羊飼いの少女
祈祷
《羊飼いの少女》
https://www.atpress.ne.jp/releases/98208/img_98208_1.jpg
ジャン=フランソワ・ミレー
1863年頃 カンヴァス、油彩
81.0×100.1cm
オルセー美術館蔵
(C)RMN-Grand Palais(musee d'Orsay) / Michel Urtado / distributed by AMF
《祈祷》
https://www.atpress.ne.jp/releases/98208/img_98208_2.jpg
黒田清輝
1889年(明治22) カンヴァス、油彩
74.0×53.0cm 東京国立博物館蔵
※「祷」について正しくは正字体
本展は、《湖畔》で広く知られ、日本美術の近代化のために尽力した黒田清輝(1866-1924)の生誕150年を記念した、国立博物館初の大回顧展です。初期から晩年までの代表作を含む、黒田作品約200件に加え、黒田がフランス留学時代に影響を受けた師ラファエル・コランをはじめモネ、ミレーら同時期のフランス絵画もあわせ計240件を一堂に展示しています。
なかでもミレーの代表作、あの《落穂拾い》《晩鐘》と並ぶオルセー美術館所蔵のミレー三大名画の一つと言われる《羊飼いの少女》が特別出品されています。《羊飼いの少女》は、ミレーを一気に国民的画家にまで引き上げ、そして画家としての成功に導いた作品でもあります。黒田のフランス留学中、1887年にはパリでミレーの大回顧展が開催され、この絵も出品されました。その年末、黒田はモデル代にも困窮する中、ミレーの画集を購入しています。農民の生活を描くミレーへの共感は、《祈祷》などの作品にもあらわれています。
是非、この機会に「近代洋画の父」ともいわれる黒田清輝の代表作の数々と、その原点の一つであるミレーの傑作を、多くの皆さんの眼でご覧いただきたいと思います。