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共に取り組もう―薬物と持続可能な開発目標(SDGs)の市民社会ガイドの和訳を公表




このガイドは、国連薬物犯罪事務所(UNODC)とウィーンNGO薬物委員会(VNGOC)の協力の下、スウェーデン政府の貢献により作成され、2019年3月に発行した「Working Together-Drugs and Sustainable Development:A Guide for Civil Society」の和訳です。日本臨床カンナビノイド学会(新垣実理事長)では、2020年4月30日にこの和訳をWEBサイトにて公表しました。

一般的には、国際的な薬物政策と持続可能な開発目標(SDGs)の関連性についてあまりよく知られていません。そこで、本ガイドでは、2016年の国連世界薬物特別総会の成果文書(UNGASS2016)と2015年の持続可能な開発のための2030アジェンダにおける17の持続可能な開発目標(SDGs)とのつながりを市民社会の活動例を通じて、理解しやすいように解説しています。

UNGASS2016の成果文書には、次の7つの章で構成されています。

1.予防、治療、処置ならびに保健に関する施策を含む需要削減
2.転用を防止しつつ、専ら医療及び科学上の目的のための規制物質の利用及びアクセスを確保すること
3.効果的な法執行、薬物犯罪対策、マネーロンダリング対策、司法協力の推進の供給削減及びそれに関連にした措置
4.人権、若者、子ども、女性ならびにコミュニティと薬物に関する分野横断的な問題
5.3つの国際薬物統制条約及び関連する国際文書に従い、現状、傾向及び状況の変化、新たな精神作用物質を含む脅威を踏まえた、世界的な薬物問題の分野横断的な課題
6.共通かつ共有された責任原則に基づく国際協力の強化
7.開発志向のバランスのとれた薬物統制政策に関する地域的、地域間及び国際協力、社会経済的な措置などの代替開発

1990年代から2016年までの国際的な薬物政策は、需要削減、供給削減、国際協力の縦割り的な3本柱でしたが、UNGASS2016の成果文書では、健康(ハーム・リダクションと規制薬物へのアクセスを含む)、開発、人権、そして新たな課題という4本柱が追加されています。

このガイド作成の背景には、UNGASS2016の成果文書を踏まえ、
(1)2018年3月の国連人権理事会決議「人権に関する世界の薬物問題に効果的な取組みおよび対策するための共同コミットメント」A/HRC/37/42
(2)2018年11月、31の国連機関が参画する国連システム事務局長調整委員会(CEB)による「効果的な国連機関間の連携を通じた国際薬物統制政策の実施を支援する国連システムの共通の立場」
において、国連が「一つの声」で話し、世界の薬物問題の多面的な性質について認識を高めていくという目的があります。ガイドの詳しい本文は、下記の目次およびPDFファイルをご覧ください。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000214505&id=bodyimage1

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共に取り組もう―薬物と持続可能な開発目標(SDGs)の市民社会ガイド
(2019年3月版)

内容(目次)
はじめに
「世界の薬物問題」の広がり
市民社会とは何ですか?
UNODC市民社会チーム(CST) とは?
ウィーンNGO薬物委員会(VNGOC) とは?
国連世界薬物特別総会(UNGASS) とは?
持続可能な開発のための2030アジェンダとは?
UNGASS成果文書 第1章とSDGs
UNGASS成果文書 第2章とSDGs
UNGASS成果文書 第3章とSDGs
UNGASS成果文書 第4章とSDGs
UNGASS成果文書 第5章とSDGs
UNGASS成果文書 第6章とSDGs
UNGASS成果文書 第7章とSDGs
付録1-関連するSDG及び目標
用語集

詳しい和訳のPDFファイルは、下記WEBサイトからお願いします。
http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/information_detail.asp?id=103112

本学会は、大麻草およびカンナビノイドに関する専門学会ですが、国際的な薬物政策の影響が大きいテーマであるため、今後もこのような世界情勢についての有益な資料の和訳および紹介に努めていきます。

免責事項:和訳はあくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、英文の原文を参照していただくようお願いします。日本臨床カンナビノイド学会は、本翻訳物に記載されている情報より生じる損失または損害に対して、いかなる人物あるいは団体にも責任を負うものではありません。

日本臨床カンナビノイド学会
2015年9月に設立し、学会編著「カンナビノドの科学」(築地書館)を同時に刊行した。同年12月末には、一般社団法人化し、それ以降、毎年、春の学術セミナーと秋の学術集会の年2回の学会を開催している。2016年からは、国際カンナビノイド医療学会;International Association for Cannabinoid Medicines (IACM)の正式な日本支部となっている。2019年7月段階で、正会員(医療従事者、研究者)67名、賛助法人会員12名、 賛助個人会員23名、合計102名を有する。http://cannabis.kenkyuukai.jp/






配信元企業:一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会
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