ProjectWiseが、データ中心のデジタルデリバリへの進化と デジタルツインの活用機会を推進
ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --インフラストラクチャエンジニアリングソフトウェア企業であるBentley Systems, Incorporated(Nasdaq: BSY)は、本日、2022 Year in Infrastructure Conferenceにおいて、世界のインフラのエンドツーエンドのライフサイクル全体とバリューチェーン全体にわたるエンタープライズシステムを組み合わせたBentley Infrastructure Cloudを発表しました。Bentley Infrastructure Cloudは、iTwinプラットフォームとBentleyのインフラストラクチャスキーマを基盤とし、Bentleyのエンジニアリングアプリケーションとシームレスに統合します。包括的で常に最新の状態が保たれるデジタルツインによって、より優れたインフラストラクチャの作成、デリバリ、運用を実現します。
Bentley Infrastructure Cloudには、ProjectWise(プロジェクトデリバリ)、SYNCHRO(建設)、AssetWise(資産の運用)が含まれます。これらのエンタープライズシステムは、iTwin対応(powered by iTwin)、つまり、デジタルツインテクノロジを利用するようになりました。それにより、Bentleyのインフラストラクチャスキーマへのマッピングが内部で自動的に処理され、エンジニアリングファイル内のデータが公開されます。Bentley Infrastructure Cloudは、ファイルベースのワークフローに混乱を招くことなく、これらのエンタープライズシステムを根本的にデータ中心に進化させることで、コラボレーション、生産性、品質を改善する大きな機会をユーザー組織にもたらします。
Bentleyのインフラストラクチャスキーマはオープンかつ拡張可能です。現在、リアリティモデリングおよびIoTデバイスとも連携するようになったほか、CO2排出量の計算と地下データも取り入れています。Bentleyのインフラストラクチャスキーマのリッチなデータ表現は、IFC(Industry Foundation Classes)形式でのエクスポートに有効です。ライフサイクル全体を通じてデータのシームレスな共有とエンリッチメントが行われるため、エンジニアリング企業やオーナーオペレーターは、エンジニアリングデータからより多くの価値を創出・派生できます。
情報フローが分断しているために連帯、フィードバック、解析、再利用、知識移転が制限されることが常態化しています。クラウドベースのインフラストラクチャエンジニアリングのライフサイクル全体にわたる統合ソリューションは、この状況を変える可能性があります。Bentley Infrastructure Cloudは、データ中心で、常に稼働し、常に最新で、常にアクセス可能なフェデレーション環境から成り、設計、建設、運用のすべての段階にわたりエンジニアリングデータを保持し、関連付けます。Bentley Infrastructure Cloudを利用して、従来の境界を越えて情報が移動し、セマンティックも引き継がれることで、モジュール設計や建設可能性を確保するための設計、パフォーマンスベースの設計が効率化されるなど、さまざまな改善を期待できます。
Bentleyのエンタープライズシステム担当シニアバイスプレジデントであるKen Adamsonは、次のように述べています。「Bentley Infrastructure Cloudは、インフラストラクチャエンジニアリングのバリューチェーンと中心メンバー以外も含めたプロジェクトエコシステム内のすべての人とモノをつなぐというBentleyのコミットメントを支援します。インフラのプロフェッショナルは、常に最新の状態が保たれ、次の行動の基盤として信頼できるデータを提供するデジタルツイン環境を利用できて然るべきです。Bentley Systemsは、ProjectWise、SYNCHRO、AssetWiseエンタープライズシステムを組み合わせることで得られる包括性、Bentleyのソフトウェアがもつエンジニアリングの忠実度、オープン化へのコミットメントが奏効して、このニーズに応えられる立場にいると思います。オープン化に関しては、関連するエンジニアリングファイル形式をすべてセマンティックに統合すべく取り組んでいます。Bentleyのソフトウェア開発のすべてを統合する堅牢な基盤となってきているiTwinプラットフォームには、この課題に対応できる実績があります。」
ProjectWise, Powered by iTwin
Bentley Systemsは、ProjectWiseの大規模な機能強化を行い、対象範囲を進行中のエンジニアリングからデジタルデリバリ全体へと拡大したことも発表しました。各プロジェクトのシーケンシャルなファイルベースのワークフローを、すべてのプロジェクトにわたるデータ中心の情報モビリティと解析により補完することで、以下のメリットを実現しています。
- 新しいプロジェクトポートフォリオおよびプロジェクト管理機能により、すべてのプロジェクトを対象にしたエンジニアリングの忠実度と同じレベルでの解析の適用、リッチなプロジェクトデータからの学習やデータの再利用、将来のプロジェクトの質と効率を改善するためのナレッジの維持が可能になりました。
- 新しいデジタルツイン機能により、部門をまたいだ設計レビューと高度な設計検証を実施して設計の有効性と品質を改善できるほか、建設や運用段階でより役立つようデジタルの成果物の内容を拡充したり、引き渡しだけではない変革的なデジタルサービスの導入に向けて準備をすることができます。
Powered by iTwinによるメリット:
ProjectWiseは、iTwin Captureを利用して、普及が進んでいるリアリティモデリングデータの統合、設計のデジタルコンテキストのキャプチャおよび監視を行い、エンジニアリングデータとともに地理空間座標上に表現します。
ProjectWiseは、Bentleyのインフラストラクチャスキーマを利用して、包括的な設計レビューのために複数の分野にわたって設計ファイルデータのセマンティックアライメントを行います。また、すべてのプロジェクトを対象に、依存関係の把握や、データセットの再利用(機械学習に再利用して独自の解析を開発するなど)を行います。
ProjectWiseは、iTwin Experienceを活用して、品質の確保とパフォーマンスの改善に役立つ、プロジェクトのデジタルツインにより没入型で状態を確認できる環境を提供します。
ProjectWise 4D Design Review, powered by iTwinを使用すると、オーサリングアプリケーションの種類を問わず、大規模で複雑なモデルをプロジェクトエコシステム全体で安全に共有できます。レビュー担当者は、シンプルなWebブラウザを使用して、バーチャルでのウォークスルー、モデル情報のクエリ、埋め込まれたプロパティデータの解析を行うことができます。インターフェースは機能的で、部門横断での2Dおよび3Dモデルのレビューをより簡単に実施しやすくなっているほか、4Dでの視覚化を通じて誰がいつ何を変更したかを確認できます。
Advanced Design Validation, powered by iTwinは、3Dデジタルワークフロー、BentleyのOpenRoadsおよびサードパーティアプリケーションとの統合、AIと機会学習で強化された視覚化を提供します。運転中の状態をシミュレーションして、設計を検証し、要件が確実に満たされるようにします。
ProjectWise Components Centerは、エンジニアリングアプリケーションに直接統合されたクラウドベースのデジタルコンポーネント管理およびライブラリサービスで、設計オブジェクトの標準化、自動化、再利用を促し、プロジェクトをより迅速かつ確実にデリバリできるようにします。エンジニアリング企業では、別の設計へのデータの再利用、教訓の記録、再利用可能なコンポーネントの作成が可能になり、プロジェクトデリバリのノウハウを実際に工業化できるようになりました。
デジタルデリバリ機能は、デジタルワークフローを使って、契約上の成果物(PDF、Industry Foundation Classes、デジタルツインなど)の作成、受け渡し、レビューを自動化および管理できます。手動でのパッケージの作成および送信にかかる無駄な時間が解消され、成果物のワークフローの可視性と追跡可能性が向上すること、また、包括的な監査証跡を自動的に記録することでリスクが低減します
Bentley Infrastructure Cloud内でiTwinを利用し、デジタルデリバリを支援するProjectWiseは、エンジニアリング企業の機会を拡大すると同時に、リスクを最小限に抑え、プロジェクトのパフォーマンスと品質保証を強化します。設計段階で作成されたインフラストラクチャデジタルツインは、インクリメンタルなプロジェクトの成果物として、オーナーオペレーターに大きな価値をもたらす可能性があります。たとえば、「デジタルインテグレーター」としてデータ品質とセキュリティ、独自の解析、監視を定期的に行うサービスなどに活用できます。
Bentley Systemsのエンジニアリングコラボレーション担当バイスプレジデントであるLori Huffordは、次のように述べています。「エンジニアリング企業は、現在、人材の不足、退職増による労働人口の減少、制度的知識の喪失といった問題がありながら、より多く、より優れたプロジェクトをデリバリしなければならないという前例のない課題に直面しています。iTwin Platformを活用することで、ProjectWiseでは、一度に1つのプロジェクトの進行中のエンジニアリングだけでなく、すべてのプロジェクトをまとめて管理できるようになりました。それにより洞察獲得や、学習、再利用が最大化され、また、機械学習にも役立てることができます。ProjectWiseをご利用いただいているお客様は、これまでのプロジェクトから膨大なProjectWiseの知識がすでに蓄積されています。今後は、Bentley Infrastructure Cloudの1コンポーネントとして、ProjectWiseはエンジニアリング企業の効率、効果、トランスフォーメーションに関して、必要とされる革新的な変化を促進できます」
AssetWise, Powered by iTwin - 資産の健全性監視ソリューション
また、Bentleyは、新しい「Powered by iTwin」資産ソリューションも発表しました。これらはiTwin Experience、iTwin Capture、iTwin IoTを利用して、リアルタイムの資産の健全性監視を行います。
AssetWise Bridge Monitoringソリューションは、従来の橋梁検査を最新のデジタルワークフローに変換します。ドローンを飛ばし、iTwin Captureを使用して橋梁の3Dデジタルツインを作成することで、検査を仮想的に実施できます。専門家はリモートで対応でき、費用のかかる危険な現場訪問を行う必要はありません。また、AIと機械学習を使って欠陥を自動的に特定して分類できます。情報は、iTwin Experienceによってワークフロー全体を通して関係者に公開されます。不具合の修正に必要な検査データを、保守、設計、建設にシームレスに引き継ぐことができ、大幅なコスト削減を実現します。
AssetWise Dam Monitoringソリューションは、リスクを軽減し、増大する規制要件に対応するため、ダム安全プログラムの刷新に取り組んでいるダムオペレーターに、エンジニアリング企業がデジタルサービスを提供するためのソリューションです。これは間もなく提供される予定ソリューションで、センサーデータへの一元的なアクセスを実現し、専門の技術者を必要とせずに展開できます。センサーデータを任意のデジタルツインに取り込み、リアルタイムデータと関連指標によるコンテキストを確認できます。
Bentley SystemsのインフラストラクチャIoT担当バイスプレジデントであるCory Baldwinは、「エンジニアリング企業がプロジェクトデリバリ段階で作成するインフラストラクチャデジタルツインのデジタルインテグレーターになり、オーナーオペレーターのためにパフォーマンスのデジタルツインをキュレーションできるようにしたいと考えています。このようなビジネスチャンスを加速するために、エンジニアリング企業は、iTwin Capture、iTwin Experience、iTwin IoT、および監視用クラウドソリューションのAssetWiseを早速ご導入ください。すぐに貴社独自のブランドで資産固有の分析およびサービスプログラムを開発いただけます」
AssetWise Bridge MonitoringおよびDam Monitoringソリューションは、現在、早期アクセスプログラムを実施しています。
Bentley Infrastructure Cloudの提供予定
Bentleyの最高製品責任者であるMichael Campbellは、次のように総括しています。「当社はエンジニアリング企業や資産所有者と緊密に協力しており、混乱を招かないイノベーションが求められていることを明確に理解しています。Bentley Infrastructure Cloudを使用することで、ProjectWise、SYNCHRO、AssetWiseのユーザーは、デジタルツインへの次世代の進化が加速されますが、エンジニアリングのコラボレーションや建設、アセットパフォーマンス管理の既存のワークフローが脅かされることはありません。データ中心の未来の基礎として、既存のプロジェクトと資産のファイルを活用できることが最大のメリットです」
ProjectWise、SYNCHRO、AssetWiseの3つのエンタープライズシステムで構成されるBentley Infrastructure Cloudは、現在、提供中です。詳細については、www.bentley.comをご覧ください。
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Bentley Systemsについて
Bentley Systems(Nasdaq:BSY)は、インフラストラクチャエンジニアリングソフトウェア企業です。世界経済と環境の両方を維持しつつ、世界のインフラを前進させる革新的なソフトウェアを提供しています。業界をリードする当社のソフトウェアソリューションは、専門家やあらゆる規模の組織によって、道路・橋梁、鉄道・輸送、上下水道、公共事業や公益事業、建物やキャンパス、鉱業、産業施設の設計、建設、運用に活用されています。当社の製品には、モデリングおよびシミュレーション用のMicroStationベースのアプリケーション、プロジェクトデリバリ用のProjectWise、資産およびネットワークパフォーマンス用のAssetWise、ジオプロフェッショナルソフトウェアを牽引するSeequentのポートフォリオ、インフラストラクチャデジタルツイン用のiTwinプラットフォームなどがあります。Bentley Systemsは、186カ国に4,500人以上の従業員を擁し、年間売上高は10億ドルを上回ります。
© 2022 Bentley Systems, Incorporated. Bentley、Bentleyのロゴ、Bentley Infrastructure Cloud、AssetWise、iTwin、iTwin Capture、iTwin Experience、iTwin IoT、MicroStation、OpenRoads、ProjectWise、ProjectWise Components Center、Seequent、SYNCHROは、Bentley Systems, Incorporated、またはその直接または間接の完全所有子会社のいずれかの登録商標、未登録商標、または商標です。その他すべてのブランドおよび製品名は、それぞれの所有者の商標です。
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