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日本国際学園大学 横澤一彦教授「独創賞」(日本認知心理学会)受賞 「日本語における色字共感覚研究」が独創的研究として高く評価


この度、日本国際学園大学(旧校名:筑波学院大学、学校法人日本国際学園、つくば市)の横澤一彦教授は、「独創賞」(日本認知心理学会)の受賞が決定しました。東京大学の浅野倫子准教授との共同受賞です。授与式は、日本認知心理学会第22回 大会 (2024年6月1日、2日開催 )にて行われ、同大会の中で受賞講演を行います。

【独創賞とは】
「独創賞」は、日本から発信する独創的な研究を顕彰することを目的として創設され、日本の心理学分野で非常に権威のある賞であり、数年に1人しか受賞者が選ばれません(創設以来20年で8件目)。独創賞の審査では、発想困難性、頑健性、新規性、理論的重要性、社会的重要性という5つの点が評価対象となります。国内で行われた独創的な研究にスポットライトをあてることによって、多くの独創的な研究が日本からさらに生み出されることが期待されています。
(詳細は、日本認知心理学会HPを参照 https://cogpsy.jp/cogpsy/prize/original

【受賞概要】
「日本語における色字共感覚研究」
 共感覚は数百年前から知られている現象です。一方で、日本においては共感覚に対する体系的な取り組みがあまり行われていませんでしたが、横澤教授と浅野准教授の研究は、色字共感覚の基本的現象のみならず、日本語特有の知見を数多く報告し、共感覚の解明において大きく貢献しています。例えば、色字共感覚は文字と色の対応関係の時間安定性によって判断されますが、数週間、数ヶ月の時間をおいても、300文字に対する共感覚色の対応関係を調べた研究では、文字と色の対応関係の時間安定性が著しく頑健であることを確認しています。さらに、10年以上にわたる継続的な研究により、同一共感覚者の300字種における強固な色字対応の時間安定性の確認は、世界的にみても類をみない研究成果です。アルファベット文字のような数十字種しか使用しない言語における共感覚が単なる連想記憶と区別がつかず、しかも主観的な報告に基づいた分析しかできなかったので、数百字種の時間的安定性を測定するような方法論を考えつくことは困難だったので、共感覚現象の重要な特性を日本語文字の特徴を利用して明らかにした点に新規性があります。また、長年に渡って数千字種を少しずつ学んでいく日本語教育において、すでに学んだ文字の共感覚色が様々な規定因によって新たに学ぶ文字に汎化していくことを突き止めています。アルファベット文字などを用いた共感覚研究への批判である、単なる連想記憶の一種とする見方を一掃すると共に、国際的な共同研究においても、共感覚研究における中心的な成果として取り上げられています。科学的研究が進む中でも、一般の方々には共感覚が未だに誤解され、少数派の共感覚者が不安に感じられる状況は解消されていません。少数派といっても、仮に日本の人口1億2千万人の1.4%が色字共感覚者だとすれば、日本国内でも約170万人の色字共感覚者が存在することになり、決して少数集団とは言えません。そこで、2021年6月25日に一般社団法人共感覚研究所(代表理事・研究所長 横澤一彦)を設立し、学術研究の進展結果に基づき、共感覚者に限らず、多くの皆さんに共感覚に関する教養・知識の高揚に貢献することを目的として、研究成果を広く伝え、共感覚に対する社会的理解を一層深める努力を続けています。

【研究に関する代表的な著書と文献】
・著書
横澤一彦監修 浅野 倫子・横澤一彦 (2020) 『共感覚: 統合の多様性』 勁草書房
・学術論文
Asano、M.、Takahashi、S.、Tsushiro、T.、&Yokosawa、K. (2019). Synaesthetic colour associations for Japanese Kanji characters: From the perspective of grapheme learning、 Philosophical Transaction of The Royal Society B、 374:20180349.

【共感覚とは】
共感覚とは、ある情報入力に対し、一般的に喚起される認知処理に加えて別の認知処理も引き起こされる現象です。その一種である色字共感覚とは、文字に特定の色(共感覚色)を感じる現象です(例:「か」という文字に山吹色の印象を覚える)。文字と色との対応関係が長期にわたって安定している人は色字共感覚者と見なされ、最近の統計によれば人口の1~2%の確率で存在します。

【横澤一彦教授 略歴】
1956年生まれ。東京工業大学大学院総合理工学研究科修了。NTT基礎研究所主幹研究員、南カリフォルニア大学客員研究員、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員、東京大学人文社会系研究科教授を経て、2022年に定年退職し、現在東京大学名誉教授、日本国際学園大学 経営情報学部教授。一般社団法人共感覚研究所代表理事・研究所長。工学博士。認知心理学、認知科学の分野で、国際的に高い評価を受けている多数の学術論文を執筆しているほか、単著の『視覚科学』(勁草書房)、『つじつまを合わせたがる脳』(岩波書店)、『感じる認知科学』(新曜社)に加え、多数の編著書があります。

【学校法人 日本国際学園について】
1925年に東京家政学院開学以来、100年の歴史を経て、2016年筑波学院大学に変わり「経営情報学科」を「ビジネスデザイン学科」に変更しました。2024年4月、大学名を筑波学院大学から日本国際学園大学に名称変更。また仙台キャンパスを開設し、2キャンパス体制になりました。

【日本国際学園大学 概要】
本学所在地 〒305-0031 茨城県つくば市吾妻3丁目1番地
029-858-4811(代表)
仙台キャンパス 〒980-0022 仙台市五橋2丁目1番地13号 東北外語学園内
022-222-8659(代表)

学長  橋本 綱夫

事業内容 日本国際学園グループとして、大学の運営を始め、専門学校、幼稚園等の運営を展開しております。

<日本国際学園グループ>
東北外語観光専門学校(宮城県仙台市青葉区)
キャスウェルホテル&ブライダル専門学校(宮城県仙台市青葉区)
日本国際学園大学利府おおぞら幼稚園(宮城県宮城郡利府町)
日本国際学園大学利府第二おおぞら幼稚園(宮城県宮城郡利府町)
日本国際学園大学せいがん幼稚園(宮城県多賀城市)
日本国際学園大学坪井幼稚園(千葉県船橋市)
日本国際学園大学はくと幼稚園(千葉県成田市)
日本国際学園大学村上幼稚園(千葉県八千代市)

HP https://www.japan-iu.ac.jp/



配信元企業:学校法人 日本国際学園
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