
待機電力による電気代は年間約7000円にもなる
待機電力とは、家電を使っていないときにも消費される電力のことです。
例えば、テレビはリモコンで電源を切っても、次に電源を入れるための信号を受け取れるように待機しています。また、電子レンジやレコーダーなども、時計の表示や設定の維持に電力を使う場合があります。
経済産業省資源エネルギー庁の「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」によると、1世帯あたりの年間消費電力量は4432kWhで、そのうち228kWhが待機電力でした。家庭で使う電力量の約5.1%を占めています。
この228kWhを、電気料金の目安単価である1kWhあたり31円で計算すると、次のようになります。
・228kWh×31円=7068円
つまり、家庭全体の待機電力による電気代は、年間約7100円になる計算です。月額では約590円となります。ただし、これは過去の調査結果を基にした試算です。実際の電気代は家電の種類や台数、契約している料金プランなどによって異なります。
また、年間約7100円は家庭全体の待機電力にかかる金額であり、外出前にコンセントを抜くだけで全額節約できるわけではありません。
外出中にコンセントを抜くと年間いくら節約できる?
外出中にコンセントを抜いた場合の節約額は、家電の待機電力と外出時間によって変わります。
例えば、待機電力が1Wのテレビを、毎日8時間の外出中にコンセントから抜くと仮定します。電気料金を1kWhあたり31円として計算すると、年間の節約額は次のとおりです。
・1W÷1000×8時間×365日×31円=約91円
つまり、待機電力が1Wのテレビ1台では、毎日8時間コンセントを抜いても年間約91円の節約です。
同じ条件で、待機電力が3Wの家電なら年間約272円、5Wの家電なら年間約453円の節約になります。仮に、テレビやレコーダーなど5台の待機電力が合計10Wだった場合、毎日8時間コンセントを抜けば年間約905円の節約です。
このように、1台だけでは節約額が小さくても、複数の家電を対象にすれば年間数百円から1000円程度の差が生まれる場合があります。
ただし、最近の家電には待機電力が非常に小さい製品もあります。正確な節約額を知りたい場合は、取扱説明書などで待機時消費電力を確認するとよいでしょう。
コンセントを抜くと効果的な家電と注意が必要な家電
待機電力を減らすには、すべての家電のコンセントを抜くのではなく、家電の特徴に合わせて判断することが大切です。
例えば、テレビやレコーダーは、リモコンの操作を待ち受けたり、時計や設定を維持したりするために待機電力を使います。特に、高速起動機能がある製品では、設定によって待機電力が大きくなる場合があります。コンセントを抜く前に、省エネモードへの変更を検討するのもよいでしょう。
また、使用頻度の低いオーディオ機器などは、長期間使わないときにコンセントを抜くことで節電につながります。一方で、コンセントを抜く際に注意したい家電もあります。
例えば、レコーダーはコンセントを抜くと予約録画ができなくなる場合があります。また、エアコンやガス給湯器も、機種や使用環境によっては、凍結防止機能などを働かせるために通電が必要なことがあります。
このように、家電によってはコンセントを抜くことで必要な機能が使えなくなる場合があるため、節電を目的に電源を切る際は、事前に取扱説明書を確認しておくとよいでしょう。
なお、毎回コンセントを抜くのが面倒な場合は、スイッチ付きの電源タップを活用する方法もあります。ただし、使用する家電の消費電力がタップの定格容量を超えないように注意が必要です。
まとめ|待機電力は家電を選んで減らすのがおすすめ
待機電力は、家庭全体では年間約7100円に相当する場合があります。ただし、これは過去の調査を基にした試算であり、外出時にコンセントを抜くだけで全額節約できるわけではありません。
例えば、待機電力が1Wのテレビなら、毎日8時間コンセントを抜いても年間の節約額は約91円です。そのため、節約額だけを考えると、毎回すべてのコンセントを抜く必要性は高くないでしょう。
一方で、待機電力が大きい家電や使用頻度が低い家電を選んで対策すれば、無理なく電気代を減らせます。まずは自宅にある家電の待機電力を確認し、コンセントを抜いても問題のない製品から節電を始めてみてはいかがでしょうか。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要(iiiページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
