米デラウェア州ウィルミントン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- インサイト(Nasdaq:INCY)は本日、第3相TRuE-V臨床試験プログラムで最初の患者が治療を受けたと発表しました。本プログラムは、白斑の青年・成人患者(年齢12歳以上)に対する単剤療法としてのルキソリチニブ・クリームの安全性と有効性を評価するものです。
インサイト炎症・自己免疫グループのグループバイスプレジデント兼ヘッドを務めるジム・リー(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「白斑は治療が困難で人生を変えるほどの疾患ですが、医師と患者が利用できる有効な治療選択肢がないため一層複雑な疾患となっています。白斑患者に意義のある改善をもたらす治療選択肢を提供しようと努めている当社にとって、世界規模の第3相TRuE-V臨床試験プログラムの開始は重要な節目となる成果です。」
白斑は慢性の自己免疫疾患で、メラニン形成細胞として知られる色素産生細胞の喪失を原因とする皮膚の色素脱失を特徴とします。白斑は世界人口の約0.5~2.0パーセントが患い1、米国食品医薬品局(FDA)または欧州医薬品庁(EMA)が承認した白斑治療薬は存在しません。白斑はあらゆる年齢で発症し得るものの、多くの患者は20歳未満で初期症状が現れます2。
TRuE-Vについて
TRuE-V臨床試験プログラムには2件の第3相試験、すなわちTRuE-V1(NCT04052425)およびTRuE-V2(NCT04057573)が含まれ、これらは白斑患者でルキソリチニブ・クリームの安全性と有効性を評価するものです。
両試験はそれぞれ、非分節型白斑との診断を受け、顔面に体表面積(BSA)の0.5パーセント以上を含む色素脱失領域があり、顔面白斑重症度指標[F-VASI]のスコアが0.5以上、顔面以外の色素脱失領域がBSAの3パーセント以上、全身白斑重症度指標[T-VASI]のスコアが3以上、(顔面、顔面以外の両方を含む)総BSAに占める白斑の割合が最大10パーセントの患者(年齢12歳以上)300人を組み入れます。参加者は24週間の二重盲検期間では2つの群、すなわち1.5パーセントのルキソリチニブ・クリームを1日2回投与(BID)群、または溶媒対照群にランダム割り付けされます。ベースラインおよび24週目の評価を成功裏に完了した患者は、二重盲検段階で溶媒対照を投与された患者を含め、さらに28週間にわたる1.5パーセントのルキソリチニブ・クリーム1日2回投与による治療延長を受けます。
TRuE-Vプログラムの両試験における主要評価項目は、F-VASIスコアのベースラインからの少なくとも75パーセント改善と定義したF-VASI75を24週目時点で達成した患者の割合としました。主要な副次的評価項目に含まれるのは、24週目時点における顔面BSAのベースラインからのパーセント変化、24週目時点でF-VASI50(F-VASIにおけるベースラインからの少なくとも50パーセントの改善)、F-VASI90(F-VASIにおけるベースラインから少なくとも90パーセントの改善)、T-VASI50(T-VASIにおけるベースラインから少なくとも50パーセントの改善)を達成した患者の割合、52週目時点でF-VASI75、F-VASI90、T-VASI50、T-VASI75(T-VASIにおけるベースラインからの少なくとも75パーセントの改善)を達成した患者の割合、24週目時点で白斑視認性尺度(VNS)のスコアが4(視認性がかなり低下)または5(もはや視認不能)を達成した患者の割合です。また両試験ではルキソリチニブ・クリームの使用に伴う有害事象の頻度、持続期間、重症度も追跡します。
TRuE-V試験は現在、参加者を募集中です。詳細情報についてはhttps://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04052425およびhttps://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04057573をご覧ください。
ルキソリチニブ・クリームについて
ルキソリチニブ・クリームは、インサイトの選択的JAK1/JAK2阻害薬ルキソリチニブの専有的な製剤で、局所使用向けに設計されています。ルキソリチニブ・クリームは現在、軽度から中等度のアトピー性皮膚炎患者の治療(TRuE-AD)および白斑の青年・成人患者の治療(TRuE-V)を目的とした第3相開発プログラムの段階にあり、TRuE-ADの初期結果は2020年前半に得られる見込みです。インサイトはルキソリチニブ・クリームの開発および商業化に関する世界的な権利を保有しています。
インサイトについて
インサイト・コーポレーションはデラウェア州ウィルミントンに拠点を置くバイオ医薬品企業として、専有的な治療薬の創薬・開発・商業化に傾注しています。インサイトの詳細情報については当社ウェブサイト(www.incyte.com)をご覧ください。
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将来見通しに関する記述
本文書に記載されている過去の事実を除き、白斑患者でのルキソリチニブ・クリームにつき進行中の当社臨床開発プログラム、TRuE-V臨床試験プログラムの患者組み入れ・デザイン・実施時期・結果、ルキソリチニブ・クリームが白斑患者の承認された治療選択肢となるかどうかに関する記述を含め、本プレスリリースに記載された事項は、予測や推定、その他の将来見通しに関する記述を含みます。
これらの将来見通しに関する記述は、当社による現時点の予測に基づくものであり、リスクや不確実性の影響を受けます。それらのリスクや不確実性は、実際の結果が大きく異なる場合の原因となり得ます。それらのリスクや不確実性には、予期しない展開やリスクとして、予期しない遅延、今後の研究開発および臨床試験の結果が失敗となるか適用される規制基準を満たしたり開発継続を正当化するのに不十分であったりする可能性、臨床試験に十分な人数の患者を組み入れる能力、FDAによる決定、協業相手との関係への当社の依存、当社製品および当社提携先製品の有効性と安全性、当社製品および当社提携先製品の市場での受容、市場競争、販売・マーケティング・製造・流通の要件、予想を上回る経費、訴訟または戦略的活動と関連した経費、2019年6月30日締め四半期に対するフォーム10-Q報告書を含め、当社が証券取引員会に提出した報告書に随時詳述されたその他のリスクなどがあります。当社は、これら将来見通しに関する記述を更新する意図と義務を一切否認します。
References
Kruger C. A review of the worldwide prevalence of vitiligo in children/adolescents and adults. Int J Dermatol. 2012;51(10):1206-1212.
Rodrigues M. New Discoveries in the pathogenesis and classification of vitiligo. J Am Acad Dermatol. 2017;77:1-13.
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