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ECONCORE社がSABICのNORYL GTX(tm)樹脂を用いてEVバッテリーおよび太陽光発電の構造部品向けに高耐熱性とリサイクル性を備えたハニカムコアを開発


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アムステルダム、オランダ、2021年6月9日 - SABIC(日本法人:SHPPジャパン合同会社、東京都千代田区)は本日、ハニカム技術の世界的リーダー企業であるEconCore社が、SABICのポリフェニレンエーテル(PPE)ブレンドであるNORYL GTX(tm)樹脂を用いて、積層サンドイッチパネル製造用の新しいハニカムコアを開発したことを明らかにした。EconCore社の独自技術によって成形された新しいハニカムコアは、従来の熱可塑性樹脂で作られたハニカム構造材と比べ、より高い耐熱性能、寸法安定性、および低吸水性を備えている。こうした特性によって、同ハニカムコアは、自動車、電気自動車(EV)や太陽光発電の構成部品など、要求の厳しい用途での使用に適した新しいコア材料となる。さらに、この新しいハニカムコアと熱可塑性コンポジットのスキン材とを組み合わせることで、リサイクル性に優れた全熱可塑性サンドイッチパネルを製造することができる。NORYL GTX樹脂で作られたEconCore社のハニカムコアは、これらの優れた性能特性と持続可能性により、新たな市場の開拓と応用範囲の拡大に寄与する。

EconCore社の最高執行責任者であるTomasz Czarneckiは、「私たちは、ハニカムコアを高性能な熱可塑性樹脂によって強化し、さまざまな応用分野での利用拡大および現行材料の限界を克服するため、SABICに専門的な支援を依頼しました。SABICとの長年にわたる協業と同社の幅広い材料ポートフォリオにより、私たちはこの取り組みの成功を確信していました。私たちは、NORYL GTX樹脂の容易な加工性に感銘を受け、当社の既存装置でも問題なく処理できる点を評価しています。このハニカムコアは各種の特性をバランス良く発揮することから、輸送、クリーンエネルギー、電気自動車(EV)といった用途で幅広く使用できると考えています。」と話している。

ハニカム構造の利点

熱可塑性樹脂を用いたハニカム構造は、衝撃が加わった際に、高い性能/重量比と効率的なエネルギー吸収性能を発揮する。ハニカムを用いたサンドイッチパネルの剛性は、固体複合材料などモノリシック材料の剛性を上回ることが広く知られている。またサンドイッチ構造は、軽量化が求められるさまざまな用途において質量の低減化に有効な手段となる。軽量化とEconCore社のインライン統合されたサンドイッチパネル生産技術とを組み合わせることで、全体的な生産コストを削減できるとともに、環境責任にも好影響をもたらす。さらにハニカムは、原料の使用量を減らすだけではなく、リサイクル性の向上にも貢献する。PPEベースのコア構造をナイロンなどをベースとした熱可塑性コンポジットのスキン材と組み合わせることにより、リサイクル可能で持続可能性に優れたソリューションを実現できる。

さらに、熱可塑性樹脂だけを使用して製造されたサンドイッチパネルは、圧縮成形プロセスによって、複雑形状の完成部品へ効率的に加工できるため、サイクルタイムの短縮も可能となる。

高耐熱性

EconCore社では、PPEをベースとした新しいハニカムコアが、ナイロンなどの他材料を用いた場合と比べ、優れた高耐熱性、寸法安定性、低吸水性といった特性を発揮するとしている。このハニカムコアは、こうした優れた性能によって、熱硬化性コンポジットのスキン材とも良好な融和性を示す。また、180度Cまでの高温環境下においても高い耐荷重性を示すため、加工工程で高い硬化温度が適用される熱硬化性プリプレグとのラミネーション(積層)にも適している。さらに、高温環境下において高い性能が求められるサンドイッチパネルにも使用できる。

独自の加工プロセス

EconCore社のハニカムコアは、同社の特許技術を用い、単一の連続熱可塑性シートから製造されている。この独自プロセスは、押し出された材料をインラインでハニカム構造に成形するため、二次加工の必要が無い。このプロセスは、フィルムの押し出しと熱成形から成る連続した工程であり、押し出されたフィルムを直接ハニカム形状に折り畳むことで半六角形のシートに加工する。

この高効率な連続プロセスによって、生産コストが最小限に抑えられる上、非常に価格競争力に優れた製品を製造できる。さらに、この技術によって、スキン材のラミネート工程をインラインのハニカムコア生産に統合でき、付加価値の高い積層サンドイッチパネルを連続的に製造することができる。

またEconCore社の技術によって、セルサイズ、コア厚み、密度の異なる、さまざまなハニカムの設計および生産の自由度が広がる。同社では、工業用梱包、自動車、輸送、建築・土木業界のリーディング企業に対して、特定の構成で軽量ハニカムパネルを生産するための統合技術をライセンス供与している。

高機能性樹脂

SABICのNORYL GTX樹脂は、最高240度C(465度F)の加工環境においても高い耐熱性を発揮し、自動車ボディパネルの粉体塗装に使用可能な導電グレードも用意されている。NORYL GTX樹脂は、ナイロンと比べて、吸水性および密度が低く、部品の軽量化に寄与する。加えて、NORYL GTX樹脂は広い温度範囲で優れた耐衝撃性および剛性を発揮する。現在SABICでは、電気自動車(EV)用バッテリーを保護するハニカムコアに使用可能な、超低温衝撃性能を備えた新グレードの開発も進めている。

SABICのスペシャリティ事業部でNORYL(tm)ポートフォリオのシニア・ビジネス・マネージャーを務めるTjerk Lenstraは、「今回のEconCore社との協業は、さまざまな業界のお客様に対して、最も要求の厳しいアプリケーションにも対応でき、より高性能な熱可塑性樹脂のソリューションを提供するという当社の戦略を裏付けるものです。」と話している。

また、SABICのスペシャリティ事業部でフォーミュレーション・アプリケーション開発担当ディレクターを務めるLuc Govaertsは、「当社独自の製品ポートフォリオ、そして製品やアプリケーションに関する専門知識と、EconCore社の独自技術とを組み合わせることによって、電気自動車(EV)や太陽光発電などの幅広い重要な産業分野において、金属代替や軽量化の新たな可能性を広げることができます。私たちは今後もEconCore社と協力し、当社の高機能樹脂を用いて新たな顧客ソリューションを生み出してまいります。」とコメントしている。


SABICについて
SABIC(サウジ基礎産業公社)はサウジアラビアのリヤドに本社を置く化学製品のグローバルカンパニーです。SABICはアメリカ大陸、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地区を拠点として、化学品、汎用製品、高機能性プラスチックス、肥料、金属といった製品の世界規模での生産活動を行っています。
SABICでは解決すべき課題の特定やソリューションの開発を通して、建設、医療機器、包装、肥料、電気電子、輸送機器、クリーンエネルギーといった主要アプリケーションに携わる顧客をサポートしています。2020年の生産量は6,080万トンです。
SABICは世界50か国以上で事業を展開し、3万2,000人を上回る従業員を全世界で雇用しています。SABICでは、イノベーションと独創性の育成を促進するため、グローバルで9,946件の特許出願を行っているほか、5つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北東アジア)においてイノベーションのハブとなる研究開発のリソースを有しています。
https://www.sabic.com/

SHPPジャパン合同会社について
SABICは、2020年4月1日付で日本法人の称号をSABICジャパン合同会社からSHPPジャパン合同会社に変更しました。



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