愛知県新城市八束穂区内におけるエクソルの太陽光発電事業計画に関する決定と今後について
2023年10月5日、エクソルが住民説明会で地域の皆さまの総意に従いたいことをお伝えすると、八束穂区がエクソルに対して、地域の事情を踏まえて太陽光発電所の建設について考えるために、協定書の作成を提案されました。八束穂区とエクソルは、地域の土地活用をどう考えるか、太陽光発電所を建設するならどのようなものであるべきか、おおよそ半年に及び協議を重ねました。その結果、「周辺環境の保護及び景観の保全」、「地域への貢献」といった内容を記載した協定書を締結し、地域の総意として太陽光発電所の建設にご賛同いただき、太陽光発電所の建設が決まりましたことを、ご報告いたします。
※「エクソルの愛知県新城市内における 太陽光発電事業計画に係る経緯と対応について(2023年9月12日配信)」 https://www.atpress.ne.jp/news/368442
【太陽光発電事業の決定に至る背景と経緯について】
本件は事業用地が「長篠の合戦の跡地」という古跡に属し、馬防柵の復元場所にも近いため、歴史的な背景や景観の観点から、地域住民等で構成される「設楽原をまもる会」をはじめ、太陽光発電の建設に反対する声が挙がっていました。そのためエクソルは、新城市、地域住民の皆さま、地権者様と共に、事業の最適解を得るための前向きな対応を検討していることを、2023年9月12日付けプレスリリースでご報告させていただきました。
エクソルは2023年10月5日に住民説明会を開催し、計画を無理やり推し進める意思はなく、太陽光発電所が地域に必要かどうか、地域の皆さまの総意に従いたいことをお伝えしました。住民説明会後、八束穂区がエクソルに、地域の事情を踏まえて太陽光発電所の建設について考えるために、協定書の草案を作成することを提案されました。
八束穂区は、協定書の作成にあたり「設楽原をまもる会」とも相談をしながら内容の検討を行いました。当該地の地権者様をはじめとした、周辺地域の土地管理者が抱える高齢化等に伴う継続的な土地管理が将来的に難しくなるという問題。当該地周辺が後世に残していくべき歴史的な地域であり観光地の近くでもあるという事情。これらのことを考慮した内容の協定書草案が、2023年11月に完成しました。
八束穂区とエクソルは、草案を基におおよそ半年に及ぶ継続的な協議を実施いたしました。同時に八束穂区は「設楽原をまもる会」とも話し合いを継続された結果、「設楽原をまもる会」が、本件に関しては八束穂区に一任されました。
2024年2月13日、エクソルに八束穂区から、検討を進めていた協定書の内容について役員会で合意が取れたとの連絡があり、4月1日に協定書の締結が完了し、太陽光発電所の建設を進めることが決まりました。
太陽光発電事業計画の決定に至る経緯の詳細については、最後部に記載の「太陽光発電事業計画の決定に至る経緯について」をご参照ください。
【住民説明会の内容について】
開催日 :2023年10月5日(木)
開催場所:新城市八束穂公民館
出席者数:60人(エクソル関係者5人、エクソル代表取締役社長 鈴木はリモート出席)
開催概要:冒頭、エクソル代表取締役社長 鈴木より、
エクソルには計画を無理やり推し進める意思はなく、
太陽光発電が地域に必要かどうか、
地域の皆さまの総意に従いたいことをお伝えしました。
次に事業計画に関する説明をした後、参加者の方から、
主に以下のようなご意見をいただきました。
(主なご意見)
・歴史的な背景や景観の観点から中止して欲しい。
・土地の活用ということなら馬防柵の観光に来る方のために駐車場にしてはどうか。
・景観の邪魔とは思わないし、停電時に役立つときもある。未来の人のために資産を残すことを考えるべきではないか。
・自身も土地の管理に苦労しており、地権者の事情もよく分かる。管理が難しくなり土地が荒廃してしまう方が景観も悪くなり、大きな問題ではないか。
【協定書の内容について】
八束穂区とともに作成した協定書には、『周辺環境の保護及び景観の保全』や『地域への貢献』といった内容が記載されています。
具体的には、「フェンスの色彩や外観を馬防柵側からの眺望に配慮し、景観に調和する」、「災害等によって地区内で停電が発生した場合、非常用電源として電力を供給する」ということや、「事業の余剰地は馬防策等の観光ガイドおよび駐車場用地として使用する」といった住民説明会でのご意見も踏まえた内容となっています。
【エクソルの「太陽光発電の地域との共生・共創」に向けた取り組みについて】
エクソルは、2001年の設立以来「太陽光発電の総合企業」として全国で事業を展開しています。一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)の理事会社を務め、JPEAが組織する「地域共創エネルギー推進委員会」には委員長会社として参画しています。
地域共創エネルギー推進委員会では、地域に寄り添い、地域と共に創る太陽光発電のあり方を検討しています。検討内容を踏まえて、業界全体として地域との共生・共創を前提とした事業に取り組んでいくための働きかけや、経済産業省、環境省、各自治体への提言などの活動を精力的に行っています。
エクソルは本件について、「太陽光発電は、災害等のレジリエンスやエネルギーの地産地消を含め、本来は地域の方々にこそ求められ、地域の方々に貢献するものである」という地域共創エネルギー推進委員会の理念を前提に対応してまいりました。
参考:一般社団法人太陽光発電協会「地域共生・共創のための太陽光発電所チェックリスト」
https://www.jpea.gr.jp/document/handout/chiiki_checklist/
参考:一般社団法人太陽光発電協会「組織・主な活動」
https://www.jpea.gr.jp/profile/activities/
【会社概要】
社名 : 株式会社エクソル/ XSOL CO., LTD.
代表 : 代表取締役社長 鈴木 伸一(すずき しんいち)
本社 : 東京本社 〒105-0012 東京都港区芝大門2-4-8 JDB ビル
ホームページ: https://www.xsol.co.jp/
【太陽光発電事業計画の決定に至る経緯について】
≪2023年≫
1月5日
エクソルより新城市へ、市内用地で太陽光発電所の建設を進めるための事前確認を依頼。
1月8日
新城市よりエクソルへ、「関係法令上は問題ないが、当該地は市が史跡に指定している地域の一部であるため、景観上の観点から太陽光発電所の建設を再考して欲しいとの意見がある」との回答あり。
2月1日
エクソルは、太陽光発電所の建設を進めるか否かについて、住民説明会で地域住民の皆さまのご意見をお聞きし、関係者や地権者様ともご相談の上で判断することとし、まずは関係法令上必要な手続きを進めることとする。
5月24日
上記に基づきエクソルより新城市へ太陽光発電所の建設申請を行う。
6月29日
新城市より太陽光発電所の建設許可が正式に下りたため、エクソルは地域の代表者様にご連絡を行い、住民説明会の準備を始める。
7月18日
新城市が「設楽原をまもる会」より太陽光発電事業の計画見直しを求める要望書を受け取る。同日、下江洋行新城市長が本件に関してエクソルの代表と会合する機会を設けたいと発表。
下江市長からの、住民説明会より前にエクソル代表との会合を行いたいというご要望に応じて、エクソルは日程調整を開始。
7月20日
下江市長がエクソル代表に面会するため、8月4日にエクソル東京本社を訪問することが決定。
7月26日
各種報道や新城市の動向を確認した愛知県より、「(関係法令手続きの一つである)農地法に基づく農地からの転用申請手続きをこのまま進めても問題がないか」との確認がエクソルに入る。
7月28日
エクソルは事業を進めるか否かについて、まず住民説明会で地域住民の皆さまのご意見をお聞きし、関係者や地権者様ともご相談の上で判断することとしており、農地法上の手続きをいったん保留していただくよう愛知県に依頼し、了承される。
7月31日
地域の代表者様よりエクソルへ住民説明会の仮候補日が複数提示される。
エクソルとしては1日も早い住民説明会の開催を希望し、8月21日、8月24日、8月25日のいずれかの日程で開催したい旨を伝える。
8月10日
地域の代表者様よりエクソルへ「準備が間に合わないため、開催日を9月上旬に変更して欲しい」とご要望をいただき、住民説明会の8月開催を断念、9月の早期開催に向けて再調整を始める。
8月28日
エクソルより地域の代表者様へ住民説明会の開催候補日について再度打診。
地域の代表者様より9月中は日程調整が難しいため、10月上旬での開催を希望する旨の回答をいただく。
10月5日
住民説明会を新城市八束穂公民館で開催。
地域住民、「設楽原をまもる会」の皆さまをはじめ、60人が参加。
10月5日
八束穂区がエクソルに、エクソルが太陽光発電事業を行う場合の協定書を作成することを伝える。
10月20日
八束穂区がエクソルに、協定書の草案を提出。
11月~
エクソルと八束穂区が、4度にわたる協定書の修正協議を実施。
≪2024年≫
2月13日
八束穂区がエクソルに、役員会で協定書の内容について合意が取れたことを連絡。
これにより、協定書を締結した上で、エクソルが太陽光発電所の建設を進めることが決定。
4月1日
八束穂区とエクソルが協定書を締結。
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