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野村総合研究所グループ、障がい者雇用に関する4回目の実態調査を実施 ~大半の企業では、障がい者の業務にITを活用~



株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:此本臣吾、以下「NRI」)と、NRIみらい株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:足立興治、以下「NRIみらい」)は、2018年8月から10月にかけて、上場企業と特例子会社※を対象に「障害者雇用に関する実態調査」と「障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査」をそれぞれ実施しました。

https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2018/cc/1130_1
(以下、ニュースリリース本文。)

これらの調査は、2015年度から毎年実施しており、今回が4回目となります。近年、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)等の技術発展が目覚ましく、IT(情報技術)が障がい者のおこなう業務の効率化や質の向上に大きな役割を果たすのではないかという期待がある一方、障がい者の業務を奪うのではないか、という声も聞かれます。今回、(1)障がい者雇用におけるIT活用に関する考え、(2)障がい者の業務におけるITの活用状況、(3)精神障がい者雇用の課題と対応策、の3つのテーマを中心に調査をおこないました。

主な調査・分析結果は、以下のとおりです。詳細は弊社WEBサイトをご参照ください。

■IT導入で「障がい者雇用の可能性を広げる」という期待が、「障がい者の仕事を奪う」という考えを上回る

障がい者を雇用する上場企業や特例子会社は、障がい者雇用におけるIT活用に対して、「業務効率の向上や質の向上が期待できる」「新しい職域の拡大が期待できる」のように、前向きな見方をしています。しかし、ITによって、「障がい者の業務がなくなる(上場企業 21.3%、特例子会社 13.2%)」、「障がい者間の格差が生じてしまう(22.8%、4.9%)」、という考えも一定程度存在しています(図1。弊社WEBサイトをご参照ください。)。

■大半の企業で、障がい者の業務にITを導入している

障がい者を雇用する上場企業や特例子会社の約8割が、障がい者の業務にITを導入しており、一部では、テレビ会議システムのような、働き方を変える技術を導入しています(図2)。

■ITの導入によって、職域の拡大や業務の効率化が期待できる

調査結果から見て、ITは障がい者の現在の業務をサポートして効率化や質の向上をもたらすだけでなく、指導員のマネジメント円滑化や、新たな障がい者の職域の開拓など、さまざまな可能性につながるとNRIでは考えています(図3)。

NRIとNRIみらいでは、これからも障がい者雇用の実態や課題とあるべき姿に関して、継続的な調査を実施し、結果を公表していきます。

※ 特例子会社:
障がい者の雇用に特別な配慮をし、法律が定める一定の要件を満たした上で、障がい者雇用率の算定の際に、親会社の一事業所と見なされるような「特例」の認可を受けた子会社を指します。特例子会社は別法人のため、障がい者のニーズやスキルに応じた環境整備や制度設計が可能です。特例子会社は増加を続けており、2017年6月1日時点で464社となっています。2011年6月1日と比較すると、特例子会社は145社増加しました(厚生労働省「特例子会社一覧」、「「特例子会社」制度の概要」)。


【調査の概要】
(1) 上場企業向け調査
調査名:障害者雇用に関する実態調査
調査期間:2018年9月10日~10月10日
調査方法:配布・回収とも郵送
調査対象:上場企業 3,439社
有効回答数(回答率):153社(4.4%)

(2) 特例子会社向け調査
調査名:障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査
調査期間:2018年8月5日~9月7日
調査方法:配布・回収とも郵送
調査対象:特例子会社 464社
有効回答数(回答率):200社(43.1%)


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