ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --最新のオムディア大型ディスプレイ製品戦略トラッカーによると、ディスプレイパネルメーカーは2025年第1四半期に80%を超える工場稼働率を維持しましたが、2025年第2四半期には稼働率が低下すると予測されています。2025年第1四半期の先取り需要が2025年第2四半期に減速し始める中で、セットメーカーはパネル調達に慎重な姿勢を取り始めています。




テレビ、PC、スマートフォンなどのディスプレイ搭載製品に対する米国の新たな関税措置を巡る不透明感に加え、ブランドおよびOEMによるパネル発注の減少が重なり、パネルメーカーは稼働率を抑制する方向に動いています。オムディアの予測によると、2025年4月には稼働率は80%を切り、2025年5月には76%まで低下すると見込まれています。
2024年第4四半期以来、中国の「家電買い替え」」補助金プログラムによって液晶テレビパネルの需要が増大したことを受けて、パネルメーカーの工場稼働率は81%~83%という高い水準を維持してきました。米国の関税リスクを緩和するために、中国のテレビメーカーが生産と米国への出荷を加速してきたことで、特に75インチ以上の大型LCDテレビパネルに対する需要が2025年初頭にかけて増加しました。
しかし、4月に米国で新たな関税が開始される可能性と、ディスプレイパネル需要の不確実性の懸念から、PCおよびテレビセットメーカーはパネル在庫の積み増しを抑制しています。一部の企業は既に、2025年第2四半期のパネルの発注を削減しています。オムディアの2025年2月の見通しでは、4月の稼働率は82%で5月は78%でした。しかし、中国の一部のTFT液晶メーカーが労働節の休日の延長を計画していることを受けて、5月の稼働率は75%前後まで低下する可能性があります。
「需要の減速と関税の影響に関する不確実性により、パネルメーカーは当初の高稼働率モードから受注生産モードへと回帰しています」と、オムディアのディスプレイ・リサーチ担当シニア・ディレクターのデイビッド・シェ-は述べており、次のように続けます。「この戦略は、需要が減速する中でのパネル価格の安定化に寄与するはずです。しかし、パネル価格は過去6か月にわたり高い水準が続いているため、TV・PCブランド企業やOEM企業は米国の関税を相殺するために、さらに価格を引き下げる可能性があります。
シェ-はさらに以下のように続けます。「ディスプレイ市場は新たなサイクルに入りつつあり、2025年後半には安定化すると思われます。この過渡期においては、関税とそのディスプレイ需要への影響が最大の変動要因となるでしょう」
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