大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --京セラドキュメントソリューションズ株式会社(社長:安藤 博教、以下:当社)は、当社のインクジェット捺染プリンター「FOREARTH」(フォレアス)で印刷した生地を使用して、日本のファッションブランド「ANREALAGE」の創業者であり、デザイナーである森永 邦彦氏によりデザイン・制作されたコラボレーション作品が、2025年春夏 パリ・ファッションウィークのウィメンズコレクションで発表されたことをお知らせします。今回のコラボレーションは前回の 2024-2025年秋冬 パリ・ファッションウィークⓇ (パリコレ)に続き2回目となります。
ファッションウィークは、2024年9月23日(月)から10月1日(火)までフランス・パリで開催され、コラボレーション作品はパリ現地時間9月24日(火)17:00にランウェイ形式で発表されました。今回のコラボレーションでは、高密度ポリエステルタフタと呼ばれる、ポリエステルを原料とする高密度で織られた生地などに「FOREARTH」で印刷し、その生地が衣装で使用されました。
ANREALAGEはこれまでパリ・ファッションウィークに10年で20回以上参加しているファッションブランドで、当社の環境にやさしい水の使用を99.98%抑えたインクジェット捺染プリンター「FOREARTH」に共感いただき、今回の作品制作となりました。
■森永 邦彦氏からのコメント
今回のコレクションのコンセプトは「WIND(風)」です。目に見えない風の力を可視化しました。洋服にはファンが付いており、ファンから風を洋服の中に送り込むことができます。ファンがONになると、送り込まれた風によって、日常的なフォルムだった洋服は、非日常のフォルムに変形していきます。風が止むと、洋服のフォルムは再び重力によってドレープの出るデイリーウェアに変わります。またファッションにはなくてはならないグラフィックデザインを通じて、風を可視化できるのではないかと思いました。通常のグラフィックプリントは、重力の概念がなく、規則正しく整列されていますが、もしもそこに風が吹いたとしたらグラフィックのパターンそのものが地球上の重力から解放され、自由に空に舞うのではないかと考えました。花柄は花びらが舞い、水玉や市松柄や千鳥柄やタータンチェックでさえも、自由に空間を舞うようなグラフィックデザインをつくりました。グラフィックで包まれたテキスタイルの空間の中に風が送り込まれることで、コレクションテーマである風を服のフォルムと視覚的なビジュアルで表現しました。
「FOREARTH」を使用した理由は、風と水には密接な関係があると考えたからです。本来、風が吹くことで海面に波が起き、その波が海流となり、蒸発して雲が発生します。雲が生まれることで、地上に雨が降り、地球上の水の循環が生まれます。風と水は、環境にとって切っても切り離せないものだと考えています。水を最大限使わない「FOREARTH」の特徴に親和性を感じ、プリント技術として採用しました。
また、今回の洋服で特筆すべきことは服に風が送り込まれることで、宙を舞うように軽やかにテキスタイルが膨らんでいくという部分でした。そのため、一平米あたり23グラムという軽量の薄く軽いテキスタイルを採用していますが、その上にプリントをのせることで、テキスタイルの重さや軽やかさに影響を与えない技術が求められました。通常の顔料インクジェットプリントは、重く、硬くなってしまう印象がありますが、「FOREARTH」により、軽く、柔軟で、まさに風に舞うようなしなやかな風合いを失われずに再現することができました。
■インクジェット捺染プリンター「FOREARTH」の特長
1)Water Free Concept
水の使用量を限りなくゼロ※まで削減した生地印刷
2)Creative Free
独自開発の水系顔料インクで柔らかな風合いと、高い堅牢性を両立。フルカラー印刷を多種多様な生地で実現
3)Location Free
水資源に依存しない捺染で、設置場所を選ばず、適地・適量生産により、物流コストや在庫の削減に貢献
「FOREARTH」は、生地の印刷時に水の使用量をほぼゼロにまで減らすことができるため、従来の捺染に必要な大型の前後処理機やスチーマーなどの設備機器が不要になります。そのため、エネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減することにも寄与します。
さらに、繊維・アパレル業界で重要な生地の風合いを生かした柔らかい手触りを実現し、綿、シルク、ポリエステル、ナイロン、混紡など多種多様な生地への高精細な印刷が可能です。
※ FOREARTHは、プリント・乾燥のみで全工程が完了します。プリント工程では水を使用せず、ウォーターフリーを実現しました。また、機器のメンテナンスに使用する水の量にもこだわり、循環ベルト洗浄システムを搭載しており、搬送ベルトの洗浄水を循環システムでフィルタリングしながら再利用します。生地1㎏あたりの水使用量を0.02L(当社調べ 2022年)まで削減しました。
■インクジェット捺染プリンター 「FOREARTH」についてはこちら
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