TPCマーケティングリサーチ株式会社、メンズコスメ市場について調査結果を発表
- 2022年05月11日 16:00:00
- マネー
- Dream News
【調査結果】
◆2021年のメンズコスメ市場は、前年比1.8%増の1,463億円となり、同市場規模はこの15年間で約1.4倍に拡大している。
◆従来、メンズコスメは社会で働く男性にとって身嗜みとして取り入れる傾向が強く、洗顔料やニオイケア、育毛、整髪などが牽引役となってきた。
2018年以降はSNSなどが普及したことによって男性でもより気軽に商品の購入や情報収集が行えるようになり、好調な推移を遂げている。
◆ここ数年の動向として、2020年は新型コロナウイルスの影響によって化粧品市場全体が苦戦を強いられたものの、
メンズコスメにおいてはリモートワークや在宅時間の増加などライフスタイルの変化が潜在ニーズの掘り起こしにつながり、伸長推移を維持。
特にメイクアップはリモート会議の際に画面に映る自身の顔に対する悩みやコンプレックスをカバーする目的でニーズが高まり、肌補正アイテムを中心に大きな伸長を遂げている。
◆さらに、近年は新規ブランドの参入も加速しており、従来のようにドラッグストアを中心に認知拡大を図るブランドのほか、
D2C系やクラウドファンディング、ロフトやAmazonなどの販路限定タイプなど、参入各社はブランディングを強化して顧客獲得につなげている。
一例として、D2C系では「バルクオム」が好調な推移を続けている影響もあり、「イッキ」(パルディア)、「ロジック」(パーク)、「ムルク」(アルファブル)など多くのブランドが近年参入を果たしている。
◆分野別でみると、2021年はヘアが構成比56.5%の826億円で最大となった。次いでフェイスが同29.9%の437億円、ボディが同12.3%の180億円、メイクが同1.4%の20億円となっている。
◆ヘアは、前年比1.7%増で、2020年はスタイリングやヘアカラーなど多くの商材が減収となったことで微減推移となったが、
そうした中でも主軸となっている育毛料やシャンプーがコロナ禍以降も伸長推移を維持し、2021年は前年を上回る結果となっている。
◆フェイスは、前年比3.2%増の437億円で推移。主力の洗顔料については、肌への刺激が少ない泡タイプやジェルタイプが人気となっているほか、保湿効果を備えた多機能アイテムが支持を得て堅調な推移となっている。
さらに、近年はシワ改善のような高機能アイテムも好調な売れ行きとなっている。
◆ボディは、前年比3.7%減の180億円で推移。
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛などの影響が続き、同分野の主軸であるにおいケアや制汗などのアイテムが引き続き苦戦を強いられたことで全分野の中で唯一の減収推移となった。
一方、コロナ禍で在宅時間が増えたことによって新たなボディケア習慣も見られるようになり、特に除毛・脱毛に関する商品が伸長している。
◆メイクは、前年比37.9%増の20億円で推移。メイクアップはニキビや毛穴、青ヒゲなど男性が抱える肌悩みやコンプレックスをカバーする目的で肌補正アイテムを主流に展開するブランドが多く、
コロナ禍以降はリモート会議の際の画面映りを通じてケアの必要性に気づく男性が増えたことで高伸長を続けている。
一方、近年は“隠す”だけでなく“自分らしさを表現する”ためにメイクアップを取り入れる傾向も高まっており、アイテムの多様化や参入ブランドの増加によって市場全体が活発化している。
◆また、従来は男性でも使いやすい洗顔料をエントリーアイテムに位置付けるブランドが多かったが、近年はメイクから接点を持ち顧客獲得につなげるブランドも増えており、特に20代~30代の若年層男性の獲得につながっている。
◆ブランド別でみると、「ギャツビー」(マンダム)が179億円で構成比12.2%を占め、トップとなっている。
以下、「リアップ」(大正製薬)が同8.6%、「スカルプD」(アンファー)が同7.0%、「サクセス」(花王)が同4.7%などとなっている。
◆「ギャツビー」(マンダム)は、前年比6.8%減の179億円。2021年2月からはイメージキャラクターに佐藤健を起用して販促を強化したものの、
昨年に引き続きコロナ禍の影響を受けたほか、夏場の気温低下や長雨などの天候不順により夏シーズン品の需要が伸び悩み、前年を下回る売上となっている。
◆「リアップ」(大正製薬)は、同3.8%減の126億円。近年は主力の「X5プラス」が若年層やネット通販で購入するユーザーから支持を集めるなど顧客層の拡大につながっているものの、競合他社の台頭により苦戦を強いられている。
◆「スカルプD」(アンファー)は、同7.7%増の102.1億円。通販での売上が全体の約7割を占めていることなどがコロナ禍での追い風となり、売上は好調に推移。
なかでも「同 シャンプーシリーズ」はコロナ禍でのステイホームによる『巣ごもり美容』で需要が高まったことなどから自分磨きに力を入れる人が増加し、2021年3月時点で累計売上本数2,500万本を突破する好調な売れ行きとなっている。
また、「ムダ毛ケア」や「オーガニック」といった新シリーズを投入するなど、商品展開を強化したことも奏功している。
【調査要覧】
<調査対象>
メンズコスメ市場
※女性用や男女兼用の商品は対象外としている。また、一般消費者向けの商品を対象としており、業務用商品は含んでいない。
フェイス[洗顔料、化粧水、乳液、美容液、クリーム、シェービング剤、他]、ヘア[シャンプー、リンス・コンディショナー、育毛料、スタイリング、他]、
ボディ[ソープ類、ローション、シートペーパー、他]、メイク[下地・BBクリーム、ファンデーション・フェイスパウダー、アイブロウ、他]
<調査対象ブランド>
ウーノ(株式会社資生堂)、シセイドウメン(株式会社資生堂)、ギャツビー(株式会社マンダム)、ルシード(株式会社マンダム)、サクセス(花王株式会社)、
メンズビオレ(花王株式会社)、ニベアメン(ニベア花王株式会社)、オキシー(ロート製薬株式会社)、スカルプD(アンファー株式会社)、バルクオム(株式会社バルクオム)、
NULL(株式会社G.Oホールディングス)、オルビス ミスター(オルビス株式会社)、デ・オウ(ロート製薬株式会社)、アックス(ユニリーバ・ジャパン株式会社)、
クリア フォーメン(ユニリーバ・ジャパン株式会社)、アラミス ラボ(ELCジャパン株式会社)、プラウドメン(ラフラ・ジャパン株式会社)、ウル・オス(大塚製薬株式会社)、
メンズケシミン(小林製薬株式会社)、リサージメン(株式会社カネボウ化粧品)、マニフィーク(コーセーコスメポート株式会社)、FIVEISM×THREE(株式会社ACRO)、
アウスレーゼ(株式会社資生堂)、ダヴ メンプラスケア(ユニリーバ・ジャパン株式会社)、メンズオードムーゲ(小林製薬株式会社)、グリーンボトル(株式会社ダリヤ)、
MARO(株式会社ネイチャーラボ)、チャップアップ(株式会社ソーシャルテック)、ディズム(アンファー株式会社)、ブラックウルフ(大正製薬株式会社)、
オーシャントリコ(株式会社フィッツコーポレーション)、クワトロボタニコ(リ・ブランディングジャパン株式会社)、ボッチャン(株式会社アンド・コスメ)、
男デオナチュレ(株式会社シービック)、ラプター(株式会社nijito)、アスタリフトメン(株式会社富士フイルム ヘルスケア ラボラトリー)、
プロテク(ライオン株式会社)、ブルドッグスキンケアフォーメン(シック・ジャパン株式会社)、アールオム(株式会社ランクアップ)、ロジック(株式会社パーク)、など
<調査期間>
2022年1月~2022年4月
TPC市場調査レポート
「2022年 メンズコスメの市場分析調査」
―『身嗜み』『悩み解決』から『自己表現』へ、多様化するブランド戦略を徹底分析!―
詳細はこちら>> http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr210220579
資料体裁:A4判229頁
発刊日:2022年4月28日
頒価:108,900円(税抜:99,000円)
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000258207&id=bodyimage1】
【会社概要】
会社名:TPCマーケティングリサーチ株式会社
設立:1991年8月
所在地:大阪市西区新町2-4-2 なにわ筋SIAビル
事業内容:マーケティングリサーチおよび調査レポートの出版
コーポレートサイト:http://www.tpc-cop.co.jp/
オンラインショップ「TPCビブリオテック」:http://www.tpc-osaka.com/
ISO27001認証書番号:IS598110
【本件に関するお問い合わせ】
電話番号:06-6538-5358
配信元企業:TPCマーケティングリサーチ株式会社
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