
家族4人の入浴にかかる水道・ガス代を試算する条件
入浴にかかる費用は、使用するお湯の量や温度、給湯器の性能などによって変わります。今回は、夏は「シャワーのみ」、秋は「夏と同じ時間シャワーを使ったうえで、新たに200リットルのお湯を浴槽にためる」と仮定し、湯船にお湯をためることで増える費用を計算していきます。
・シャワーの湯量:1分あたり10リットル
・シャワーの使用時間:1人5分
・浴槽にためるお湯:200リットル
・お湯の設定温度:40度
・秋の水温:20度と仮定
・給湯器の熱効率:90%
毎日200リットルの湯船につかると水道代は月約2000円増加
まずは、水道代がどのくらい増えるのかを確認しましょう。
浴槽に1日200リットルのお湯をためると、30日間では次の水量になります。
200リットル×30日=6000リットル(6立方メートル)
シャワーだけで済ませていたときと比べ、1ヶ月の水道使用量は6立方メートル増える計算です。
東京都23区のケースでは、水道料金は使用量に応じた従量制になっています。一般用の場合、1ヶ月に21~30立方メートルの使用量では、163円/立方メートルです。さらに下水道料金もかかり、一般汚水の21~30立方メートルの部分は、1立方メートル当たり140円です。
湯船を使う前の家庭全体の使用量が月に20立方メートルで、湯船を使うことによって26立方メートルに増えるとすると、増加額は次のようになります。
(163円+140円)×6立方メートル×1.1=約2000円
したがって、毎日200リットルのお湯を浴槽にためることで、水道・下水道料金は月に約2000円増える計算です。ただし、水道料金は使用量によって単価が異なるため、もともとの使用量によって実際の増加額は変わります。
ガス代を含めると月約4000円の負担増になる可能性
浴槽にお湯をためる場合、水だけでなくガスも使用します。水温20度の水200リットルを40度にするケースで考えてみましょう。
お風呂を沸かす際のガス代は、「水温を上げる温度×水量÷熱効率÷発熱量×従量単価」で概算できます。熱効率90%、都市ガスの発熱量を1立方メートル当たり約1万750キロカロリーとして、まずガス使用量を計算します。
20度×200リットル÷0.9÷1万750キロカロリー≒0.413立方メートル
1回のお湯張りには、約0.41立方メートルの都市ガスを使う計算です。
東京ガスの2026年10月検針分では、東京地区などの一般契約料金で月に21~80立方メートル使用する場合の調整単位料金は、156.28円/立方メートルです。この単価で計算すると、下記のようになります。
0.413立方メートル×156.28円×30日=約1940円
今回の条件では、水道・下水道料金と合わせると、毎日湯船を使うことによる増加額は月に4000円ほど増える計算になります。3ヶ月間続けば約1万2000円になり、家計への影響は小さくありません。
湯船につかりながら水道・ガス代を抑えるには?
毎日湯船につかりたい場合でも、お湯の使い方を少し工夫すれば水道・ガス代を抑えられます。
例えば、浴槽のお湯を200リットルから180リットルに減らせば、1回につき20リットルの水を節約できます。お湯の量が減るため、水道代だけでなくガス代の節約にもつながります。
また、家族の入浴時間が空くと浴槽のお湯が冷め、追いだきが必要になることがあります。
シャワーの時間を短くするのも1つの方法です。今回と同じ1分当たり10リットルという条件なら、家族4人がそれぞれ1分短縮するだけで1日40リットル、1ヶ月では1200リットルのお湯が減らせるでしょう。
湯船につかる日はお湯の使い方を工夫しよう
今回の条件では、家族4人がシャワーだけの生活から毎日200リットルのお湯を浴槽にためる生活に変えると、水道・下水道料金が月に約2000円、ガス代が月に約1940円増え、合計の増加額は月に4000円程度となりました。
実際の金額は、住んでいる地域や契約しているガス会社、給湯器の性能、お湯の量などによって変わります。秋冬に無理なく湯船を楽しむためには、家族が続けて入浴する、シャワーを出しっぱなしにしないなど、毎日の使い方を工夫するとよいでしょう。
出典
東京都水道局 水道料金・下水道料金の計算方法(23区)
東京ガス株式会社 原料費調整制度に基づく2026年10月検針分のガス料金について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
