Biological E. Limited(BE)は、年間最大5000万回分のQDENGAを製造し、武田薬品の製造能力を加速して、遅くとも2030年までには年間1億回分のQDENGAを供給する予定
最も脆弱な人々の保護を支援するため、国の予防接種プログラムに複数回投与バイアルを提供するという特定のニーズに対応
デング熱の発生率は増加の一途をたどり、世界中の公衆衛生に対する脅威が増大中
CAMBRIDGE, Mass. & HYDERABAD, India--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --武田薬品工業(TSE:4502/NYSE:TAK)とインドを拠点とするワクチンと製薬の大手企業であるBiological E. Limited(BE)は、QDENGA®▼(デング熱4価ワクチン[生、弱毒化])(TAK-003)複数回投与バイアル(MDV)へのアクセスを加速化するための戦略的パートナーシップを発表しました。このバイアルは最終的に、国家予防接種プログラムを支援するために、遅くとも2030年までにデング熱が流行している国々の政府により調達可能になる予定です。MDVは、医療および環境廃棄物を削減すると同時に、包装と保管の費用を最小限に抑えることで、国家予防接種プログラムに経済的および物流上の利点をもたらします。BEは製造能力を年間最大5000万回分まで増強し、10年以内に年間1億回分の製造を目指す武田薬品の取り組みを加速する予定です。今回の提携は、ドイツのジンゲンにある武田薬品の施設における既存のワクチン製造能力と、当社のIDT Biologica GmbHとの長期的なパートナーシップをさらに増強するものです。
武田薬品のグローバルワクチン事業部門プレジデントである、ゲイリー・デュビン医学博士は、「武田薬品は、デング熱プログラムに関する長期目標として、予防接種のメリットが受けられる、リスクのある人々にQDENGAを普及させることを掲げています。昨年、当社は民間市場での立ち上げに成功し、現在は一部の公共プログラムに供給し、パートナーと協力して公衆衛生への影響を広げるように支援しています。私たちは、ワクチン製造における深い専門知識と世界中の公衆衛生プログラムを長年にわたり支援している、Biological E. Limitedとの戦略的製造パートナーシップを発表できることを誇りに思います。このパートナーシップでQDENGA複数回投与バイアルの製造能力を大幅に増強し、デング熱の感染拡大地域でワクチンへの持続可能なアクセスを推進することにより、グローバルな規模でデング熱との闘いを支援します」と述べています。
デング熱は世界中で最も一般的な蚊を媒介とするウイルス性疾患の1つであり、都市化、旅行、気候変動により世界全体の罹患率は、過去50年間で30倍に増加しています。1、2現在、デング熱は100か国以上で流行し、毎年推定3億9000万人が感染しています。3最も深刻な影響を受けている地域は、アメリカ大陸、東南アジア、西太平洋地域で、アジアだけで世界の疾患負担の約70%を占めています。3
Biological E. Limitedのマネージング・ディレクターである、マヒマ・ダトラ氏は、「当社は、画期的なデング熱4価ワクチンである、QDENGA複数回投与バイアルの製造で武田薬品と協力できることを誇りに思います。患者様を主体とし、価値に基づいた研究開発に取り組む武田薬品は、医療の進歩に貢献するため努力を続ける当社の理想的なパートナーです。当社が設立した施設に、世界的な影響力のあるパートナーが注目し、複雑なワクチンの製造で提携できることを嬉しく思います。今回のパートナーシップで、すべての人がより健康にすごせる未来を創造する、という私たちの共通の使命を世界に示すことができました。武田薬品の素晴らしい業績と世界的な存在感により、私たちは極めて画期的な医薬品と革新的な医療を世界中に提供するというビジョンを推進できることを光栄に思います」と述べています。
現在、QDENGAはヨーロッパ、インドネシア、タイの民間市場で子供と大人を対象に供給され、アルゼンチンとブラジルの民間および一部の公共プログラムで利用できます。TAK-003はインドでの使用が承認されていません。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社は、人々のより優れた健康とより明るい未来を創り出すことに注力しています。武田薬品は、核となる消化器系や炎症、希少疾患、⾎漿分画製剤、腫瘍、ニューロサイエンス(神経精神疾患)そしてワクチンなどの治療および事業分野において、革新的な医薬品を発見し、提供することを目的としています。提携企業と共に、ダイナミックかつ多様なパイプラインを通し、武田薬品は患者さんのエクスペリエンスを改善し、新たな治療選択肢を広げることを目指しています。日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーであり、患者さん、社員、地球へのコミットメントが原動力となっています。およそ80の国と地域に在籍する社員は、武田薬品の掲げる目的を行動の糧としており、2世紀以上にわたり社を定義してきた価値観を基盤としています。詳細は、 www.takeda.com .
Biological E. Limitedについて
1953年に設立され、ハイデラバードを拠点とする、医薬品および生物製剤会社Biological E. Limited(BE)は、インド初の民間部門における生物学的製剤会社であり、南インド初の製薬会社です。BEはワクチンと治療薬を開発、製造、供給しています。BEは130か国以上にワクチンを供給しており、その治療薬はインド、米国、欧州で販売されています。現在、BEはポートフォリオに、WHOの事前認定ワクチン8種類とUSFDA承認のジェネリック注射剤10種類を保有しています。最近、BEはCORBEVAX®(新型コロナウイルス感染症ワクチン)でWHOから緊急使用リスト(EUL)を取得しました。
最近、BEはAPIを持続的に製造する手段として、世界市場向けの特殊注射剤の開発や、世界市場向けの新規ワクチンの開発など、組織拡大のための新たな取り組みを開始しています。
詳細は、www.biologicale.com。以下のフォローもお願いします。Facebook、LinkedIn、X(旧Twitter)
QDENGA®▼(デング熱4価ワクチン[生・弱毒化])について
QDENGA®(TAK-003)は、弱毒化生デング熱血清型2ウイルスをベースにしたデング熱ワクチンです。同ワクチンは、デング熱ウイルスの4つの血清型すべてに遺伝的「バックボーン」を提供し、以上の血清型のいずれに対しても予防できるように設計されています。
欧州連合(EU)加盟国では、QDENGAは4歳以上のデング熱予防に適応されており、承認された投与計画に従って、0.5mLを2回(生後0か月と3か月)のスケジュールで皮下投与する必要があります。
QDENGA の使用に関する適応は、国や地域によって異なる場合があります。QDENGAの使用は、各地域の推奨事項に従ってください。
重要な安全情報
処方する前に、製品特性の概要(SmPC)を参照してください。
使用上のガイダンス:QDENGAは、皮下注射による投与が必要で、できれば上腕の三角筋に接種してください。QDENGAは血管内、皮内、筋肉内に注射しないでください。患者が急性の重度発熱性疾患に罹患している場合、ワクチン接種を延期する必要があります。風邪などの軽度の感染症に罹患した場合、ワクチン接種を延期しないでください。ワクチン接種の前に、個人の病歴を再検討する必要があります(特に、過去のワクチン接種とワクチン接種後に発生した可能性のある過敏反応について)。ワクチン投与後、まれにアナフィラキシー反応が発生する場合があるので、ただちに適切な治療と監督が受けられるように準備してください。ワクチン接種に関連して、針注射に対する心因性反応として、血管迷走神経反応(失神)、過呼吸、ストレス関連反応などの不安関連反応が発生することがあります。失神によるケガを避けるために、予防措置を講じることが重要です。QDENGAによる防御免疫反応は、デング熱ウイルスのすべての血清型に対し、ワクチン接種者全員に誘発されるわけではなく、時間の経過とともに低下する可能性があります。現時点では、予防の欠如がデング熱の重症化を引き起こすか否かは不明です。ワクチン接種後も、蚊に刺されないように、一人ひとりが身を守る手段を継続することが推奨されます。デング熱の症状やデング熱の前兆が発現した場合は、医師の診察を受ける必要があります。
禁忌:記載されている活性物質または賦形剤、または過去のQDENGA投与で過敏症を発症した方、先天性または後天性免疫不全症に罹患している方(ワクチン接種前4週間以内に化学療法または高用量の全身性コルチコステロイド(例:20mg/日または2mg/体重kg/日のプレドニゾンを2週間以上投与)などの免疫抑制療法を含む)、症候性HIV感染症または免疫機能が低下した、無症候性HIV感染症に罹患している方、妊娠中および授乳中の女性。
▼本医薬品は追加監視の対象となります。これにより、新しい安全性情報を素早く特定できるようになります。副作用の疑いがある場合、医療専門家の報告が必要です。副作用の報告方法については、SmPCのセクション4.8をご参照ください。
副作用について:4歳から60歳までの被験者の間で最も頻繁に報告された反応は、注射部位の痛み(50%)、頭痛(35%)、筋肉痛(31%)、注射部位の紅斑(27%)、倦怠感(24%)、無力症(20%)、発熱(11%)でした。被験者の10%以上が報告した、非常に一般的な副作用:上気道感染症a、食欲減退c、神経過敏c、頭痛、傾眠c、筋肉痛、注射部位の痛み、注射部位の紅斑、倦怠感、無力症、発熱。被験者の1%以上10%未満が報告した、一般的な副作用:鼻咽頭炎、咽頭扁桃炎b、関節痛、注射部位の腫れ、注射部位の打撲傷e、注射部位の掻痒e、インフルエンザ様疾患。a上気道感染症とウイルス性上気道感染症が含まれます。b咽頭扁桃炎および扁桃炎が含まれます。c臨床試験で6歳未満の小児から収集。d発疹、ウイルス性発疹、斑状丘疹性発疹、掻痒性発疹が含まれます。e臨床試験で、成人について報告されています。副作用プロファイル全文と相互作用の詳細については、SmPCをご参照ください。
処方情報の全文は、製品特性の概要(Summary of Product Characteristics)QDENGA®の(SmPC)をご覧ください。 ▼
ご自身の国で承認されているラベルについては、現地の規制当局にご相談ください。
ここに掲載されている医薬品情報は企業情報の開示を目的としています。この文書に含まれる内容は、現在開発中のものも含め、処方薬の勧誘、販売促進、または指示とみなされるものではありません。
デング熱について
デング熱は、蚊が媒介するウイルス性疾患で、世界中に急速に広がり、2019年にWHOが発表した、世界の健康に対する脅威の上位10位内にランクされました。3、4デング熱は、主にネッタイシマカにより伝播され、これよりも伝播力の低いヒトスジシマカからも感染します。3デング熱は、4つのデングウイルス血清型のいずれかによって引き起こされ、それぞれがデング熱または重篤なデング熱を引き起こす可能性があります。5個々の血清型の有病率は、地理、国、地域、季節、時間の経過によって異なります。61つの血清型による感染から回復すると、障害にわたる免疫が得られるのは、その血清型に限定され、その他の血清型のいずれかに暴露すると、重篤な疾患のリスクが高まります。3、7
重要なお知らせ
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医療情報
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1 Ebi KL、 Nealon J.著「気候変動においけるデング熱、環境研究(Dengue in a changing climate. Environmental Research)」、 2016;151:115-123. doi:10.1016/j.envres.2016.07.026.
2 Messina、 J.P.、Brady、 O.J., Golding、 N.他著「現在および今後、デング熱のリスクがおよぶ世界の分布と人口(The current and future global distribution and population at risk of dengue)」、Nat Microbiol 4、 1508–1515 (2019)https://doi.org/10.1038/s41564-019-0476-8 .
3世界保健機関発行の「デング熱と重症デング熱(Dengue and Severe Dengue. World Health Organization)」https://www.who.int/en/news-room/fact-sheets/detail/dengue-and-severe-dengue2023年3月17日発表
4「2019年における世界の健康に対する10の脅威(World Health Organization (WHO). Ten threats to global health in 2019)」、2023年7月検索
5CDCが2023年4月13日に発行した、「デング熱について知っておきたいこと(About Dengue: What You Need to Know)」
6Guzman MG他著、「デング熱:世界で拡大を続ける脅威(Dengue: a continuing global threat)」、 Nature Reviews Microbiology. 2010;8:S7-S16.
7Reich他著「デング熱の血清型間の相互作用が示す交差免疫の疫学的影響(Interactions between serotypes of dengue highlight epidemiological impact of cross-immunity)」、J R Soc Interface 10: 20130414. http://dx.doi.org/10.1098/rsif.2013.0414 .
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