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才能があっても売れない時代に、広告の仕組みを変える。DIFINESがSATOPumpとVAZREELで挑む「知名度の格差」


【画像 https://www.dreamnews.jp/press/365810/images/bodyimage1】

歌がうまいから売れるわけではない。料理がおいしいから店が繁盛するわけでもない。品質の優れた商品が、必ずしも市場で選ばれるとは限らない。

共通しているのは、世の中に知られる機会がなければ、どれほど優れたものでも評価されにくいという現実だ。

もちろん、宣伝さえすれば成功するほど商売は単純ではない。しかし、知ってもらうことすらできなければ、競争のスタートラインに立つことも難しい。

こうした問題に対して、DIFINESが新たな取り組みを進めている。タレント応援プラットフォーム「SATOPump」と、SNSの閲覧数(ビュー)を売買するマーケットプレイス「VAZREEL」の連携だ。

一見すると、タレントを応援するサービスとSNS広告の取引市場は、別々の事業に思える。ところが、両者を組み合わせることで、これまで広告予算を十分に確保できなかった人にも、新たな選択肢を提供できるという。

有名になる前に広告費が必要という矛盾

芸能界では、知名度が仕事を呼び、仕事が新たな知名度につながる。

テレビや広告に出演する機会が増えれば、多くの人に顔や名前を覚えてもらえる。やがて企業からの広告依頼やイベント出演などにつながり、さらに活動の幅が広がっていく。

問題は、その循環に入る前の段階だ。

新人歌手が楽曲を制作し、動画を公開したとしても、再生されなければ存在を知ってもらえない。ライブを開催しても、名前が知られていなければ集客は難しい。

では、広告を出せばよいのか。

そこで再び資金の問題にぶつかる。

十分な収入を得ていない新人にとって、継続的な宣伝費は決して小さな負担ではない。結果として、すでに知名度を持つ人と、これから知名度を獲得しようとする人の間で、機会の差が生まれやすくなる。

DIFINESのDFSChain Chief Architect、Yoshihiro Sato氏は、こうした仕組みに疑問を持っている。

Yoshihiro Sato氏が問題としているのは、有名人が広告を利用することではない。才能を評価してもらう以前に、広告予算や人脈の違いによって、そもそも発見される機会が左右されることだ。

優れた歌手であっても、歌を聴いた人が100人しかいなければ、その才能を知る人も限られる。

一方、1000万回再生された動画の出演者は、少なくとも多くの視聴機会を得られる。

そこには、才能とは別の競争が存在している。

ファンの応援を、次のファンを生み出すために使う

SATOPumpには、BORN(ボーン)の販売売上の50%を広告宣伝費に充てるというルールがある。

例えば、ある新人タレントのBORNが10万ドル売れれば、そのうち5万ドルが宣伝予算になる。

特徴的なのは、この資金の大部分をVAZREELで活用する方針を採用していることだ。

ファンによる応援が、単にタレントの活動を支えるだけでなく、まだそのタレントを知らない人に存在を届けるためにも使われる。

ここに、従来のファンビジネスとは異なる発想がある。

一般に、タレントの活動を支える資金と、知名度を高めるための広告費は、必ずしも同じ仕組みで管理されているわけではない。

SATOPumpでは、販売売上の一定割合をあらかじめ宣伝に割り当てることで、マーケティングを事業モデルの中に組み込んでいる。

これは単に広告費を増やすという話ではない。

まだ売れていない人にとって最も難しい、宣伝資金を確保する問題へのひとつの解決策でもある。

ただし、BORNが売れなければ十分な予算は生まれない。ファンの支持を集めることが出発点になる点は変わらない。

5万ドルは、SNSでどれほどの宣伝力を持つのか

VAZREELの中心となる事業は、SNSの動画閲覧数を売買するマーケットプレイスだ。

対象にはTikTok、YouTube、Instagram、X、NAVER Clipなどを想定している。

企業やタレントがプロモーションを依頼し、参加するインフルエンサーや動画クリエーターがコンテンツを制作・投稿する。報酬は有効な閲覧実績を基準とする仕組みだ。

中心価格帯として想定しているのは、1000ビューあたり1ドルから20ドル程度。

仮に5万ドルをすべて閲覧数の購入に充てると、1000ビューあたり5ドルの場合、計算上は1000万ビューに相当する。10ドルなら500万ビュー、20ドルなら250万ビューだ。

もちろん、これは広告予算の全額を同じ単価で使用した場合の理論値であり、実際には手数料や配分割合、案件条件によって変わる。

また、1000万回再生されても、1000万人が見たことにはならない。同じ人が複数回視聴する場合もあり、再生数がそのまま人気や売上につながるわけではない。

それでも、無名の歌手が多くの人に楽曲を届ける機会を持てることには意味がある。

例えば、新曲の公開時にSNS上でプロモーションを行い、動画を通じて興味を持った人が公式アカウントを訪れる。そこで過去の楽曲やライブ映像を見て、初めてファンになる可能性もある。

広告は人気を保証しないが、発見されるきっかけを作ることはできる。

なぜ、有名インフルエンサー1人より100人なのか

SNS広告で大きな影響力を持つインフルエンサーに依頼する方法は、すでに広く利用されている。

ただし、フォロワー数の多さが、あらゆる広告案件に適しているとは限らない。

美容に興味のある視聴者と、音楽に関心のある視聴者では、反応する内容が異なる。旅行好きの人と、ダンス動画を日常的に見ている人も同じではない。

VAZREELでは、広告予算を多くのクリエーターに分散して依頼する方法を重視している。

例えば、新人の女性歌手を紹介する場合、音楽専門のアカウントでは歌唱力を取り上げる。

ダンス専門のアカウントでは振り付けに注目し、ファッション系のクリエーターはステージ衣装を紹介する。

美容系のメディアなら、メイクやヘアスタイルを切り口にすることもできる。

同じタレントを紹介していても、動画の内容も、それを見る人も異なる。

100人が参加すれば100通りの企画が生まれる可能性がある。1000人なら、さらに幅広い視聴者層への接点を増やせる。

DIFINESが注目しているのは、このように個人の発信力を集めて活用する仕組みだ。

従来、タレントのマーケティングは芸能事務所や広告代理店が主導することが多かった。そこに、小規模なSNSメディアを運営する個人が仕事として参加できるようになる。

タレントを宣伝することが、クリエーター自身の収入にもつながる。

この関係が広がれば、タレントの育成に参加する人の裾野も広がっていくだろう。

AIが変えるのは動画制作だけではない

VAZREELが想定する参加者は、すでに多くのフォロワーを持つインフルエンサーに限らない。

顔を出さずに活動する動画クリエーターや、AIで制作したバーチャルキャラクターを活用する運営者も対象になる。

例えば、ある個人が美容専門のSNSアカウントを運営しているとする。

その人がAIを使って別のキャラクターを制作し、音楽専門のメディアを立ち上げる。さらに旅行やファッションなど、ジャンルの異なるアカウントを育てることも考えられる。

実際に運営しているのは1人でも、複数のメディアブランドを持つことができる。

100人が5つずつ専門メディアを運営すれば500メディア。1000人なら5000メディアになる。

ただし、アカウントを増やせば広告効果も比例して増えるというわけではない。視聴者にとって価値のある内容を継続して届けられるかどうかが重要になる。

また、AIキャラクターであることの適切な表示や、各SNSの規約に沿った運営も必要だ。

それでも、顔出しを望まない人や、撮影設備に大きな費用をかけられない人にとって、AIの普及が参入の壁を下げることは十分に考えられる。

SNSメディアを運営することが、個人にとって新しい事業の選択肢になりつつある。

韓国の化粧品メーカーが日本に進出する場合にも

このモデルは、芸能界だけに役立つものではない。

例えば、韓国の中小化粧品メーカーが日本への進出を考えた場合だ。

商品に自信があっても、日本の消費者に知ってもらうには宣伝が必要になる。現地で広告代理店を探し、インフルエンサーを選び、制作や投稿の条件を調整するには、費用も時間もかかる。

VAZREELでは、こうした企業が日本のクリエーターへ直接プロモーションを依頼する仕組みを想定している。

美容専門のアカウントに商品紹介を依頼するだけでなく、敏感肌向け、メイク初心者向け、働く女性向けなど、視聴者の関心に合わせた動画を制作することも考えられる。

ホテルなら旅行専門のクリエーター、飲食店ならグルメ系のアカウント、ファッションブランドならコーディネートを紹介する動画が候補になる。

これまで広告予算の制約によって十分な宣伝ができなかった企業にも、予算に応じて試せる選択肢を増やすという考え方だ。

もちろん、ビュー単価が安いことだけで費用対効果が優れているとは判断できない。

実際に商品が購入されたか、店舗への来客が増えたか、認知度が改善したかといった成果も重要になる。

VAZREELが長期的に広告主から選ばれるためには、再生数だけでなく、こうした実際の効果を検証できることも課題になる。

広告を買いたい人と、仕事が欲しい人。両方がいなければ市場は成立しない

新しいマーケットプレイスを育てるうえで難しいのが、買い手と売り手を同時に集めることだ。

広告を出したい企業が集まっても、仕事を引き受けるクリエーターが少なければ十分なサービスを提供できない。

反対に、クリエーターだけが増えても、案件がなければ収入にはつながらない。

SATOPumpとVAZREELの連携が事業戦略として注目されるのは、この問題に対する具体的な仕組みを持っている点だ。

SATOPumpでは、BORNが販売されると、その売上の50%が広告宣伝予算として確保される。

VAZREELは、その予算をクリエーターによるプロモーションに結びつける役割を担う。

仮に100人のタレントがそれぞれ10万ドルのBORNを販売した場合、合計売上は1000万ドルとなる。

その半分の500万ドルが広告宣伝費になる計算だ。

もちろん、これは事業規模を説明するための仮定であり、実際の販売見通しを示すものではない。

重要なのは、タレントの活動を支えるサービスが、もう一方のプラットフォームに広告需要を生み出せるという点である。

さらにVAZREELでは、SATOPumpに依存するだけでなく、一般企業や店舗からも広告案件を獲得していく。

タレント向けのプロモーションで培った仕組みを、化粧品、飲食、宿泊、観光などへ展開できれば、市場の対象はさらに広がる。

本当に変えたいのは、広告の価格よりも機会の格差

インターネットによって、誰でも情報を発信できるようになった。

しかし、発信できることと、実際に多くの人に届くことは同じではない。

動画を投稿するだけなら無料でも、その動画が誰にも見られなければ、存在していないのとほとんど変わらない。

結局、知名度を得るために大きな予算や既存の人脈が必要になるのであれば、情報発信の手段が増えても、機会の格差は残ってしまう。

Yoshihiro Sato氏がSATOPumpとVAZREELの連携を考える背景には、こうした問題意識がある。

ただし、どれほど優れたマーケティングシステムでも、才能の不足を補えるわけではない。十分な閲覧数を獲得しても、視聴者の支持が得られなければ人気は定着しない。

だからこそ、技術が担うべき役割は明確だ。

誰が優れているかを決めることではなく、優れているかどうかを多くの人が判断できる機会を増やすことである。

その考え方は、タレントに限らず、商品の品質やサービスの価値にも当てはまる。

SATOPumpは、ファンによる応援を宣伝資金へつなげる。

VAZREELは、その資金を使い、多数のクリエーターを通じて情報を届ける。

この組み合わせが機能すれば、従来の広告手法だけでは十分に知られることのなかった人や企業にも、別の道が開ける可能性がある。

次のスターを発掘するのは、大手芸能事務所だけとは限らない。

ひとりのファンの応援から始まり、何百人ものクリエーターが魅力を伝え、その動画を見た誰かが新しいファンになる。

DIFINESが目指しているのは、そうした流れを一時的な話題ではなく、継続的な事業として成立させることだ。

才能があるのに知られない。品質が良いのに売れない。

その理由が、宣伝する資金や機会の不足にあるのなら、変えるべきなのは才能や商品そのものではなく、それらを世の中に届ける仕組みなのかもしれない。

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https://www.difines.org/blog/satopump-vazreel-talent-marketing

関連情報

DIFINES公式サイト
https://www.difines.org/

DIFINES Blog
https://www.difines.org/blog

DIFINES Labs(株式会社Web3Consulting)
https://www.difineslabs.com/

※DIFINES Labsは、株式会社Web3consultingが運営する、DFSChainの普及・導入支援を担う市場推進法人です。DIFINES財団と資本関係があり関係した法人になります。



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