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【矢野経済研究所プレスリリース】段ボール市場に関する調査を実施(2019年) 段ボールシート生産高は増産続くも、段ボール原紙の増産ラッシュで需給バランスに懸念



株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の段ボール市場を調査し、参入企業動向、需要分野別の動向、将来展望を明らかにいたしました。

1.市場概況
全国ダンボール工業組合連合会統計資料によると、2018年の国内段ボール生産量は、前年比101.3%の143億9,426万m2となった。2018年は西日本豪雨をはじめとした天候不順の影響で、青果物用段ボールが前年実績を割り込んだものの、それ以外の需要分野ではほぼプラス成長している。段ボール市場は日本経済の動向と相関性が高く、緩やかな経済成長に連動した結果といえる。さらに猛暑による飲料需要の増加も、飲料用段ボール需要を押し上げる結果となった。

2.注目トピック~段ボール原紙メーカーは2021年度までに約80万tの増産工事を実施予定~
段ボール原紙メーカーは2017年、2018年の2回に亘って段ボール原紙の値上げを実行している。これに対し、段ボールメーカーは原紙値上げ額をすべて製品に価格転嫁できた訳ではなく、また、物流費の高騰などもあって、段ボールメーカーの収益力は低下している。
そのなかで、段ボール原紙メーカーは2019年度から2021年度にかけて、約80万t/年の段ボール原紙増産工事を実施する予定である。段ボール需要が当面拡大していくとしても、一時的には原紙と製品の需給バランスが崩れることも考えられる。

3.将来展望
2019年については、関東地方を中心に6月から8月前半まで例年と比較し極端に日照時間が少なかったため、飲料用の需要が伸び悩んだ。統計資料によると、それでも1月~6月で前年同期比△0.2%(生産ベース)とほぼ横ばいで推移している。
2019年10月の消費増税、国際情勢では米中貿易摩擦等の懸念材料は多くあるものの、2019年の国内段ボール生産量は前年比100.8%の145億800万m2を見込む。その後も市場は底堅く推移する見通しで、2018年から2023年までの段ボール生産量は年平均成長率(CAGR)0.57%で推移し、2023年の国内段ボール生産量は148億800万m2になると予測する。国内段ボール需要の潜在成長率は1%強とみるが、予測はそれを僅かに下回る見込みである。

※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2257

調査要綱
1.調査期間: 2019年7月~9月
2.調査対象: 段ボールメーカー、段ボール原紙メーカー、エンドユーザー、商社、代理店等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail・FAXによるヒアリング併用
4.発刊日:2019年09月25日

お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press

株式会社矢野経済研究所
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配信元企業:株式会社矢野経済研究所
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