モバイルマネー業界の成長は続き、2015年12月の取引処理件数は10億件を突破
スペイン・バルセロナ--(BUSINESS WIRE)--GSMAは本日、第5回年次報告書「State of the Industry Report on Mobile
Money(モバイルマネー業界の現状報告)」を発表しました。この報告書はモバイルマネー業界に関する定量的評価をまとめたもので、毎年実施されるGSMAモバイル金融サービス国際普及調査の結果、GSMAモバイルマネー・ディプロイメント・トラッカーのデータ、過去1年間における業界との関わりから得られたモバイルマネー市場の動向に関する洞察に基づいています。
GSMAのジョン・ジュスティ最高規制責任者は、次のように述べています。「モバイルマネーは、新興国の数百万人の人々に社会的および経済的な影響を与えています。金融サービスの普及という観点で、過去10年間にモバイルマネーは従来型の銀行が過去100年間に成し遂げてきたものを凌ぐ貢献をしてきました。モバイルマネーの口座数は4億1100万個に達しており、モバイルは世界的な金融包摂の拡大にとってますます重要なプラットフォームとなっています。」
サービスの拡大
モバイルマネーは、金融包摂の現状に変革をもたらしています。世界の93カ国で271個のサービスが提供されているモバイルマネーは現在、正規の金融機関での口座開設率が全人口の20パーセントに満たない市場の85パーセントにおいて利用可能です。報告書によると、モバイルマネーのアクティブ利用者数は前年比で大幅に増加しています。2015年12月時点のアクティブ口座数は1億3400万個を超えており、アクティブ口座数が100万個を超えるサービスは30を数え、7つのサービスではアクティブ口座数が400万個を超えています。モバイルマネーの普及と金融包摂の拡大において、引き続きモバイル・ネットワーク事業者(MNO)が重要な役割を果たしています。
2015年の調査結果の要点:
2015年12月の取引処理件数は10億件を突破
人口の大半が正規の金融機関へのアクセスを持たない国の85パーセントでモバイルマネーが利用可能
登録口座数の増加が続いており、2015年には1億個近い口座が新たに登録された結果、世界全体の口座総数は4億1100万個を記録
2015年には19カ国間で29個の国際的なモバイルマネー・サービスが導入され、昨年1年間に国際送金件数は52パーセント増加
モバイルマネー業界はモバイルマネーへの取り組みを継続しており、回答者の4分の3が過去1年間にモバイルマネーへの投資を維持または拡大
サハラ以南のアフリカが引き続きモバイルマネー・サービスの大半を占めていますが、2015年に開始された新サービスの半分強は、中南米・カリブ海地域を中心とするこれ以外の地域におけるものでした。今後、モバイルマネー・サービスは中東・北アフリカに加えて欧州と中央アジアでも最大50パーセントの伸びを記録する見込みで、モバイルマネーが世界的に広く浸透しつつあることを示すものと思われます。
業者間の提携が引き続き増加
モバイルマネーのサービス事業者は、事業提携がエコシステムの成長加速に極めて重要な役割を果たすことを認識しています。調査対象となったモバイルマネー・サービス事業者の4分の1近くが現在事業提携を行っていると答えており、3分の1が12カ月以内に提携を行う計画であるとしています。モバイルマネーが利用可能な93市場のうち、60市場では2個以上、35市場では3個以上のモバイルマネー・サービスが利用可能です。このため、引き続き事業者間の提携機会は大きいと考えられます。モバイルマネーがMNOの主力サービスになるにつれて、競争の高まりと顧客の要望を反映して口座間の相互運用の実現に対する関心が高まっています。現在、インドネシア、マダガスカル、パキスタン、ルワンダ、スリランカ、タンザニア、タイの事業者がサービスの相互接続を行っており、他社のネットワークのモバイルウォレットに直接送金できるようになっています。
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編集者への注記
報告書の全文ならびにGSMAのモバイルマネー・プログラムの詳細は、www.gsma.com/mobilemoneyでご覧ください。
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