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日清オイリオグループ 第4回乳幼児の食物アレルギーに関する実態調査 母親の約3割が望む「夫による精神的な支え」と「夫が実践している協力」との間にギャップあり



【図1】子どもの食物アレルギーのことや、日常生活で気をつけることなどについての、母親からみた自分の夫の理解度


【図2】食物アレルギーの子どものために、現在夫がしている協力と、今後してもらいたい協力


【図3】子どもが食物アレルギーと分かるまでの食物アレルギーについての知識


【図4】子どもが食物アレルギーと診断されて心配したこと

 日清オイリオグループ株式会社(社長:今村 隆郎)は、2012年度より食育活動の一環として、食物アレルギーに関する実態調査を実施しています。今年度もアレルギー週間(2月17日~23日)にさきがけ、食物アレルギー疾患と診断されている0歳~5歳までの乳幼児をもつ母親100名(以下、単に母親)を対象に調査を行いました。今回の調査では母親の気持ちに焦点をおき、夫の理解や夫に望む協力、子どもが食物アレルギーと診断されて変化したことなどを問いました。食物アレルギーが年々増加する中※で、食を預かる母親の気持ちが調査から見えてきました。



※東京都が実施した「アレルギー疾患に関する3歳児全都調査」【参考資料】参照





≪調査結果のポイント≫

■子供の食物アレルギーに対する夫の理解や協力が得られている一方で、約3割が望む「夫による精神的な支え」を実感している母親はわずか3%

 母親の約7割は、自分の夫が子どもの食物アレルギーのことや、日常生活で気を付けなければならないことを理解していると答えました【図1】。また、食物アレルギーに関する情報収集やそれに配慮した食事を一緒にとるなど、夫の協力が得られている一方で、約3割が望んでいる「夫による精神的な支え」を実感している母親はわずか3%という結果でした【図2】。



■約8割が診断されるまで食物アレルギーについての知識を持たず

 子どもが食物アレルギーと診断されるまで約8割の人が食物アレルギーについての知識を持っていないことがわかりました【図3】。また、診断後の心配としては半数以上が「集団生活での不都合」と答え、次いで「献立」、「周囲と同じものが食べられないなどの子どもが感じるストレス」が続きました【図4】。



■食物アレルギーと診断されて食への関心が高まり、より子どもに目を配るように

 診断後、母親自身の変化としては「食べることに気を使うようになった」(1位)、「食品に含まれる原材料に詳しくなった」(3位)、「自分や他の家族の食生活を考えるようになった」(4位)など、食への関心が高くなった様子がうかがえます。また、2位は「子どもの様子に目を配るようになった」で、今まで以上に子どもに目を配るようになったことがわかりました【図5】。



■社会に望むことの第1位は表示の充実。3年前と比べて17ポイントアップ

 食物アレルギーについて周囲や社会に望むことは1位が「食品のアレルギー表示の充実」(70%)、2位が「アレルギー対応食品の増加」(50%)、3位が「教育機関での対応の充実」(45%)となりました。2012年に行った調査と比べると「表示の充実」は17ポイント上がっています。母親にとってアレルギー表示の充実とアレルギー対応食品の増加は、毎日の食事作りの負担軽減につながるものと考えられます【図6】。





≪調査概要≫

調査実施日   :2015年12月11日(金)~12月13日(日)

調査方法    :インターネット調査

調査対象者   :全国の食物アレルギー疾患と診断されている

         0歳~5歳までの乳幼児をもつ母親100名

お話を伺った先生:東京家政大学 子ども学部 学部長、

         日本アレルギー学会専門医 岩田 力先生





≪専門家のコメント≫

岩田 力(いわた つとむ)

東京家政大学 子ども学部 学部長

日本アレルギー学会専門医・日本小児科学会専門医

https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_8.jpg

昭和48年 東京大学 医学部医学科卒業後、東京大学医学部附属病院小児科、東京大学 医学部 助教授、東京大学医学部附属病院分院小児科 科長、東京大学大学院 助教授、東京家政大学 家政学部児童学科 教授を経て平成26年より現職。



 食物アレルギーの子どもをもつお母さんは様々な心配を抱えて、子育てをしています。食物アレルギーは家族全体の問題としてお父さんにも協力をしてもらい、子どもの発達に目を配りながら健やかな成長を見守りましょう。献立で悩むようならばアレルギー表示を確認し、医師に相談の上、市販のアレルギー対応食品を使ってみるのもよいでしょう。





■子どもの食物アレルギーのことや、日常生活で気をつけることなどについての、母親からみた自分の夫の理解度 n=94(単一回答)

【図1】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_1.png



 71.3%の母親は自分の夫が子どもの食物アレルギーのことや、日常生活で気をつけることなどを理解していると思うと回答しました。

 その内訳は「良く理解している」と思うと答えた母親が29.8%、「理解している」が41.5%でした。





■食物アレルギーの子どものために、現在夫がしている協力と、今後してもらいたい協力 n=94(複数回答)

【図2】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_2.png



 現在食物アレルギーの子どものために夫がしている協力は「情報収集」「配慮した食事を一緒に食べる」がそれぞれ28.7%でしたが、「協力はない」という回答も同じく28.7%でした。一方で、今後してもらいたい協力では1位が「外食での表示チェック」(36.2%)、2位が「買い物の際の表示チェック」(33.0%)で表示に関することが並びました。そして、「妻を精神的に支える」については、現状わずか3.2%であることに対して、今後してもらいたいが28.7%と最も差が大きく25.5ポイントの開きがありました。





■子どもが食物アレルギーと分かるまでの食物アレルギーについての知識 n=100(単一回答)

【図3】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_3.png



 「全く知らなかった」「言葉は聞いたことがあるが具体的には知らなかった」を合計すると76.0%となりました。

 食物アレルギー疾患の子どもは増加傾向にありますが、食物アレルギーと診断されるまでは症状などの詳しい情報を得ていないことがわかりました。





■子どもが食物アレルギーと診断されて心配したこと n=100(複数回答)

【図4】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_4.png



 診断後の母親の心配は「集団生活での不都合」(52.0%)、「献立」(47.0%)、「周囲と同じものが食べられないなどの子どもが感じるストレス」(46.0%)に回答が集まりました。母親は食物アレルギーの子どもが周囲との違いを感じてしまうことや同じことができないかもしれないことなどを心配していることがうかがえる結果となりました。





■子どもが食物アレルギーと診断されてから母親自身にあった変化 n=100(複数回答)

【図5】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_5.png



 多くの人が「食べることに気を使うようになった」(62.0%)と回答し、「食品に含まれる原材料に詳しくなった」(30.0%)、「自分や他の家族の食生活を考えるようになった」(25.0%)など食への関心が高くなった様子がうかがえました。また、「子どもの様子に目を配るようになった」(34.0%)にも回答が多く集まりました。





■食物アレルギーについて、周囲や社会に望むこと 各年ともにn=100(複数回答)

【図6】 https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_6.png



 70.0%の人が「アレルギー表示の充実」を望んでいるという結果となりました。2012年と比較すると「アレルギー表示の充実」は17ポイント、「アレルギー対応食品の増加」は7ポイント上がっています。





【参考資料】

食物アレルギー疾患の罹患状況の推移(3歳までにアレルギー症状があり、診断を受けている児※の割合)

※児:平成26年10月の都内3歳児健康診査受診者

https://www.atpress.ne.jp/releases/88463/img_88463_7.png

出典:アレルギー疾患に関する3歳児全都調査 平成26年度版

(各アレルギー疾患の罹患状況の推移から「食物アレルギー」のみ抜粋)
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