ECCO 2025で発表された事後解析は、主要なLIBERTY試験(LIBERTY-CDおよびLIBERTY-UC)が基盤に。同試験ではこれまでに、中等度から重度の活動性を有するクローン病(CD)および潰瘍性大腸炎(UC)において、インフリキシマブ 皮下注製剤(CT-P13 SC)のプラセボに対する優れた有効性が示されている1,2
潰瘍性大腸炎における内視鏡・組織学的寛解の達成、およびクローン病の全病変部位における臨床的・内視鏡的改善に対するインフリキシマブ皮下注製剤の有効性が、新たなデータによって明らかに3,4
クローン病での長期的な薬剤持続性に関するさらなる知見は、反応消失後のインフリキシマブ皮下注製剤の増量後の迅速な臨床的再寛解および抗薬物抗体(ADA)の発現にかかわらず、炎症性腸疾患(IBD)管理におけるインフリキシマブ皮下注製剤の高い有効性を示した5,6
韓国、仁川--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --セルトリオンは、第20回欧州クローン病・大腸炎会議(ECCO)にて、LIBERTY試験(LIBERTY-CDおよびLIBERTY-UC)の新たな事後解析結果を発表しました。同試験では、炎症性腸疾患(IBD)の主要な臨床的成果における治療の有効性が明らかにされています。尚、この解析はインフリキシマブ皮下注製剤(CT-P13 SC)の有効性と安全性を評価するための同社の継続的な取り組みであり、具体的には、潰瘍性大腸炎(UC)における内視鏡・組織学的寛解の達成、クローン病(CD)の全病変部位における臨床的および内視鏡的改善、クローン病および潰瘍性大腸炎における反応消失後の増量による早期の臨床的再寛解の達成、クローン病患者において、抗薬物抗体(ADA)の有無にかかわらない長期的な薬剤持続性を支持する結果を明らかにしています。3,4,5,6


LIBERTY-UC 第III相試験 事後解析(LIBERTY-UC 内視鏡・組織学的転帰)
第III相LIBERTY-UC試験の事後解析において、インフリキシマブ皮下注製剤による維持療法は、プラセボと比較して、54週時点で内視鏡的および組織学的転帰において有意な改善を示しました。内視鏡的改善は8週時点で確認され、内視鏡的正常化や組織学的寛解と内視鏡的正常化の複合エンドポイントなどの厳格な指標においても時間経過とともに改善が見られ、インフリキシマブ皮下注製剤による維持療法の持続的な有用性が支持されました。
8週時点で、両群の患者の半数に内視鏡的改善が認められました。しかし、22週以降、両群間の内視鏡的改善率の差は統計的に有意となり、インフリキシマブ皮下注製剤群の改善率が高い結果を示し(50.7% vs 34.0%;p=0.0011)、この傾向は54週時点まで維持されました(43.9% vs 22.2%;p<0.0001)。また、組織学的寛解においても同様の結果が見られ、インフリキシマブ皮下注製剤群では治療を継続することで内視鏡的正常化率が増加しましたが、プラセボ群では低下しました(8週時点:23.8% vs 21.5%、22週時点:26.9% vs 18.8%、54週時点:32.7% vs 11.1%)。さらに、22週以降から54週にかけて、インフリキシマブ皮下注製剤群はプラセボ群に比べ、より高い割合で患者が組織学的寛解と内視鏡的正常化の両方を達成しました(22週時点:22.1% vs 16.7%;p=0.2072、54週時点:27.9% vs 11.1%;p<0.0001)。3
LIBERTY-CD第III相試験の事後解析(LIBERTY-CD病変部位)
第III相LIBERTY-CD試験の事後解析では、疾患の部位(小腸型、小腸大腸型、大腸型)ごとにインフリキシマブ皮下注製剤の有効性を検討しました。
この結果は、インフリキシマブ皮下注製剤の維持療法がすべての病変部位において有効であり、54週時点でプラセボと比較して統計的に有意に高い内視鏡的反応率であったことを示しています。54週時点で、インフリキシマブ皮下注製剤の維持療法を受けた患者は、すべての病変部位においてプラセボと比較して、数値的および/または統計的に有意に高い臨床的寛解率を達成しました(小腸型:45.5% vs 16.7%、P=0.065、小腸大腸:68.1% vs 48.5%、P=0.083、大腸型:67.0% vs 29.1%、P<0.001)。インフリキシマブ皮下注製剤の投与を受けた患者は、すべての病変部位においてプラセボ群よりも高い割合で内視鏡的反応を達成しました(小腸型:36.4% vs 5.6%、P=0.019、小腸大腸型:61.1% vs 27.3%、P=0.006、大腸型:52.5% vs 18.2%、P<0.001)。54週時点で臨床的寛解および内視鏡的反応の両方を達成した患者の割合は、病変部位に関係なく、インフリキシマブ皮下注製剤投与群とプラセボ群で同様の割合の差を示しました(小腸型:Δ30.3%、P=0.009、小腸大腸型:Δ32.7%、P=0.003、大腸型:Δ35.7%、P<0.001)。4
追加の事後解析
潰瘍性大腸炎およびクローン病患者における増量に関する別の事後解析(LIBERTY-CD&UC増量)では、クローン病および潰瘍性大腸炎の患者において、反応消失(LoR)後にインフリキシマブ皮下注製剤の用量を増量すると、クローン病および潰瘍性大腸炎の両患者で迅速な臨床的再寛解が得られ、早期に再寛解を達成した患者では血清中インフリキシマブ濃度が有意に上昇していることが確認されました。5
最後に、LIBERTY-CD試験の事後解析(LIBERTY-CD 2年免疫原性)では、インフリキシマブ皮下注製剤投与患者における抗薬物抗体の役割を検討しました。この解析では、抗薬物抗体が発現したにもかかわらず、102週時点までの薬剤持続性および臨床的有効性に有意な影響はなかったことが示されました。6
ニューヨークのマウントサイナイ・アイカーン医科大学のジャン・フレデリック・コロンベル教授(デジタル口頭発表の筆頭発表者)は、次のように述べています。「内視鏡的および組織学的寛解の両方を達成することは、潰瘍性大腸炎における新たな治療目標となりつつあり、臨床的再燃率の低下やコルチコステロイド使用量の減少と関連しています。この重要な目標の達成をサポートするインフリキシマブ皮下注製剤のような治療選択肢が増えていることは、心強いことです。今回の発表は前向きな一歩であり、これらの成果は疾患のより良い管理だけでなく、患者の長期的な予後や生活の質の向上にも貢献します。」
セルトリオンのグローバル・メディカル・アフェアーズ バイス・プレジデントであるナム・リーは、次のように述べました。「潰瘍性大腸炎の内視鏡的および組織学的寛解の達成におけるインフリキシマブ皮下注製剤の影響や、炎症性腸疾患における反応消失後の増量に関する知見など、重要なデータを発表することができ、嬉しく思います。これらの結果は、実臨床で医師を支援する貴重なエビデンスとなり、治療選択肢の拡充と患者の転帰改善に向けた当社の取り組みを強化するものとなっています。」
CT-P13の皮下注(SC)製剤について
CT-P13 SCは、世界初のインフリキシマブ皮下注製剤です。120mgの固定用量が、米国、英国、EU、カナダ、ブラジル、オーストラリア、台湾を含む60か国で、体重に関係なく成人を対象として承認されています。インフリキシマブ皮下注製剤は、薬剤曝露の一貫性を高め、利便性の高い投与方法により、治療選択肢を広げることが期待されています。7,8
セルトリオンについて
セルトリオンは、世界中の人々の生活を向上させるバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。当社は革新的な治療薬の研究・開発・製造・販売・マーケティングに特化としており、世界初のモノクローナル抗体バイオシミラーを発売したバイオシミラーの分野におけるパイオニアでもあります。当社のグローバルの医薬品ポートフォリオは、免疫学、腫瘍学、血液学、眼科学、内分泌学などの幅広い治療領域に対応しています。私たちはバイオシミラーにとどまらず、科学技術の革新を推進し、高品質な医薬品を提供するため、新薬の開発パイプラインの拡充にも取り組んでいます。詳細は当社のウェブサイト(www.celltrion.com/en-us)をご覧ください。最新のニュースやイベントについては、当社のソーシャル・メディア(LinkedIn、Instagram、X、Facebook)でご確認ください。
将来予想に関する記述
本プレスリリースに記載された一部の情報には、当社の将来の事業、財務実績、またはセルトリオン株式会社とその子会社に関連する将来のイベントや開発に関する記述が含まれており、これらは関連する証券法の下で将来予測に関する記述となる場合があります。
これらの記述は、「準備している」「希望する」「今後の」「計画している」「目指している」「発売予定」「準備中」「獲得次第」「可能性がある」「目標としている」「〜する場合」「特定され次第」「〜する予定」「取り組んでいる」「予定されている」「利用可能になる」「潜在的に〜できる」などの表現や、それらの否定形、類似の表現、または同等の用語により識別される場合があります。
さらに、当社の代表者は将来の見通しに関する発言を口頭で行う場合があります。これらの発言は、セルトリオン株式会社とその子会社の経営陣の現在の期待と特定の仮定に基づいており、その多くは当社の管理範囲外です。
将来予想に関する記述は、潜在的な投資家に対し、セルトリオン経営陣の将来に関する考えや意見を理解し、投資を評価する際の一つの要素としてそれらの考えや意見を利用できるようにするために提供するものです。これらの記述は将来の業績を保証するものではなく、過度の信頼を寄せるべきではありません。
このような将来予想に関する記述には、必然的に既知および未知のリスクや不確実性が伴い、それにより将来の実際の業績や財務結果が、これらの将来予想に関する記述で明示または暗示された将来の業績や結果の予測値と大きく異なる可能性があります。
セルトリオン株式会社およびその子会社は、適用される証券法により義務付けられている場合を除き、状況や経営陣の推定または意見が変更された場合に将来予想に関する記述を更新する義務を負いません。
参照文献
1 Jean F. Colombel et al., Subcutaneous infliximab (CT-P13 SC) as maintenance therapy for Crohn’s disease: 2 years results of the LIBERTY-CD study. Poster (Su1762). Presented at DDW 2024. Available at: https://www.gastrojournal.org/article/S0016-5085(24)02326-6/abstract [Last accessed February 2025]
2 Bruce E. Sands et al., Subcutaneous infliximab (CT-P13 SC) for ulcerative colitis: 2-year extension results of the LIBERTY-UC study. Poster (Su1779). Presented at DDW 2024. Available at: https://www.gastrojournal.org/article/S0016-5085(24)02343-6/pdf [Last accessed February 2025]
3 Jean F. Colombel et al., Endoscopic and histologic outcomes in patients with moderate-to-severe ulcerative colitis treated with infliximab: A post hoc analysis of the Phase 3 LIBERTY-UC study. Digital Oral Presentation (DOP 001). Presented at ECCO 2025. Available at: https://academic.oup.com/ecco-jcc/article/19/Supplement_1/i77/7967018 [Last accessed February 2025]
4 Stefan Schreiber et al., Efficacy of subcutaneous infliximab maintenance therapy according to disease location in patients with moderate-to-severe Crohn’s disease: A post hoc analysis of the Phase 3 LIBERTY-CD study. Poster (P0702). Presented at ECCO 2025. Available at: https://academic.oup.com/ecco-jcc/article/19/Supplement_1/i1374/7967805 [Last accessed February 2025]
5 Marla C. Dubinsky et al., Time to clinical recapture after dose escalation of subcutaneous Infliximab (CT-P13 SC) following loss of response: A post hoc analysis of the 2-year Phase 3 LIBERTY-CD &LIBERTY-UC trials. Poster (P1142). Presented at ECCO 2025. Available at: https://academic.oup.com/ecco-jcc/article/19/Supplement_1/i2091/7971751 [Last accessed February 2025]
6 Bruce E. Sands et al., Impact of immunogenicity on 2-year clinical outcomes in patients with moderate-to-severe Crohn’s disease treated with subcutaneous infliximab: A post hoc analysis of the Phase 3 LIBERTY-CD study. Poster (P0638). Presented at ECCO 2025. Available at: https://academic.oup.com/ecco-jcc/article/19/Supplement_1/i1255/7967790 [Last accessed February 2025]
7 Schreiber S et al., Gastroenterology. 2021;160(7):2340-2353.
8 Westhovens R et al., Rheumatology. 2021;60(5):2277-2287.
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
Contacts
For further information please contact:
Donna Gandhi
dgandhi@hanovercomms.com
+44 (0) 7827 053 502