欧州初のCS-1導入が、公共・民間・学術機関を横断して 自然言語処理とデータサイエンス研究を推進
ロスアルトス、 カリフォルニアおよびエジンバラ、英国--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --高性能人工知能(AI)コンピューティングのパイオニアであるCerebras Systems社とエジンバラ大学のスーパーコンピューティングセンターであるEPCCは本日、世界最速のAIコンピュータであるCerebras CS-1を、EPCCのエジンバラ市と南東部スコットランド都市圏の新しい国際データ施設に採用したことを発表しました。Hewlett Packard Enterprise(HPE)のSuperdome Flexサーバーを採用したこの最先端のAI導入で、スコットランド都市圏と英国の公共、民間、学術機関向けに自然言語処理(NLP)とデータサイエンス研究の次なる波を実現します。
EPCCディレクターのマーク・パーソンズ教授は、「この大胆なインフラ投資と、AIコンピューティングの世界的リーダーとのパートナーシップを発表できることを誇りに思います。また、この導入により、データサイエンスに対する我々のビジョンが大規模なブレークスルーを可能にし、COVID-19の治療研究を進めるために大規模モデルにまたがるAIを活用するなど、時間的にも緊急性の高い課題を含む、ゲノミクスと公衆衛生分野の研究を大幅に加速させることができます。」と述べています。
EPCCは、高性能なWSE(Wafer Scale Engine)プロセッサを搭載したCerebras CS-1システムと、超大容量メモリのHPE Superdome Flexシステムを独自に組み合わせて採用し、これまでにないAIのスケーラビリティと大規模なデータ処理能力を実現します。 この高度なAIスーパーコンピューティングシステムは、AIの最も時間を要する部分であるトレーニング時間を大幅に短縮し、より多くのアイデアをテストすることを可能にし、EPCCの新しい「エディンバラ国際データファシリティ(EIDF)」で官民の学術研究者やデータサイエンティストが利用できるようになります。
EIDFは、より多くのデータ駆動型イノベーション産業のパートナーシップを提供するというエディンバラ大学の大望を支援し、シティ・リージョン協定のパートナーとして、エディンバラ大学の重要な大望の一つである「ヨーロッパのデータ首都」へと地域を変革していきます。
EPCCの使命は、産業界、学術界、商業界における斬新なコンピューティングの効果的な活用を加速させることです。CS-1の導入は、ローカルからグローバルスケールの影響力を持つAIアプリケーションにおける使命の範囲を拡大し、増幅します。具体的には、このパートナーシップにより、エディンバラ市と南東部スコットランド都市圏におけるAIを活用したデータサイエンスの取り組みが加速され、公衆衛生の取り組みのための全国規模のゲノミクス研究が可能になります。 更に、エジンバラ大学情報学部 言語・認知・計算研究所のBERTのような深層学習モデルを用いて、世界的な学術・産業界の関心の高い自然言語処理のためのAI研究を進めています。
セレブラスのCEO兼共同創業者であるアンドリュー・フェルドマンは、次のように述べています、「業界をリードする当社のAIスーパーコンピュータCS-1を、HPEの先進的なメモリサーバーと組み合わせてEPCCと欧州市場に導入し、今日の最も緊急性の高い問題のいくつかを解決することができるようになることに興奮しています。我々のCS-1のビジョンは、好奇心のコストを削減することであり、EPCCの地域データセンターから無数の実験と世界を変えるソリューションが生まれる事を楽しみにしています。」
CS-1は世界最大のプロセッサであるWSEを中心に構築されており、主要な競合GPUと比較して56倍のサイズ、54倍のコア数、450倍のオンチップメモリ量、5,788倍のメモリ帯域幅、20,833倍のファブリック帯域幅を持っています。AIコンピュートにおいて、大型チップは情報をより迅速に処理し、より短い時間で答えを導き出します。AIからHPCまで、ワークロードに応じて、CS-1は従来の代替製品に比べて数百倍から数千倍の性能を発揮し、数分の1の消費電力と規模でそれを実現します。CS-1は、Fast CompanyのBest World Changing Ideas、IEEE SpectrumのEmerging Technology Awards、Forbes AI 50 2020、HPCwireのReaders's and Editors' Choice Awards、CBInsights AI 100 2020など、数々の賞を受賞しています。
EPCCは、強力で使いやすい高性能フロントエンドストレージおよび前処理ソリューションであるHPE Superdome Flexサーバーを、AIスーパーコンピュータ「CS-1」に使用します。これにより、ユーザーはCS-1上でAIモデルのトレーニングや推論のために大規模なデータセットやアプリケーションに特化したデータの前処理や後処理を行うことが可能になり、CS-1のWSEをフル帯域幅で動作させることが可能になります。HPE Superdome Flexサーバーは、18テラバイトのメモリ、102テラバイトの高性能フラッシュストレージ、24個の強力なIntel Xeon CPU、12枚のネットワークインターフェイスカードを安定して供給し、1.2テラビット/秒のデータ帯域幅をセレブラスCS-1に提供します。
HPC &MCS担当CTOのMike Woodacre氏は、次のように述べています。「HPEは、最も困難な計算問題のいくつかに対するソリューションを開発するためにEPCCと長年の協力関係を築いてきました。CerebrasのWafer Scale EngineとHPE Superdome Flex Server In-Memoryホストを緊密に結合することで、研究者が複雑なAIワークロードに前例のない速度で取り組めるようにすることを目指しています。」
詳細については、EPCCのウェブサイトまたはEPCC国際データファシリティをご覧ください。
Cerebras Systemsについて
Cerebras Systemsは、先駆的なコンピュータキテクト、コンピュータ科学者、ディープラーニング研究者、あらゆるタイプのエンジニアからなるチームです。我々は、人工知能の作業を現在の技術水準を超えて3桁の速さで加速させる新しいクラスのコンピュータを構築するために結集しました。Cerebras CS-1は、現存する中で最速のAIコンピュータです。セレブラスCS-1には、業界初となるCerebras Wafer Scale Engine (WSE)などが搭載されています。WSEは、これまでに作られた中で最大のチップです。1.2兆個のトランジスタを含み、46,225平方ミリメートル以上のシリコンをカバーし、40万個のAIに最適化されたコンピュートコアを搭載しています。市場に出回っているグラフィックス・プロセッサは、540億個のトランジスタを持ち、826平方ミリメートルのシリコン上に、6,912個のコアを搭載するものが最大です。人工知能の作業において大規模なチップは、より迅速に情報を処理し、より短い時間で答えを出す事ができます。その結果、これまで数ヶ月かかっていたニューラルネットワークが、Cerebras WSEにより数分でトレーニングできるようになりました。
EPCCについて
EPCCはエジンバラ大学のスーパーコンピューティングセンターです。EPCCは、国内のスーパーコンピューティングとデータサイエンスの専門知識、リソース、施設を英国内外の企業や学術機関に提供しています。数多くの国家的なスーパーコンピューティングおよび研究データリソースの中でも、英国の国家的なHPCサービスであるARCHER2をホストしています。エジンバラ国際データ施設(Cerebras CS-1をホストするエジンバラ国際データ施設)の設計・建設を通じて、エジンバラ市と南東部スコットランド都市圏協定の中核を担っています。また、HPCのMScとデータサイエンスとHPCのMScも提供しています。私たちがどのように時間を費やしているかの例をご覧ください: www.epcc.ed.ac.uk/blog
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