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【A.T. カーニー調査】都市のグローバル度ランキング、ニューヨークがロンドンから 首位を奪還 ~ 東京は5年連続4位の座を保持するも、将来の有望性では昨年よりランクを下げ、 128都市中23位…



経営コンサルティング会社A.T. カーニー(本部:米国イリノイ州シカゴ、東京オフィス:港区)は、今年で7回目となる「グローバル都市」調査を実施し、5月31日に世界の都市のグローバル度ランキングを発表した。上位の5都市は調査以来同じ顔ぶれだが、今回はニューヨークがロンドンから首位を奪還した。
また、将来性の分析に基づくランキング「グローバル都市展望」も同時に発表。サンフランシスコが3年連続首位となった。

本グローバル・シティ(The Global Cities)は、2つの調査から構成されている。
グローバル・シティ・インデックス(グローバル都市指標)調査(以下、インデックス)は、2008年より始まり、今回で7回目を数える。全世界128の都市を、「ビジネス活動」「人的資源」「情報流通」「文化的経験」「政治的関与」の5つの観点から27の評価基準をもとに総合的にランクづけしたもの。同調査の結果は、都市の国際度、パフォーマンス、発展水準を理解するうえで役立つ。

都市名
1 ニューヨーク
2 ロンドン
3 パリ
4 東京
5 香港
6 シンガポール
7 シカゴ
8 ロサンゼルス
9 北京
10 ワシントンDC
11 ブリュッセル
12 ソウル
13 マドリッド
14 ベルリン
15 メルボルン
16 トロント
17 シドニー
18 モスクワ
19 上海
20 ウィーン
21 ボストン
22 アムステルダム
23 サンフランシスコ
24 バルセロナ
25 イスタンブール

今回の調査結果で6回目の首位となったニューヨークは、情報流通における優れたパフォーマンスと、政治的関与および経済的なリーダーシップにおいて、昨年首位のロンドンを上回った。一方で今回2位となったロンドンは、ビジネス活動が著しく低下し、昨年の結果から上位2都市が入れ替わる形となった。

もうひとつの指標、グローバル・シティ・アウトルック(グローバル都市展望)調査(以下、アウトルック)は、都市の将来的な有望性を評価したもので、今回で3回目を数える。 全世界128の都市を、「個人の幸福度」「経済」「イノベーション(革新性)」「ガバナンス(意志決定と行動)」の4つの観点にまたがる13の主要な評価基準の変動率をもとに、各都市の将来的有望性を評価している。

都市名
1 サンフランシスコ
2 ニューヨーク
3 パリ
4 ロンドン
5 ボストン
6 メルボルン
7 ミュンヘン
8 ヒューストン
9 ストックホルム
10 モスクワ
11 シンガポール
12 チューリッヒ
13 シドニー
14 ジュネーブ
15 シカゴ
16 アムステルダム
17 アトランタ
18 ベルリン
19 ワシントンDC
20 トロント
21 コペンハーゲン
22 デュッセルドルフ
23 東京
24 バンクーバー
25 ロサンゼルス

当調査でサンフランシスコは今年3年連続首位となった。その大きな要因は、一人あたりの特許取得数の多さと個人投資家やインキュベーター(起業支援事業者)の水準の高さである。過去2年にわたり、パリはアウトルックでの順位を上げ、サンフランシスコとニューヨークに迫るまでに至った。この大きな推進力となっているのが、外国直接投資(FDI)の増加とインフラの緩やかな改善である。

A.T. カーニーのパートナーで本調査の共同指揮をとるマイク・ハイルズは、次のように述べている。
「アウトルックとインデックスの調査結果から、世界を牽引する128都市の否定しがたい実情や、今後大きな影響力を発揮すると考えられる都市が分かります。今年は、世界中の都市に大きな影響を与えた地政学的な出来事がいくつかありました。我々は、これらの出来事が将来のランキングに影響を及ぼすと予想しています。この中には、英国のEU離脱投票や、フランスやドイツでの選挙、また米国大統領および議会選挙などが含まれます。また、企業経営者は、過去のデータを活用することにより、自社の成長および地域拠点の開発のために、どの都市に投資すべきか包括的な検討を行うことができるでしょう」


グローバル・エリート
インデックスとアウトルックの両方で25位以内にランキングした都市を、A.T. カーニーは「グローバル・エリート」として選出している。これらの都市は、現在優れたパフォーマンスを上げているだけでなく、将来的な成長と世界的な影響力の持続が期待される。今年は16の都市が選出され、なかでもロンドン、ニューヨーク、パリは、両方のランキングにおいて10位以内にランクインしている。

A.T. カーニーのパートナーで同社のマクロ経済部門シンクタンクであるグローバル・ビジネス・ポリシー・カウンシルの代表をつとめるエリック・ピーターソンは、次のように述べている。
「2016年から2017年始めにかけて、いくつかの大きな選挙が世界中で行われたこともあり、インデックスの上位の都市を決定するにあたり、今回も政治的関与が主要な要因となりました。政治的に安定しており、市民の活動が活発な都市は、成長を続けるだろうと評価されています。また、活発な文化施設の存在が、強健なビジネスコミュニティと密接に関係していることも明らかになりました」

成長の原動力: スタートアップ・エコシステム
今年、グローバル・シティ・インデックスおよびアウトルックにおける重要なテーマが、スタートアップ・エコシステムの開発への投資だった。この分野は、現在は重要性が低いものの、将来的な重要性の高まりが期待されるものだ。グローバル・シティ2017の一環として行われた調査において、重要なスタートアップ・エコシステムを特定するのに最も適した要素として、「イノベーション・パートナーとの緊密さ」「人材の活用」「協力的な地域の条例」「高品質なインフラ」の4つが明らかになった。それぞれの要素に関して、モデル都市の例がグローバル・シティ2017の報告書※で紹介されている。

A.T. カーニーのパートナーで本調査の共同著者であるアンドレ・メンドーザ・ペナは、次のように述べている。
「今年のグローバル・シティ・アウトルックは、ビジネスの成長性の重要性を強調しています。スタートアップ・エコシステムは、都市の成功を決定づける大きな要因となりました。大企業でさえ、投資先や事業所の効果的な配置先の決定に関し、スタートアップ業界を重要なバロメーターとして認識しています」

成長を遂げる都市の機会
企業は、地政学的、および国内における圧力の高まりに備える必要がある。とりわけ、世界で最もグローバルな都市であるニューヨークとロンドンを擁する米国と英国では、大衆主義的な政治が勢力を強めている。また、大企業は、アウトルックとインデックスを活用することで、戦略的計画に新たに組み込む都市の評価や、成長性の高い投資先として、あるいは費用効率に優れた本部、製造拠点、研究所の配置先として機能する都市の選定を行うことを可能にする。

政治指導者も、インデックスとアウトルックの結果の活用により、各観点における自都市のパフォーマンスの評価や、自都市の長所や機会の明確化を行うほか、ロールモデルとして機能する類似都市を特定し、経済成長に向けた戦略的目標として設定することができよう。


※ 本調査報告書全文(英語)はこちらから
https://www.atkearney.com/research-studies/global-cities-index


【この件に関するお問い合わせ先】
A.T. カーニー株式会社 JP.Inquiry@atkearney.com






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