聖隷福祉事業団（法人本部：静岡県浜松市／理事長：山本敏博）は、保健・医療・福祉・介護サービスの領域を総合的に提供する社会福祉法人です。その拠点は1都8県にわたり展開、それぞれの地域社会に貢献するため、公益的な活動、質の高いサービスの提供、そして優秀な人材を輩出する「人づくり組織」となることを目指して、日々活動しております。この5月1日、聖隷福祉事業団は、創立87周年を迎えることができました。
そこで、平成29年4月末までの 医療・保健分野における事業・サービス改善を目的とした取組み事例についてご紹介いたします。どうぞご一読ください。
【取組み（1） 総合病院 聖隷浜松病院 眼科検査室】
QCサークル活動発表会 「眼科検査室の取り組み」
おもてなし ～私があなたに出来ること～
当院眼科で手術を受けられる患者さんは平均73.0歳と病院全体（51.5歳）と比較しても高齢者が多くいらっしゃいます。それに伴い、患者さんからの点眼に対する問い合わせが多くスムーズに対応することが課題でした。そこで問い合わせの多い疾患の調査と患者アンケートを実施し、結果から手術前点眼回数の多さと、調剤薬局との点眼間隔の説明に異なる部分があることに困っていることが分かりました。これらの改善活動として点眼回数の削減と点眼スケジュールを分かりやすくした説明用紙の改善。また、院外薬局でも点眼間隔について同様の説明を受けられるように処方箋へのコメントを変更しました。
これにより、点眼回数が多くて困っている方の割合60％を30％まで減らすことが出来ました。
【取組み（2） 総合病院 聖隷浜松病院 外来サービス課】
QCサークル活動発表会 「外来サービス課の取り組み」
受付レンジャー ～私たちに任せ隊～
外来サービス課では、「利用者（患者・職員）にとって、やさしい・わかりやすい受付を目指す」をスローガンにかかげ、質改善活動を継続的に行っています。
当院は、5年に及ぶ新築・改修工事が終了し、建物の構造が大きく変わり、患者さんは病院受診が不安であるのに加え、どこに行けばよいかわからないという声が聞かれるようになりました。特に、受付カウンター前で、迷う患者さんが多く見受けられ、課員より迷う利用者を少なくしたいという思いを受け、活動を開始しました。具体的には、患者さんの動線、問合せ内容、混み合う時間帯の調査と職員へのアンケートを実施することで問題を明確に把握し、対策として案内係の配置時間と業務範囲の拡大を実施しました。その結果、受付カウンター前で迷う患者が減少し、問合せ内容によって適切な場所に案内することができるようになりました。患者さんからも、案内してくれる人がいて助かるといった嬉しいお言葉をいただくなど効果があったものと考えます。これらの活動が評価され2016年度院内質改善発表会で表彰を受けることができました。
【取組み（3） 保健事業部 地域・企業健診センター 健診看護課】
巡回健診におけるIII度高血圧要受診者の受診率向上をめざして
～労働者の安全と健康の確保への支援～
巡回健診において、循環器疾患等のハイリスク因子であるIII度高血圧者＊の受診率が低かった（2011年度：33.2％）ため、2012年度にIII度高血圧専用指導ツールの導入。巡回健診会場で個人への保健指導、紹介状の即日発行を実施。2014年度は、事業所に安全配慮義務の情報提供（勤務配慮等）を行い、事業所の健診担当者とともに受診勧奨を実施しました。
これにより受診率は指導ツール導入の、2012年度が62.7％、2016年度には95.2％と着実に向上。事業所担当者からは、「前年度未受診者を健診当日の受診勧奨で受診へつなぐことができた」などと、事業所との連携により、労働者の健康を守るための取組みへの充実につながりました。
*III度高血圧：≧180mmHg かつ/または ≧110mmHg（高血圧治療ガイドライン）
【取組み（4） 保健事業部 地域・企業健診センター 運営管理課】
大腸がんで死亡する人を減らすための取組み
大腸がんは50歳代から増え始め、高齢になるほど高くなります。2014年度には、がんによる死亡者数で男性が3位、女性は1位になりました。（人口動態統計によるがん死亡データ）この結果を受け、静岡県島田市が2014年度内に大腸がんで死亡した11名を調査したところ、10名が大腸がん検診を受けていなかったことがわかりました。
がんの早期発見と死亡率減少のためには、集団がん検診等の受診が重要です。2015年度から静岡県島田市と巡回住民検診での大腸がん検診受診率向上のための検討を行い、検診対象者9,818名に、本人の希望に関係なく『大腸がん検査キット』を郵送するという提案をしました。（前年度までは希望者のみに検査キットを郵送） この結果、2016年には、900名が大腸がん検診を初めて受診し、4名から大腸がんを発見。うち2名は早期のがんであるステージ0で発見し、5年生存率94％に貢献することができました。
静岡県島田市との連携により、健康増進法の目的に近づけたのではないかと考えています。
◆◆◆社会福祉法人 聖隷福祉事業団の概要◆◆◆
法人名 ：社会福祉法人 聖隷福祉事業団（せいれいふくしじぎょうだん）
創立 ：1930年（昭和5年）5月
基本理念：キリスト教精神に基づく「隣人愛」
代表者 ：理事長 山本 敏博（やまもと としひろ）
所在地 ：静岡県浜松市中区住吉2丁目12番12号（法人登記）
事業内容：1.医療事業 …病院・診療所・ホスピスなど
2.保健事業 …健康増進・健康診断・人間ドック・疾病予防・労働環境測定など
3.福祉事業 …特別養護老人ホーム・身体障がい者支援施設・救護施設・無料または低額診療・保育事業
・有料老人ホーム事業など
4.介護サービス事業…介護老人保健施設・通所事業・訪問看護ステーション・在宅訪問事業など
事業規模：施設・事業数 …154施設・317事業（2017年5月現在）
職員数 …13,898名（2017年3月現在）
サービス活動収益 …約1,055億円（2015年度）
URL ：社会福祉法人 聖隷福祉事業団 …http://www.seirei.or.jp/hq/index.html
総合病院 聖隷浜松病院 …http://www.seirei.or.jp/hamamatsu/
保健事業部 …http://www.seirei.or.jp/hoken/index.html
※報道関係の皆様におかれましては、掲載等、聖隷福祉事業団の活動のご紹介にご協力いただけますと幸いです。
取材等にもご対応いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
＜本資料に関する報道関係者様からのお問合せ先＞
【聖隷福祉事業団】 広報事務局（フロンティアインターナショナル内） 担当：前川、森、千葉
TEL：03-5778-4844 ／ FAX： 03-3406-5599 ／ mail：frontier-pr@frontier-i.co.jp
大谷翔平・野球ニュース