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株式会社YAKホールディングス 代表取締役 水神怜良氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開



株式会社YAKホールディングス 代表取締役 水神怜良氏


急成長するYAKグループ


日本留学時代


YAKを設立した頃

『人民日報海外版日本月刊』は、株式会社YAKホールディングス 代表取締役 水神怜良氏のインタビュー記事を公開しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/411057/LL_img_411057_1.jpg
株式会社YAKホールディングス 代表取締役 水神怜良氏

2024年8月末、日本で華人企業が新たに上場を目指しているとの嬉しい知らせを耳にした。華人不動産業界では初の快挙となるだろう。このことは、日本社会の多様性と外資系企業に対する受容性の高まりを反映しているとともに、信頼性、法令順守、企業管理等において、華人企業が日本企業と同等か或いはそれ以上の水準に達したことを示している。記者は胸を躍らせながら、東京・上野のYAKビルを訪ね、株式会社YAKホールディングスの水神怜良代表取締役に、華僑華人の夢の実現、華僑社会の発展、華人企業のイメージ向上に向けた取り組みについてお話をうかがった。


■観光立国を見据え、華人企業は自立を
21年前、23歳の水神怜良氏は中国・江南地方の裕福な家庭から日本の福岡へと留学のため来日した。その少し前に発生したある凶悪事件によって、現地がずっと張り詰めた空気に包まれていたことは知る由もなかった。福岡市で中国人留学生3名が一家4人を殺害し、死体を遺棄した事件によって、もともと外国人に家を貸すことに消極的だった日本人は、中国人留学生に対する警戒心をさらに強めていた。
福岡に来たばかりの水神氏は、部屋探しで何度も壁にぶつかり、紆余曲折の末にやっと、スリランカからの留学生と地下室をシェアすることになった。恵まれた環境に育った水神氏は、厳しい現実に虚を突かれ、華人が海外で部屋を借りる困難を身をもって経験することとなった。
2009年、立命館大学経営学部を卒業した水神氏は、東京の大手上場企業に就職した。同社には社内起業制度があった。水神氏は2005年に日本政府が『観光立国推進基本法』を制定すると、新たな市場が生まれていることにいち早く目を付け、10年後、観光業は必ず日本経済の復興を牽引する支柱産業となり、観光不動産は急成長し、人流によって商業用、住宅用不動産は活況を呈するだろうと考えた。ところが残念なことに、水神氏が念入りに作成した観光プロジェクトへの投資計画書が上司に認められることはなかった。
2016年夏、水神氏は独立・起業の道を選択し、日本の不動産業界の大先輩と共に東京に株式会社YAKを設立した。YAKはアルファベットの略語であり、「日本の優れた資源と海外市場を繋ぐ」ことを意味している。


■誠実と信頼で華人企業の共存共栄を目指す
水神氏が起業した当時、日本の金融機関は、永住権をもたない外国人への融資は困難とされていた。外国人が住宅ローンを申請できたとしても、日本人の数倍の金利と頭金が課されていた。ところが、永住権を申請するには先ず、日本に10年間滞在していなければならないという高いハードルがあり、多くの在日中国人は、職に就き家庭をもつ年齢に達しても、マイホームを持つことは難しい状況にあった。株式会社YAKは、彼らの悩みを理解し問題を解決するために、顧客に最適な銀行を紹介することで、実際に外国人の住宅ローン金利と頭金を引き下げることに成功した。
上場企業に勤務し、中の上レベルの収入を得ているある在日中国人は、銀行をいくつか回ったが、最低でもローン金利は0.725%、頭金は20%であった。そこで、日本の多くの大手金融機関と提携し、それぞれの融資方針や得意・不得意を熟知する株式会社YAKは、この顧客に対して、より合理的なローンを申請し、最終的に0.44%の金利と頭金0で締約した。
水神氏は、YAKでは、顧客に合った金融機関を見つける前に、彼らが長期的に安定して返済義務を履行でき、起こり得るリスクを回避できるよう厳格な審査を行っていると話した。また、顧客の住宅選びや住宅の法的調査にも細心の注意を払っている。水神氏は、こうした社内審査制度を通して、在日中国人のイメージを向上させ、好循環を形成したいと考えている。また、YAKのスタッフは、不動産取引業務を行う傍ら、不動産関連の法律や決められた期限内にルールに則って税金を納めることの重要性を説くとともに、専門家の立場から、すべての顧客に対して適切なサービスを提供している。
住宅の公平性を確保するため、日本では、持ち家向けローンの金利が投資用ローンの金利よりも低く設定されている。また、面積や築年数を満たした居住用住宅については、金利の一部を控除する制度もある。業界関係者の中には、これらの優遇措置を悪用し、住宅購入者と謀り、投資用住宅を購入するために持ち家向けローンを申請する者もいる。日本において、これは違法行為である。うまい汁を吸ったように見えても、長期的に見れば爆弾を仕掛けているに等しい。YAKは顧客の将来を危うくする短絡的な利益の追求を断固として排除し、顧客の立場に立ち、要求に適った低金利ローンを申請し、決して顧客に信用を失うリスクを負わせることはしない。
ある時、YAKのスタッフが顧客のローン申請の初期審査を行った際、顧客が住宅ローンを利用して投資用物件を購入しようとしていることに気づいた。ただちに、この行為がどれほどのリスクを伴うかを率直に訴え、理解させた。その後、案件を投資用ローンを専門に扱うグループ会社に移管し、この顧客は最終的に、他の不動産会社が見積もった住宅ローンとほぼ同じ金利で投資用ローンを申請することができた。実益は顧客に還元し、リスクはYAKが取り除く。投資家の不安を払拭し、気軽に相談できる環境をつくり、信頼を得ることで、YAKは不断の成長を遂げているのである。
現下、注目を集めている日本の不動産の今後の動向について、水神氏は次のように分析する。「日本の不動産市場の発展は世界市場と切り離すことはできません。土地の稀少性ばかりに目を向けるだけではなく、日本経済全体の動向も見据えるべきです。日本に住む華僑華人にとって、日本の不動産を保有することは、質の高い生活を保証することを意味します。しかし、短期間で収益を上げる手法は日本の長期不動産には適しません」。
水神氏は、日本の少子高齢化問題は短期間で解決できる問題ではないため、海外から人材を呼び込む取り組みは今後も続くだろうと予測する。水神氏はYAKの成功を通じて、外国企業や外国人が日本に根付き、日本社会の多様性と経済復興に貢献できることを証明したいと考えている。


■不動産業界初の華人企業上場を目指して
YAKは不動産市場の動向を正確に予測することで、数年連続で年間売上高30%~60%増という急成長を成し遂げた。2019年の年間売上高は8億800万円に達し、コロナ禍によって国際間の物流や人流が断絶した2021年も、10億9,600万円を売り上げ、2022年には、東京オリンピックや円安、日本経済の回復といった好条件が重なり、年間売上高18億2,700万円という驚異的な数字を打ち出した。2023年には一気に20億円の大台を突破し、21億2,900万円に達した。現在、毎月平均で約50件の華僑華人の不動産売買契約が結ばれている。
2023年1月には、上場に向けてYAKグループが設立され、グループの傘下には、株式会社YAKデベロップメント、株式会社ワイエーケーワールドローン、株式会社YAKアセットマネジメント、株式会社オークランドインターナショナル等の子会社があり、不動産売買仲介業務、賃貸管理、不動産ローン、リフォーム、民宿経営、ビザ代行など多岐にわたる業務を展開し、不動産取引及び管理、メンテナンスの完全なサプライチェーンを形成している。
今後の展望として、顧客からの委託業務を拡大し、顧客の委託を受けて市場調査や企業の身辺調査を行い、コンサルティング業務の拡大を図るとともに、観光、視察等の市場ニーズに応じて、カスタマイズされたプライベートチームを編成し、企業間のM&Aや投資などのコンサルティング業務を行う計画がある。水神氏は「不動産以外にも日本にはたくさんの良い(Y)ものがあり、それらを海外(K)に送り出し、海外の優れた企業をより多く日本に誘致することがわれわれの使命です」と話す。日本には約4万3,000もの百年企業が存在するが、後継者不足などの理由で廃業に追い込まれる企業もある。YAKはその後継者探しのプロジェクトに取り組んでいる。
いま、YAKの対日投資コンサルティングを担当するチームは、海外企業の日本投資を支援するだけでなく、日本の良いものを世界各地に広め、世界と日本を繋ぐ友好の架け橋となっている。
安定した五角形のビジネスモデルが、YAKの総合力をより一層高めている。また、企業が大きく成長するにつれて、人材育成に対する要求も高まっている。YAKはこの5年で従業員数が3倍にも増えた。水神氏は、人材の管理においては、専門スキルよりも、個人の品格や徳性を重視している。企業文化や経営理念に共鳴し、同じ価値観をもつ人びとによって団結は生まれ、事業は成し遂げられるのである。
水神氏は、論理的思考に優れた社員と、実行力があり細部の管理ができる社員をマッチングし、革新的思考とチャレンジ精神に富んだ社員を登用することを心掛けている。「経営者の役割は、才能を見出して適材適所で生かし、最終的に、社員一人ひとりとお客様がウィンウィンの関係で共に成長し、自身の夢を実現することです」と語る。
記者が不動産業界で初となる華人企業の上場に期待を述べると、水神氏は謙遜しながら語った。「YAKよりも高い業績を上げている企業はたくさんあります。YAKが日本で無事に上場できれば、在日華人企業の自信を高めることになり、日本社会に対して、在日華人企業は市場の荒波に耐え、時間と信頼の試練にも耐え得るということを示すことができるでしょう。われわれと同じように、勤勉・誠実に、使命感をもって日本社会の建設に参画し、日本社会に貢献したいと願う優秀な中国人は、日本社会のさまざまな分野にいます」。
熾烈な日本の不動産業界に巻き起こる「中国旋風」に、日本の各大手メディアも注目し、2023年8月、テレビ東京の経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』がYAKを取り上げ、数カ月に渡って追跡取材を行った。その後も、テレビ朝日、日本テレビ、TBS、日経MJ、全国賃貸住宅新聞など多くの日本のメディアが急成長するYAKの不動産事業を報道した。YAKをはじめとする優れた華人企業が日本で影響力を高めていくことによって、国際市場における華人の名声は高まり、より多くの華人企業が中日両国の経済協力及び互恵関係の構築に参画するようになるであろう。
水神氏は、不動産事業に加えて公益事業にも熱心に取り組み、多額の資金と精力を注いでいる。YAKでは公益基金を設立し、毎年、収益の1%を充てている。日本および中国における災害救援の義援金や、日本の寺院などの古建築の修復事業、さらに経済的理由で就学が困難な子どもたちの支援に充てられる。「『国航杯』在日華僑華人子女中国語スピーチコンテスト」の支援も長年続け、海外における中国語教育の推進にも尽力している。水神氏は「YAKの事業は日中両国がともに育んできたものであり、日中両国の民間友好と世界の平和発展のために、今後も力を尽くして貢献していきたい」と語った。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/411057/LL_img_411057_2.jpg
急成長するYAKグループ

■取材後記
今回の取材は、曇り空が晴れたような爽快感と大事を成した者の誇りを感じさせるものであった。水神怜良氏の背後には、華僑華人たちが世代を超えて道を切り拓き、基盤を築き、夢を追い続けてきた歴史がある。そして今、水神氏のような若き華人企業家たちが、在日外国人の暮らしを支えながら起業の夢を叶え、誠実、公平で希望に満ち、称賛に値する企業を築き、日本社会の多様性と持続可能な発展に貢献する姿に心から感動している。
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