店舗へ確認しましょう。
まとめ|会計ミスによる差額請求は状況によって異なるため、気づいたら店に確認しよう
スーパーでまとめ買いをした際、1500円の商品が500円で会計された場合、店側から差額の1000円を請求される可能性があります。
店員の打ち間違いでも、1500円で売買する契約が成立していれば、原則として不足分の支払いが必要です。一方、500円での売買契約が成立していた場合などは、後からの差額請求が認められるとは限りません。
会計ミスを見つけたときは、レシートを保管したうえで店舗に確認しましょう。早めに事情を確かめることで、思わぬ金銭トラブルを防げるでしょう。
出典
e-Govポータル法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第二編 物権 第七章 留置権(錯誤) 第九十五条、第三編 債権 第二章 契約 第三節 売買 第一款 総則(売買)第五百五十五条、第三編 債権 第四章 不当利得(不当利得の返還義務)第七百三条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
