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久しぶりに行った美容院で「現金なら500円引き、カード払いは通常料金」と言われました。同じサービスなのに支払い方法で料金が変わるのはなぜなのでしょうか?


久しぶりに行った美容院で「現金なら500円引き、カード払いは通常料金」と言われました。同じサービスなのに支払い方法で料金が変わるのはなぜなのでしょうか?

現金払いを500円安くする背景の一つにカードの加盟店手数料がある


客がクレジットカードで料金を支払っても、美容院がその金額をそのまま受け取れるわけではありません。

 

カード決済を導入している店舗は、一般的に決済サービス会社などへ「加盟店手数料」を支払います。たとえば料金が1万円で、仮に加盟店手数料率が3%なら、単純計算では300円が手数料になります。

 

経済産業省の2025年の資料では、中小加盟店の例として、クレジットカードの加盟店手数料率は1.98~3.25%と示されています。1万円の決済なら、単純計算で198~325円に相当します。

 

実際の料率は契約内容などによって異なるため、「現金なら500円引き」という金額が、そのままカード手数料相当額とは限りません。

 

一方、現金払いでは通常、クレジットカードの加盟店手数料は発生しません。そのため、現金払いが増えれば、店舗側はカード決済に伴う加盟店手数料の負担を抑えられます。

 

そこで、「カードなら500円追加」とするのではなく、「通常料金は1万円、現金なら9500円」と現金値引きの形で価格差を設ける店舗も考えられます。

 

店から見れば、現金客を増やして決済コストを抑える狙いがあるわけです。ただし、店舗側に手数料が発生するからといって、どのような料金設定でも自由にできるとは限りません。

 


カード払いだけ実質的に高くすると加盟店規約に反する可能性がある


クレジットカード利用時の価格差については、「法律で一律に500円の差額を禁止している」と単純に考えるのは適切ではありません。重要なのは、店舗とカード会社・決済会社との加盟店契約です。

 

国民生活センターは、店舗がクレジットカード利用者に手数料を負担させたり、現金払いとは異なる代金を請求したりすることは、カード会社の加盟店規約に違反している可能性があると案内しています。

 

実際にJCBの加盟店向け案内では、現金で支払う場合よりカードで支払う金額が高くなるような取り扱いを禁止しています。

 

ほかの決済会社の加盟店規約でも、カード利用者に対して現金客より不利な取り扱いをすることを禁止しているケースがあります。そのため、「カード手数料500円」と明記していなくても、「現金なら500円引き、カードなら通常料金」という結果としてカード客の負担が高くなる仕組みが、加盟店契約上問題になる可能性があります。

 

ただし、実際にどの規約が適用されるかは、店が契約しているカード会社や決済サービスによって異なります。

 


料金差に疑問があれば会計前に値段と理由を確認する


現金とカードで料金が違うと言われたら、まず実際の料金設定を確認しましょう。

 

たとえば美容院の料金表に「カット5000円」としか書かれていないのに、カードを出した途端に「カードの場合は5500円です」と言われたのであれば、理由を尋ねたほうがよいでしょう。「現金払いキャンペーン」などとして事前に表示されている場合でも、利用するカードの加盟店規約との関係は別に確認が必要です。

 

大切なのは、「現金割引なら必ず問題ない」「カード手数料という名前でなければ加盟店規約に反しない」と決めつけないことです。

 

疑問が残る場合はレシートや料金表示の写真などを残し、利用したカード会社へ問い合わせる方法があります。カード会社が加盟店規約に反すると判断すれば、店舗へ事実確認や是正を行う場合があります。

 

また、表示されていた料金と請求額が違うなど、消費者としての料金トラブルになった場合は、消費者ホットライン「188」へ相談することもできます。500円だけを見れば小さな金額ですが、今後も同じ美容院を利用するのであれば、支払い条件を事前に確認しておいたほうが安心です。

 


まとめ


美容院が「現金なら500円引き」とする背景には、クレジットカード決済で店舗側に加盟店手数料が発生することが考えられます。

 

ただし、カード客だけ実質的に高い料金を支払う仕組みは、店舗が契約しているカード会社や決済会社の加盟店規約に反する可能性があります。現金値引きという名称にすれば、必ず問題がなくなるわけではありません。

 

支払い方法による料金差に疑問を感じたら、まず美容院に料金設定の理由を確認しましょう。それでも納得できない場合は、利用したカード会社へ確認する方法があります。料金と支払い条件を会計前に把握しておけば、思わぬ追加負担も避けやすくなるでしょう。

 


出典


経済産業省 キャッシュレス推進検討会 とりまとめ

株式会社ジェーシービー JCB加盟店様お取り扱いガイド

独立行政法人国民生活センター 消費者トラブル解決ナビ【クレジットカード】飲食代をクレジット決済したら、『カード手数料』を上乗せされた。現金決済の場合と金額が違うが問題ないのか知りたい。

消費者庁 消費者ホットライン

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


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