文書情報マネジメントシステムを導入し表彰された4事例が決定 11月13日開催のウェビナーで受賞記念講演を実施
その一環として2007年(平成19年)より先進的な文書情報マネジメントシステムを導入し、顕著な成果を出された企業・団体に対して『ベストプラクティス賞』を設け表彰しております。
本年度の第18回JIIMAベストプラクティス賞は、審査委員会での厳正な審査の結果、下記の4事例に授賞が決定し、JIIMAホームページで公表すると共に、2024年11月13日(水)から開催予定のJIIMA主催『デジタルドキュメント2024ウェビナー』で受賞記念講演を行います。
▼文書情報マネジメントとは
文書情報マネジメントとは、業務の効率化、情報や知識の共有化、書類量の削減のほか、説明責任、法令遵守、訴訟対応、内部統制、事業継続(BCP)、情報セキュリティ、リスクマネジメント、権利確保(知財・先使用権確保)などを目的とした、「文書情報を真正に作成及び取得、維持、保存、廃棄及び長期保存する組織的な運用」を言います。
ここでの「マネジメント」は、「管理する」「ルールに従って統制する」という意味ではなく、品質マネジメントや環境マネジメントと同様に、「人、モノ、コトをうまく取扱う、うまく処理する」という意味のマネジメントです。文書情報マネジメントは、各々の組織が、効率的、効果的な文書情報の取扱いを計画し、実装し、運用することと言い換えることができます。
▼デジタルドキュメント2024
JIIMAが主催するオンラインイベントです。
関係省庁や有識者、スポンサー、JIIMA委員会などによる様々な講演動画をオンデマンドで配信します。
開催期間は2024年11月13日(水)~11月27日(水)です。
2024年10月初旬からJIIMAホームページにて来場登録を開始する予定です。
(以下、敬称略)
1. 福岡運輸株式会社
【優秀賞】
・推薦者:キヤノンマーケティングジャパン株式会社
・テーマ:「受領書保管業務のペーパーレス化により受領書と配送データの一元管理を実現し、問い合わせ対応の即時化と業務効率の大幅な向上を達成」
・評価ポイント:物流業界の2024年問題への解決策の一つとして、紙の受領書の電子保管に留まらず、既存システムにある配送データとの自動照合を組み込まれた事で、配送業務で発生する情報を漏れなく正確に一元管理し、活用を可能とする文書情報マネジメントを実現された点を評価した。
【先進性】
業界全体の傾向として、これまで踏み込んだ改革が遅れていた「拠点で発生する文書」に対してメスを入れられ、業務改革を実現されたことが先進的である。
2. エム・エム ブリッジ株式会社
【優秀賞】
・推薦者:リコージャパン株式会社
・テーマ:「電子帳簿保存法対応を契機に購買業務DXを実現 ~デジタル化で業務を革新、柔軟な働き方をサポートする環境へ~」
・評価ポイント:対象業務と利用帳票の関係性をマトリックス化し、書類の特性を考慮した文書マネジメントを行うことで、複雑な文書管理を上手く整理されており、文書にはドキュメントリンク機能を設定し、関連文書をキーワードですぐに参照できるリンク設定をすることでワークフロー上での関連文書の参照のしやすさを向上された点が評価できる。
【先進性】
Saasサービスと自社システムとの連携による業務改善を実現(自社オンプレ基幹システムとSaasサービスの連携によるデジタル化)されており、それにより業務フローを変えることがなく業務のデジタル化が実現できた点が先進的である。
3. 富士フイルムBI福井株式会社
【奨励賞】
・推薦者:株式会社アピックス
・テーマ:「新情報資産管理環境構築活動による全社DX推進の基盤作りと全社員の意識改革への取り組み」
・評価ポイント:先進的とはいえないが、文書情報管理環境の再構築の王道を歩んで愚直に実践した模範的な事例である。社内DXを推進するにあたり、安易にシステムやツールの導入を進めるのではなく、先ずは、情報の流れを整流化し、情報資産管理を明確にする基盤作りを重要な位置づけとして全社で真摯に取り組んだ側面は、DXを進める企業でも取り組むべき活動と評価できる。
【特記事項】
定めていた運用の定着確認や効果測定が未実施の状況となっていたことの反省として、本来の狙いを達成すべく推進体制を見直して、DX化に向けて顧客情報(契約書や管理帳票など)の電子化を進めることや、重要情報資産の管理と利用者の利便性向上を推進することを再設定し、新情報資産管理環境の定着を粛々と進め始めているとのことなので、事例発表の際は、この点もフォローしていただきたい。
4. 埼玉県中央青果株式会社
【奨励賞】
・推薦者:AIS株式会社
・テーマ:「青果卸市場における電帳法対応と社内全文書電子化の両立」
・評価ポイント:先進性に関して、業務遂行のために必要な文書管理ルールならびに電帳法対応の為に必要な文書の取扱い方をシステムに組み込んであり、これにより、ユーザー企業は文書情報マネジメントに関する知見、経験が不足していても、導入SEの支援により、短期間で、文書管理ルール等を確定し、文書情報マネジメントに基づく文書管理も継続的に維持できたとされているが、ユーザー目線での説明が欠如しており、賞の趣旨としての先進性が発揮できているとは評価できない。
【特記事項】
全体的にベンダー目線で事例が紹介されているので、事例発表の際は、ユーザーが行ったことを中心に紹介していただくようお願いしたい。
■JIIMAについて
公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)は、文書情報マネジメントの普及啓発に関する事業を行い、文書情報の利用者に貢献するとともに関連産業の振興を図ることを目的とする公益法人です。1958年に日本マイクロ写真協会として設立し、1995年に社団法人日本画像情報マネジメント協会に改称後、2013年に内閣府から公益認定を受け現在の協会名に改称しております。公益事業としては、文書情報マネジメントに関する調査研究、関連規格の作成及び標準化の推進、展示会・セミナー等の開催、人材育成、電子帳簿保存法関連のソフトウェア認証等を行っています。
【法人概要】
法人名 : 公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会
代表者 : 理事長 勝丸 泰志
所在地 : 〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-19 ライダーズビル7F
事業内容: 文書情報マネジメントの普及啓発
URL : https://www.jiima.or.jp/
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