写真:プレゼンテーションを行う、MACNのCOO、ヴィヴェク・メノン氏
2024年10月29日、シンガポール
アジア船主協会(以下、ASA)は、世界の総トン数の約半分を占める船主団体として、船員の福利に多大な影響を与え、安全運航を脅かす不正な便宜供与に対して、長年にわたり反対の立場を堅持してきました。ASAの12ある常設委員会の1つである海運政策委員会(SPC)は、海事産業の腐敗撲滅を目指し、海事産業腐敗防止ネットワーク(MACN)と引き続き緊密な協力を行っています。
10月28日(月)に開催されたMACNとASAのジョイント・オンライン・セミナーは、両者の協力関係を示す具体的な例であり、業界に関する最新情報を共有する貴重な機会ともなりました。このセミナーには130名を超える参加者が集まり、業界内での関心の高さが明らかになりました。
SPCの土屋恵嗣議長(副会長)は冒頭の挨拶で、アジアの船主がこれらの問題を深く正確に理解することの重要性を強調しました。そして、船員の福利を損なうことなく、世界貿易の持続可能な発展を支援するために、ASAが一丸となって取り組むべき行動についての議論を促進する上で、このセミナーが非常に有益であるとコメントしました。
海事産業腐敗防止ネットワーク(MACN)の最高執行責任者(COO)であるヴィヴェック・メノン氏は、「本セミナーでは、今後の重大な課題と機会に関する洞察に満ちたプレゼンテーションが行われました。特にアジア地域においては進展が見られますが、腐敗のない海事産業の実現に向け、持続的な取り組みが必要です」と指摘しました。また、「アジア各国によるこの集団的な活動は、海事セクターにおけるガバナンスとアカウンタビリティの強化に対する貢献の高まりを反映するものです。情報開示の義務化、積極的な監視、協力的な取り組みといった手段を通じ、アジア地域は汚職撲滅に向けて顕著な前進を遂げています。アジア地域は他地域と同様の課題に直面していますが、特徴的なアプローチと地域協力は、世界の海事事業における誠実さと透明性を促進する効果的なモデルとなり得ます」と述べました。
ASAの園田裕一事務局長は、閉会の辞で「ASAは、あらゆる形態の海事産業腐敗の撲滅に全力を尽くしています」と述べ、業界内での共同行動を呼びかけました。また、アジアの船主に対し、MACNの匿名通報システムを利用し、MACNの取り組みを支援するよう呼びかけました。
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写真:プレゼンテーションを行う、MACNのCOO、ヴィヴェク・メノン氏
*1ASA海運政策委員会(SPC)は、規制、税制、貿易政策、関税、運河、インフラ、マクロ経済、政策広報などの海運政策問題を議論するASA協会メンバーのためのフォーラムです。
ウェブサイトはこちら:https://asianshipowners.org/index.php
*2海事腐敗防止ネットワーク(MACN)は、社会全体の利益のために公正な取引を可能にする腐敗のない海事産業というビジョンを目指して活動するグローバル・ビジネス・ネットワークである。MACNは、2011年に海事関連企業の小さなグループによって設立され、現在では200以上の企業が参加するまでに成長しました。
ウェブサイトはこちら:https://macn.dk/
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報道関係者からの「お問い合わせ」はこちらまでお願いします。
ディラン・オー (英語)
シニア・マネージャー
アジア船主協会(ASA)
電話:(+65) 6325 4737
電子メール : information@asa.org.sg
ウェブサイト:www.asianshipowners.org
編集者の皆様へ(脚注)
アジア船主協会(ASA)は、中国、クック諸島、香港、日本、韓国の船主協会と、ASEAN諸国の船主協会で構成されるASEAN船主協会連盟からなる任意団体です。
ASAの目的は、アジアの船主の利益を促進することにあります。
ASAの年次総会の合間には、5つの常任委員会が継続的な活動を行っています。:
船員委員会(SC)
船舶保険・賠償責任委員会(SILC)
安全航行環境委員会(SNEC)
海運・政策委員会(SPC)
シップリサイクル委員会(SRC)。
ASAの船主と経営者は、世界の貨物船の約50%を管理・運航していると推定されています。
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