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Q-TOWERは、日本、米国、欧州の三極GMP注1に適合し、バイオ医薬品の製品、原料の品質分析等の品質管理及び品質保証に関連する業務を行う施設です。従来高崎工場内に分散していた品質管理、品質保証の機能をQ-TOWERに集約し、業務の効率化とコミュニケーションの促進を図り、正確でスピード感のある業務が実現可能となります。国内最先端のバイオ医薬品分析設備や自動化・省力化設備を導入するうえ、設計としては最新の規制に適合したものであり、かつ柔軟なレイアウト設定ができるPCaPC工法注2の採用により、今後の規制要求にも応えうる将来を見据えたものとしています。加えて、従業員の健康的な働き方や創造性を高めるための環境整備にも力を入れ、最適なワークプレイスを実現します。
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竣工式当日は午前に神事を、午後には竣工記念イベントを開催いたしました。本イベントにおきましては、GMPや品質管理、品質保証に造詣の深い先生方をお招きし、最新の規制情報の考え方や技術情報を中心に以下のような演題でご講演を賜りました。従業員にとっては品質に対する知識理解を更に深め、品質文化の醸成を図る有意義な機会となりました。
演題:最近のGMPを取り巻く話題
演者:櫻井 信豪先生
所属:東京理科大学 薬学部薬学科
医薬品等品質・GMP 講座 教授
演題:「コトづくり」の重要性と細胞製造技術の展望
演者:紀ノ岡 正博先生
所属:大阪大学 大学院工学研究科 生物工学専攻 教授
大阪大学 大学院工学研究科 テクノアリーナ細胞製造コトづくり拠点 拠点長
演題:品質保証・管理の質的向上を目指した微生物迅速試験法導入への期待
~PIC/S GMPによる微生物管理の考え方とJP改訂について~
演者:池松 靖人先生
所属:大阪大学 大学院工学研究科 特任准教授、
日立プラントサービス再生医療協働研究所 所長
演題:「GMP、無菌」と共に半世紀
演者:佐々木 次雄先生
所属:大阪大学 大学院工学研究科 招へい教授、
GMP Technical Advisor
協和キリン株式会社、執行役員品質本部長の高松 博記は、「製薬企業にとって確かな品質とコンプライアンスなしには、患者さんや医療従事者、各国の規制当局の信頼を得ることはできません。このたび完成したQ-TOWERを用いて、我々の品質管理及び品質保証に関する業務レベルや効率を高めることによって、安全で高品質な協和キリンの医薬品をグローバルに安定供給してまいります。また、Q-TOWERは高崎工場で最大規模の建物ということもあり、地域のシンボルタワーとして地域住民も含めた高崎工場全体への信頼や愛着を高めるきっかけとし、世界中の患者さんとそのご家族の幸せに貢献してまいります」と述べています。
協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。
【施設概要】
名称 :Q-TOWER
工法・規模 :免震構造 PCaPC造 地下1階 地上7階建
延べ床面積 約 12,630m2
投資額 :約140億円
用途 :バイオ医薬品の分析・品質保証
設計・建設会社:プラナス株式会社一級建築士事務所・大成建設株式会社
竣工 :2022年12月
特徴 :1) 日本、米国、欧州の三極GMP適合施設
2) 国内最先端の分析機器を有したバイオ医薬品分析施設
注1:GMP
医薬品を製造する際は、定められた品質規格に適合することや、その製造過程について適切に管理する必要があります。このような医薬品を製造するための要件をまとめたものをGMP(Good Manufacturing Practice)といいます。
注2:プレキャスト・プレストレストコンクリート(PCaPC)工法
工場制作された(プレキャスト)部材を利用することで工期短縮を図り、圧縮力を加える(プレストレスト)ことで部材の強度を増す工法。柱の数を少なくすることができ、空間の効率的な活用、柔軟なレイアウト設定が可能。