「ビザ・トークン化資産プラットフォーム(VTAP)」は、銀行によるフィアット担保型トークンの発行を支援する新サービスで、BBVAはVTAPを活用してイーサリアムのパブリック・ブロックチェーン上にトークンを発行し、2025年のライブ・パイロットを計画
サンフランシスコ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --デジタル決済の世界的リーダー企業であるビザ(NYSE:V)は、金融機関によるブロックチェーン・ネットワーク上でのフィアット担保型トークンの発行・管理を支援する目的で設計された新サービスである「ビザ・トークン化資産プラットフォーム(VTAP)」を通して、既存のフィアット通貨とブロックチェーンとの間を橋渡しする計画を発表しました。VTAPソリューションは、「ビザ・ディベロッパー・プラットフォーム」で利用可能で、金融機関パートナーはVTAPサンドボックスで自身のフィアット担保型トークンを作成し、試行することができます。
同社は1万5000を超える金融機関のグローバル ネットワークを有しており、200を超える国や地域においてフィアット通貨の円滑な取引の促進を支援しています。現在、同社はスマート コントラクトなどの新技術に関するノウハウを応用し、銀行によるブロックチェーン ネットワーク上でのフィアット担保型トークンの発行や送金を実現しようとしています。
ビザのイノベーション・デジタル・パートナーシップ部門のグローバル・ヘッドを務めるヴァネッサ・コレラは、「ビザは60年近くの間、デジタル決済の先頭を走ってきました。そして、VTAPの導入により、再びこの業界をリードすることになります。当社のトークン化に関する経験を活かし、銀行によるブロックチェーン技術と業務との統合を支援できることをうれしく思います」と述べています。
VTAPが提供するメリット
ビザ社内のブロックチェーン専門家により開発された最先端のソリューションであるVTAPは、銀行が安全で円滑かつ効率的な方法でフィアット通貨をブロックチェーン上で処理できるように設計されたB2Bソリューションで、主なメリットは以下のとおりです。
- 統合の容易さ:VTAPは、銀行がトークン化預金やステーブルコインなどのフィアット担保型トークンをミント、バーン、送金し、ユース ケースを試行するためのプラットフォームを提供するものです。これは、現在、テスト環境下で利用可能であり、加盟銀行がエンド・カスタマーに対して提供できる準備が整う2025年には、実際にプログラムを開始する予定となっています。VTAPは最小限の技術統合のみ必要とし、加盟銀行は、既存の金融インフラを常時稼動させ、かつより効率的なものにするよう設計されたAPIを通して、VTAPのサービス一式にアクセスすることができます。
- プログラマビリティー:VTAPは、銀行がスマート・コントラクト内でフィアット担保型トークンを使用できるように設計されています。これにより、既存のワークフローがデジタル化および自動化され、将来における新たなタイプの現実世界資産の取引が支援されることになります。例えば、銀行はスマート コントラクトを使用して複雑な信用枠の管理といったプロセスを自動化でき、支払い条件が満たされたときにフィアット担保型トークンを使用して支払いをリリースすることができます。また銀行は、その顧客がフィアット担保型トークンを使い、トークン化された商品や国債をオンチェーンでほぼリアルタイムの決済により購入できるようにすることも可能です。
- 相互運用性:トークン化された現実世界資産が複数の許可型およびパブリック型のブロックチェーン ネットワークで発行されるようなエコシステムが拡大しています。同社のビジョンは、VTAPプラットフォームを利用する銀行に対して、さまざまなブロックチェーン間での相互運用性を実現させることです。将来的には、VTAPへの単一のAPI接続により、銀行が複数のユースケースを可能にし、許可型ブロックチェーンとパブリック ブロックチェーンの両方でパートナーや顧客とやり取りできるようになります。ビザでは、トークン化資産の幅広いエコシステムの導入を支援するため、フィアット担保型トークンを使用した、トークン化された現実世界資産の安全でセキュアなクロスチェーン取引を実現するよう取り組んでいます。
将来に向けたパートナーシップ
BBVAは、イーサリアムのパブリック ブロックチェーン上で2025年に一部の顧客に対して最初のライブ パイロットを開始することを目標とし、今年を通してVTAPサンドボックスで作業を行い、テストネット ブロックチェーン上での銀行トークンの発行、送金、償還、そしてトークンのスマート コントラクトとの連動を含む、VTAPサンドボックスの中核的機能をテストしています。
BBVAのブロックチェーン・デジタル資産部門責任者であるフランシスコ・マロト氏は、「ビザとともに、VTAPプラットフォームを通してトークン化ソリューションの開拓を引き続き主導できることを誇りに思います。この協業は、ブロックチェーン技術の可能性を開拓する上で当社にとって大きな節目となるものであり、最終的には、当社の銀行サービスの幅を広げ、新たな金融ソリューションにより市場を拡大する手助けとなるものです」と述べています。
ビザでは、金融機関やフィンテック企業と連携し、こうした新たな決済フローを安全で信頼性が高く、コンプライアンスに準拠した方法で成長させることができる基準や機能の構築に取り組んでいます。
ビザについて
ビザ(NYSE:V)は、デジタル決済における世界のリーダーであり、200を超える国と地域にわたって消費者、業者、金融機関、政府機関の間の取引を促進しています。私たちの使命は、最も革新的かつ便利で、信頼性の高い安全な決済ネットワークを通じて世界を接続し、個人、企業、経済の繁栄を可能にすることです。私たちは、あらゆる場所にいるすべての人を取り巻く経済が、そうしたすべての人を向上させ、利用可能性こそが未来の貨幣移動の基礎となると信じています。詳細については、Visa.comをご覧ください。
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